キハ261系5000番台車が北海道周遊の「ひとめぐり号」として釧網本線を通しで走るとのプレスリリースに接し、これは是非行きたいと思った。以前Facebookで国鉄時代にはあり得ない塗色だとしてさんざんこきおろしていたくせにこのざまだ。ラベンダー編成もはまなす編成もそれはそれで北海道に合っているのではないかと思うようになったこともある。それに特急車が釧網本線を走ることなど滅多にない。クリスタルエクスプレスやノースレインボーエクスプレスを利用したモニターツアーは過去にあったものの、あれはリゾート車。普通の特急車両!?が全線を走ったことはなかったのではないか(間違っていたらゴメンなさい)。チャンスは4回(最終的には3回となった)。狙いを釧網本線に絞ると東京からでも土曜の朝出て日曜の夜帰るという年休を使わないですむケースもあることがわかり、この週末に追っかけを敢行した。

↓JR北海道による告知

16日はJAL541便で羽田から釧路へ。緊急事態宣言明けということもあり機内は満席でビックリした。定刻に釧路に着きレンタカーをピックアップして空港を出発したのが10時過ぎ。撮影場所は釧網本線らしいところ、かつすぐに追っかけが始められるところということで、候補はコッタロ湿原展望台、シラルトロ湖ほとりの冷泉橋、そして細岡の丘の三つ。いずれも湿原の中を列車が走るさまを撮ることができるところ。晴れたら間違いなくコッタロ湿原なのだが、先月ヒグマの目撃情報が寄せられ、数日間閉鎖されていたのが気になる。現地の天候を踏まえて決めようと思っていたところ薄曇りなので、列車までの距離があまり離れていない細岡の丘に向かった。駐車スペースには既に2台の車が停まっていたが、まずはセイコーマートで調達したサンドウィッチで腹ごしらえをし、急斜面の丘を用心深く登っていくと意外にも一人っきりだった。駐車していたのは釧路川での釣り人だったのかもしれない。熊除けの鈴を鳴らしているとエゾシカがキィーと吠えるのが聞こえた。しばらく待っていると、キハ261系は軽やかな足取りで通り過ぎていった。

↓釧路湿原-細岡にて

余韻にひたる間もなく追っかけ開始。次はやはり釧網本線らしいところとして斜里岳の麓清里町の畑作地帯を走るシーンが狙える札弦の丘を考えているが、斜里岳が見えなければ止別の丘にするつもり。ここから90km以上も離れている。俊足の特急車を一般道で追いかけるのはつらいが、川湯温泉駅での22分停車中に抜いたようだ。しかし野上峠を越えると斜里岳は頂上に雲がかかっていてアウト。札弦の丘をチラッと確認しつつそのまま道を一直線に北上し、止別駅前を左折して止別川に向かう。ここも一番乗りだったが、最終的には4人集まった。晴れていれば列車正面に西日が当たり印象的な写真になったのだろうが、今日はどん曇り。それでも背景に知床の山々が見えたのは良かった。

↓止別-浜小清水にて

今日のひとめぐり号はこれで終わりだが、まだ15時前。明日に備えて北浜までロケハンする。オホーツクの間近を通る釧網本線だが、海と列車が画面に収まる撮影ポイントは意外と少ない。北浜駅近くの白鳥展望公園からオホーツクをバックに鉄橋を渡るキハ54を撮って打ち止め。このあたりの日没は16時半頃と早い。今夜泊まる斜里に向かう途中浜小清水の道の駅で大量のお土産を購入。ホテルに荷物を置き海鮮居酒屋「北鮮」さんで地のものを堪能。明日に備えて早めに就寝した。

↓北浜-浜小清水にて

↓斜里の「北鮮」さんの料理の数々