今回は昨日でJR東日本 尾久(おく)車両センター(東京都北区)が開設95周年を迎えた記念して、この11年間で尾久に疎開していた車両を紹介させていただきます。
疎開車両が変わる度に通っていた訳ではないので、あまり大したネタは記録できておりません。あしからず。
コロナ禍で使われる機会が増えた「疎開」という言葉は、戦時下の空襲から逃れるため地方へ避難したイメージが強いですが、鉄道においても新型車両導入で置き場所が無くなった古い車両を余裕のある車両基地へ移送する意味で使用されてきました。写真は新潟車両センターで疎開中のE257系(写真中央)
普段見かけない他所属の車両が紛れている(大阪環状線・阪和線103系の宮原疎開)
置き場所が無くなり遠方の長野や青森など各地に疎開されることも
現在は特急踊り子などで使用していた185系が大宮車両センターから疎開している状態です
昨日で開設95周年を迎えた現在の尾久車両センターは、1926年10月10日に開設された敷地面積約29万6000m2の車両基地で、上野東京ライン開業(2015年3月14日)に伴い上野駅発着の回送列車を留置するようになりました。
尾久車両センターには、お召し列車にも使用されるハイグレード車両E655系(上写真)・四季島に使用されるE001形・ブルートレインの代名詞24系客車・カシオペア用のE26系客車・ホッパー車ホキ800形貨車が所属しています。
検査工場などへ電車を移送する電気機関車に代わる新型車両E493系も所属しています
JR東日本が保有する電気機関車の仕事が新型車両によってどんどん奪われてゆく
寝台列車最盛期は24系客車などの寝台客車がひしめき合っていた
2015年まではジョイフルトレイン「ゆとり」の展望車も留置されていました
客車を先頭、機関車を最後尾にバックで運転する「推進運転」を行う全国で唯一の車両基地となりました。
23区内のJRで乗降客数ワースト3位の常連だった東北本線の「尾久駅」が最寄り駅です
ちなみに2020年度のワースト3位は高輪ゲートウェイ駅です
上野駅の隣とは思えぬ下町情緒が残る街です
尾久駅から一直線に10分ほど歩けば都電荒川線が見られます
乗降客が多いのは、コロナ前まで毎年11月に開催されていた尾久車両センターの一般公開イベント「ふれあい鉄道フェスティバル」が行われる日ぐらいです。
コロナ禍や害悪鉄対策で、この手のイベントはツアー形式となるケースが増えましたね
前置きが長くなりましたが、いよいよ本題に入ります。ではどうぞご覧下さい。

【2010年11月10日】
当日は寝台特急「北斗星」や都電荒川線を撮影するついでに、以前から気になっていた尾久車両センターを見に行く事にしました。
当時は7500形がまだ走っていました
上野駅から尾久駅に向かう途中、左手に疎開車両が見えました
尾久駅で下車、211系(上写真左)が上野口に入線していた時代が懐かしい
当時は京浜東北線から撤退した209系と常磐線各駅停車から撤退した203系が疎開していました
常磐線各駅停車で活躍していた203系は、一部がインドネシアのPT Kereta Commuter Indonesiaとフィリピン国鉄に譲渡、国外で今も活躍しています
浦和電車区みたいな状態に
線路沿いからは209系ウラ57編成が見えました
ウラ57編成は転用改造されマリC622編成として房総地区(総武本線・内房・外房線など)で活躍中
尾久車両センターに隣接する田端運転所ではJR貨物のEF64形電気機関車がお休み中、今では見られない光景となりました
尾久駅ホームからは急行「能登」の運用で上京していた新潟車両センターの485系が見られました

2013年7月10日】
当時はまだ24系客車が多く存在、右側の洗浄線では北斗星の運用を終えた24系客車を洗浄していました(洗浄中の写真は何故か消してしまった)
この当時は「タキシードボディのすごいやつ」とかつて呼ばれた常磐線の特急車両651系が疎開中、大宮車両センターに所属していた183系?の姿も
651系は転用改造され現在は特急「あかぎ」「草津」などで使用しています

空白期間にはこんな車両が疎開していました。(仕事や家庭の事情で撮りに行けなかった)
2014年10月には横浜線205系クラH27編成が尾久へ疎開(写真はクラH28編成で代用)
2015年1月には南武線205系ナハ7編成が尾久へ(写真はナハ6編成で代用)

【2018年11月10日】
この日は保線車両の展示が目玉だった「ふれあい鉄道フェスティバル」に行くため尾久へ
当時は中央本線の特急「あずさ」「かいじ」で活躍したE257系が疎開中、右側のE257系はなんと急行「アルプス」表示に
武田菱を纏うE257系は見られなくなりましたね
特急踊り子用に改造されたE257系、中途半端な改造工事を施しているため良い評判は聞きませんね・・・落ち着いたら一度乗ってみよう

【2021年6月6日】
当日は田端で資格試験を受けるため都内入り、感染予防対策として田端駅から歩いて尾久へ移動
偶然通過した485系ジョイフルトレイン「華」とのコラボも見られた
ブロック塗装の頃からよく撮影した思い入れある車両
嫌というほど185系は撮影したので、列車を緊急停車させるような連中と仲良く撮りたいとも思いませんが、慣れ親しんだ車両が次々と解体されて非常に残念です。
撮影される方はどうか安全面に配慮して周囲へ迷惑かけぬよう楽しく記録していただきたいと思います。
尾久車両センターに疎開されていた車両のエピソードは以上となります。
尾久車両センターの主だった24系客車は残りわずか・・・今後の処遇が気になるところ
隣接する田端運転所では、ブルートレインや工事用列車で活躍した電気機関車が、新型のレール輸送車に置き換えられていきます。EF81-81を含め3機だけ残すとの情報も。
久しぶりに田端の機関車が牽引するカシオペアも撮影したいですねキラキラ
これから相模線205系500番台(上写真)や横須賀線E217系(下写真)など置き換えによる疎開の動きが激しくなりそうですね。
横須賀線E217系は田町などに疎開していますが尾久にも来ないかなぁと密かに思う踏切の番人なのでしたにやり
今日は十数年ぶりに日光へ行ってきますキラキラ今夜はちゃんと眠れるかなアセアセ
8月から本格的に外出再開していますが、未だに外出慣れしていないせいか、どうしても変に気合いが入ってしまうんですよねアセアセ初電を逃すと台無しなのでテレビのオンタイマーもかけて早めに寝ますアセアセ
バヌアツ共和国で発生した大きな地震や、地磁気の状況などで地震のリスクが高くなっています。外出先ではカバンで頭を守るなど万が一の際はお気をつけ下さい。
周りの草木が秋の装いとなりつつありますが、昼夜で寒暖差が激しいので、皆様も風邪など引かぬようご自愛下さいピンク薔薇

今回も最後までご覧下さり、ありがとうございました。

鉄道コム