2021年9月3日、予想外のニュースが飛び込んできました。
<JR九州>特急「海幸山幸」九州国立博物館特別展「海幸山幸–祈りと恵みの風景—」がタイアップします 9月3日14時発表 https://t.co/0odSWbeV2R pic.twitter.com/AhmVAV5yFC
— 鉄道公式リリース by 鉄道コム (@tetsudo_release) September 3, 2021
えっ、あの海幸山幸が鹿児島本線を、しかも博多~二日市という短距離を一般臨時列車として1日限定で運行するんですか…!
びっくり。
海幸山幸とは普段宮崎~南郷間を日南線経由で結ぶ観光列車。
他の観光列車とは異なり、福岡への出張実績はありません。
今回は九州国立博物館で開催中の特別展「海幸山幸-祈りと恵みの風景-」とタイアップしたことにより、博多~二日市間で運行されることとなりました。
(他に大分→博多、門司港→二日市、博多→大分の団臨での運行もあり)
普段は絶対見れない観光列車が福岡に来て、しかも博多~二日市という超短距離で運行する…
二重の意味で珍しいこの列車、絶対乗ろうと思い、1ヶ月前の9月10日に10時打ちを仕掛けました。
結果は成功…!
あとは当日を待つのみです。
10月10日、14時40分過ぎに博多駅に行くと、金色の「或る列車」が停車していました。
この日は或る列車・海幸山幸・ゆふいんの森・36ぷらす3・ななつ星と観光列車が5つも博多駅にやってくる特別な日。
ホームにも多くの方がいて写真撮影をしていました。
さて、まずは二日市からやってくる海幸山幸92号を撮影します。
やってきた海幸山幸。3番のりばに到着しました。
博多駅に海幸山幸…!
すごく珍しい光景です。
4分ほどで吉塚へと回送されていきました。
続いて乗車する91号が折り返して来るのを待ちます。
その途中、おかしな表記を発見。
LIMITED EXPRESS LOCAL…?
特急「普通91号」と言っているようなものでこれは何でしょうね…?
91号がやってくる5番のりばへ。
「二日市行きの停車駅は二日市です。」
なんかじわじわ来る面白さがあります。
乗車位置は足元の案内表示を…と流れたので探してみると、
1日限りの運転ですが、乗車口案内がちゃんと用意されていました。
ホームでしばらく待っていると海幸山幸91号がやってきました…!
相変わらず博多駅の自動放送は「特急91号」呼ばわりです(笑)
さっそく中に入ります。
これが車内。オリジナル曲がBGMとして流れていてなかなかいい雰囲気です。
海幸山幸は2+1列シートの配置となっており……って何か違和感が…
と思ったらどうやらシートカバーがないようで…
普段は一部自由席でシートカバーにその旨が書いてありますが、今日は全車指定席なのでシートカバーが使えなかったのでしょうか?
真相はいかに。
車内には水戸岡鋭治デザインの観光列車ではおなじみのディスプレイが。
1号車には車内販売カウンターもあり、通常の海幸山幸と同じく車内販売もあります。
短い間ですが、せっかくなので利用してみることに。
買ってきたのは宮崎マンゴー地サイダーとチーズ饅頭。
食べる暇は…たぶんなさそうですね(笑)
自席に戻ると、海幸山幸の乗車記念証と日南線沿線のパンフレットが入った袋が。
乗車記念証にはスタンプを押して、袋の中身は後でじっくり眺めることにします。
定刻の15:18、列車は二日市へ向け、博多を発車しました。
発車するとすぐ、南福岡で運転停車。
ここで快速に追い抜かれます。
博多周辺で観光列車が運行されるとよく起こる現象です。
停車したところで、客室乗務員による紙芝居がある、ということで先ほどのディスプレイ前へ。
上演されたのはこの列車の由来となった海幸彦と山幸彦の伝説。
これは普段の海幸山幸でも行われているイベントで、短い今回の運行でも行われました。
海幸山幸の物語。改めて復習できたところで自席に戻ります。
列車はちょうど太宰府信号場を通過するところ。
多くのファンの方が見送ってくれました。
……とここでもう終点・二日市に到着するという放送が。
なんだか一瞬で着いたような気持ちになります(笑)
なにしろ乗車時間はたったの24分。さすがに短すぎです。
二日市に着きました。
列車はここで直接折り返すのではなく、一旦原田まで回送されてから折り返しとなります。
回送が発車するのを見送り、ホームを後にしました。
二日市駅は太宰府天満宮の最寄り駅…というのは「JRでは」という但し書きを付けた上での話。
駅構内にも西鉄二日市駅へ行くように(そこから西鉄太宰府線で太宰府へ)との案内がされています。
改札口には「駅長おすすめのゆ」の木板が…
私は行ったことありませんが、近くに二日市温泉という温泉があるのです。
駅待合室には二日市温泉の効能と熱源が書かれた看板があったりします。
発車10分前に入線してきました。
帰りも行きと同じく2号車です。
ちなみに1号車は山の紅葉をイメージしたのか茶色系のモケットになっています。
16:17、列車は博多へ向け発車しました。
発車後すぐに太宰府信号場に運転停車。なんと8分も止まります。
ここで客室乗務員によるイベントが行われました。
それは…
伏せた5枚のカードの中から1枚を選び、見事海幸彦か山幸彦のカードを引き当てたら海幸山幸オリジナルグッズがもらえるというもの。
私の番になり、引いてみると…
当たりでした!
マスキングテープを頂きました!
かわいいですね。
太宰府信号場ではハウステンボス・みどり20号とゆふ4号に追い抜かれ、その後発車となります。
発車後は車内をもう一度見て回ります。
現在ライオンとJR九州がコラボしており、キレイキレイの除菌シートが配られているようです。
南福岡を出ると次は終点の博多…と思いきや、なぜか笹原に運転停車。
待避設備があるわけでもないのになぜ…?
理由はわからず数分で再び動き出しました。
結局数分遅れて列車は博多駅7番のりばに到着しました。
南側から7番のりばに入るのはけっこう珍しいのかな?と思います。
列車はそのまま折り返し93号となります。
93号の発車を見送って、ホームを後にしました。
今回、九州国立博物館とのタイアップで福岡地区を走行した海幸山幸。
普段は宮崎に行かないと乗れない車両に手軽に乗れる…その反面、あまりにも乗車時間が短すぎて慌ただしかったというのが正直な感想です。
やはり宮崎で乗るのが一番でしょうか…
なお、記事執筆時点で日南線は土砂崩れの影響で大部分で運転を見合わせており、海幸山幸も運行できない日が続いています。
早く復旧できるといいのですが…
それでは。
【おまけ】
博多駅5・6番ホームには期間限定で「漁師めし来進」というお店が入っています。
この日は営業が終わっていましたが、駅ホームで鯛茶漬けが食べられるというのはなかなか貴重ではないでしょうか?
12月末までの営業だそうなので、機会があれば訪れてみたいと思います。
訪れてみました(鯛茶漬けの話は記事の後半)↓
★乗車データ
9051D 特急海幸山幸91号 二日市行き 博多(15:18)⑤→二日市(15:42)
9054D 特急海幸山幸94号 博多行き 二日市(16:17)→博多(16:51 16:55)⑦
※2021年10月10日乗車
[詳細な時刻]
※実際に計測したものです
[ ]内は運転停車、()内は遅れ時分
9051D
博多⑤ 15:18
[南福岡② 15:25-15:32]
二日市② 15:42
9054D
二日市 16:17④
[太宰府(信) 16:22-16:30]
[南福岡④ 16:37-16:42]
[笹原② 16:46-16:48]
博多⑦ 16:55(+4)