NO.2561 定員増やす動きあり、813系に見られる座席撤去&817系に見られるロングシート車 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 JR九州では、平成29年より811系電車におきまして大規模なリニューアル工事を施行しておりまして、現在の所10編成におきまして施行されております。

 

 これは、新造から30年弱を経過している事もありまして、機器の老朽化が見られていた事から、これらを新調する事で延命を図っているものでありまして、制御方式はVVVFインバータ制御となっておりますし、主電動機も直流電動機から誘導電動機に、パンタグラフもシングルアームパンタグラフに、そして車内もLED照明となっておりますし、行先表示もフルカラーLED行先に変わっているなど、これまでの811系電車としますと省電力が図られております。

 

 さらに、シートもこれまでの転換クロスシートから画像2・以下画像のようにロングシート化されておりまして、定員もこれまでよりも多くなっておりまして、1500番台及び車いすスペースも設けられた2000番台(クハ810形を除く車両が+2000番を付番)も存在しておりまして、811系電車も大きく様変わりしております。

 

 そして、検測機能を設けました「RED EYE」の車両も100番台からの改造車で存在しておりまして、画像のPM7609(←PM109)・PM8105(←PM105)各編成で存在しております。

 

 尚、現在は「コロナ禍」もありまして改造が中断しているそうでありまして、最近の小倉総合車両センター入場車も、改造せずに出場しておりまして、そう言った事から中断している事が伺わせております。予定では、2024年までに改造とも言われておりますが、18編成も残されておりますので、それ以降に完了する事になる事は間違いないようではあります。

 

 

 このように、811系電車でリニューアル改造された車両が見られている中で、他の近郊型電車におきましてもロングシート化やクロスシートを撤去しまして定員を増やした編成も存在しております。今回は、これら改造編成を収める事ができておりましたので、皆様にご紹介してまいります。

 

 

 まずは817系電車であります。817系電車と言いますと、これまでの新製導入車では木製の転換クロスシートが存在しておりましたが、平成24年に「福北ゆたか線」向け2両編成の2000番台、鹿児島線他向け3両編成3000番台が新製導入されまして、これらに関しましてはいずれもロングシートでの導入となっております。

 

 (3000番台、VM3009編成)

 

 (2000番台、VG2007編成)

 

 両番台の車内です。車内及び座席のデザインは水戸岡鋭治氏デザインでありまして、シート柄に関しましても実際に複数のシート柄が存在しておりまして、近年のJR九州の近郊型電車らしき姿が見られております。

 

 

 そんな817系電車に、これまで転換クロスシート車であった車両がロングシート化された車両が見られておりまして、この直方車両センター所属車でも現在4編成におきまして改造されておりますが、これらは+500番台を追加しておりまして、画像のVG1514編成もこれまではVG114(クモハ817-1014+クハ816-1014)編成からの改造(クモハ817-1514+クハ816-1514)となっております。

 

 (車番変更の姿、クモハ817-1014→クモハ817-1514)

 

 (同、クハ816-1014→クハ816-1514)

 

 

 車内のロングシート化は、既存のシートを窓際に移動させた形となっておりまして、以下画像の姿がそれらを伺わせる事ができております。よく見ましても、枕の部分や背もたれの部分が転換クロスシート時代の名残を残している事がお分かりいただけますが、このような形はこれまでも現在運休中のくま川鉄道の車両でも見る事ができている形でもあります。

 

 (椅子ごと移動させているのがわかります)

 

 

 この他には、補助座席であった部分も画像のように寄りかかる部分として姿を変えておりますが、後部の後寄りの部分に関しましては画像のようにクロスシートの部分を残しております。したがって、ロングシート改造されましても、1両全てがロングシート改造化されていない事がお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 (最後尾のみ残りますクロスシート部分)

 

 

 一方、813系電車に関しましては、各ドア端の部分の座席を撤去した車両が見られておりまして、これらに関しましては+2000番台が付番されております。

 

 実際に、以下画像のクハ813-2219の元車番はクハ813-219でありますし、

 

 クモハ813-2221の元車番はクモハ813-221でありまして、この改造を行った事によりまして+2000の車番が付番されている事がこれらからもお分かりいただけるのではないかと思います。

 

 

 では、座席が撤去されました813系電車の姿をご紹介しますが、これまでは5台ありましたシートのうち、両ドア際の2台が撤去されている事がお分かりいただけます。このようなシート撤去の例は、これまで香椎線に使用されておりましたキハ47形気動車におきましてやはりドア際部分を撤去させました例はありましたが、この場合は車番変更は行われておりませんでした。しかし、この場合は車番変更を行っているだけに、大掛かりの改造か?と言う印象さえも感じさせれれる所でもありましょうか。

 

 (別の位置)

 

 ちなみに、この座席撤去では画像のように跡も残されている事がわかります。けれども、その跡に簡易的な物を置くスペースが見られるのも、簡素化されている中で一見変わった部分かなとも思う所でもあります。

 

 

 今回は、817系電車・813系電車で見られるようになりました座席撤去・ロングシート化されました姿に関しましてご紹介しましたが、このような改造された姿もこの「コロナ禍」ならではな所でもあるようであります。と言いますのも、定員増のための策とも言われておりますし、813系電車に関しましては今後はロングシート化を行うための避難的な措置とも言われているそうですので(某雑誌にて記載)、まさに今後に向けた動きが見られている事が伺えるようではあります。けれども、現在の姿もコスト削減を伺えるような姿にも見えますので、今を思いますと仕方がないのかなとも思ってならない所でもあります。