阪急京都線・千里線には7両編成の車両が存在します。
この7両編成、現在導入中の1300系で、8両編成に置き換えようにも、正雀車庫・桂車庫の留置スペースが不足している状態なので、7両編成を8両編成に置き換えることが出来ません。
なので、5300系を7両編成化して、3300系の7両編成を廃車するという方法があるのですが、実は単純に置き換えると、数年後につまづいてしまいます。
7両編成の必要性
まずは簡単に。
阪急京都線・千里線に7両編成が存在している理由は、正雀車庫と桂車庫の留置スペースの問題です。留置スペースの拡張を続けていましたが、既に限界に到達してしまい、これ以上の拡張は極めて難しいのが現状です。
【参考】京都線になぜ7両編成が残るのか?(阪急電鉄【公式】Twitter:@hankyu_ex)
既に8両編成用の留置スペースが残っていないので、7両編成が必要になります。
しかし、このままシンプルに3300系の置き換えを進めると7両編成が不足する未来が見えます。
7両編成が足りない
何故、置き換えを進めると7両編成が不足する事態に陥るのかと言うと、7両編成化の候補となる5300系の8両編成の残りが足りていないからです。
3300系の7両編成がこの世を去るたびに、5300系を組み替えて7両編成を捻出していますが、遂にストックの底が見えて来ました。
まず、3300系の車両数は以下となっています(2021年10月時点)。
- 3300系8両編成:3本
- 3300系7両編成:5本
8両編成は1300系を導入して置き換えることで大丈夫そうですが、問題は7両編成です。
そして、5300系の車両数は以下です(2021年10月時点)。
- 5300系8両編成:3本(7両編成候補)
- 5300系7両編成:10本
ここで、3300系の7両編成を廃車にして、5500系の8両編成から7両編成を捻出しよう!…とすると、2編成足りなくなります。困りましたね。
新たな7両編成の捻出元は?
さて、足りないものは仕方が無いので、どうにか気合と根性で捻出するしかありません。全てを解決するのはガッツです。
となると、可能性としては、
- 7300系から7両編成を捻出
- 7両編成の1300系を新造
- 7両編成専用の新形式を製造する
の3択が考えられます。
7300系から7両編成を抽出
まず考えられるのが、かつての3300系8両編成や、5300系8両編成が7両編成化された時と同じことを、7300系で実施して7両編成を捻出する方法です。
ただし、京都線に存在する7両編成は合計15本。7300系のみで8両編成を組成しているのは9本のため、6本足りません。
7300系+8300系の8両編成を7両編成化する場合、8300系側の中間車を1両抜くことになりますが、それでも7300系から抽出できる7両編成の合計が11本のため、どうあがいても、4本足りないことになります。
7両編成の1300系を新造
もしくは、現在製造中の1300系の7両編成を新造する方法。
中間車1両を抜いても問題無い機器構成であれば、1300系の7両編成を新造する方法がベターと考えられます。
ただし、3300系や5300系の8両編成を、わざわざ7両編成化した実績に疑問が残ります。組成変更するのであれば、最初から1300系の7両編成を新造すれば良いのでは?とも思えます。
古い車両は7両編成化!という脊髄反射レベルの考えのもと(反射なので考えも何もないと思いますが)に、3300系や5300系の8両編成を7両編成化したわけではなさそうです。何か理由があって1300系の7両編成が製造出来ないという可能性もあります。
7両編成専用の新形式を製造する
そして、7両編成専用の新形式を製造する方法。
3300系や5300系の8両編成を7両編成化する理由としては、次の様な構想があるからではないでしょうか。
- まずは3300系と5300系の8両編成を1300系で置き換え
- その間に7両編成を3300系2本・5300系13本にする
- その後、7両編成を新形式でひとまとめにする(15本製造)
もし、上記の構想が考えられているのであれば、京都線の新形式は7両編成専用になる可能性があります。
もしくは、基本設計を1300系にして、1300系の30番台(8330みたいな)とか70番台(7両だから70番台)のようなマイナーチェンジ車にするという可能性も捨てきれません。
編集後記
7両編成だと堺筋線に入れないので、いっそのこと、神宝線サイズで製造して直通可能列車が爆誕…みたいなことも考えられそうですね😺
※3300系と5300系の残編成数が間違ってたらすみません😿
関連記事
関連リンク
阪急7300系電車 編成表 | レイルラボ(RailLab)
😼ランダムで記事を見る😽