大阪市高速電気軌道(Osaka Metro 大阪メトロ)では,令和3年度中に御堂筋線全駅で可動式ホーム柵を設置する計画です。
現状では運転士が列車を手動で停車させています。全駅での可動式ホーム柵設置にともない乗務員を支援するTASC(タスク)装置(Train Automatic Stopping Controiier:列車定位置停止支援装置)の取付が平成30年度,21系から開始されました。御堂筋線で運用される10A系,21系,30000系(通称31系,以下31系と記載)にも順次設置されます。
令和元年9月25日(水),御堂筋線用10A系第19号編成が緑木車両工場で行われていたTASC装置取付改造工事を終えて,四つ橋線で試運転が1往復行われました。
※:画像の記載などは撮影時点のものであり,現在(令和3年10月2日(土)時点とは異なる事を予めお断りいたします。
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▲緑木車両工場でTASC装置を設置する改造工事を終えた,御堂筋線用10A系第19号編成(1119以下10連),「試運転」が四つ橋線を走行し車両や機器に異常が無いか確認を行っています。
四つ橋線玉出にて
▲1往復の確認走行を終え,緑木車両工場最寄り駅となる北加賀屋駅に到着する10A系第19号編成(1819以下10連),「試運転」。
▲北加賀屋駅に到着する際には,同駅で留置中の四つ橋線用23系第05号編成(23905以下6連)と,10A系第19号編成(1819以下10連),「試運転」が離合する場面も見られました。
▲北加賀屋駅に停車中の御堂筋線用10A系第19号編成,「試運転」。車内に目立った改造はありません。乗務員室にTASC装置関連機器の搭載,御堂筋線全駅に設置されているTASC地上子に位置する車両に,TASC車上子の取付が行われました。
10A系は,31系増備により令和4年頃までに全車が置き換えられる予定で,10A系第19号編成の「試運転」表示も見る機会も残り少ないと思われます。
▲試運転を終えて緑木車両工場へ戻る御堂筋線用10A系第19号編成(1119以下10連)。北加賀屋駅と緑木車両工場・緑木検車場を結ぶ出入庫線を通り緑木車両工場へ向かいます。
緑木車両工場到着後,最終確認を行い御堂筋線の所属(検修)基地となる中百舌鳥検車場へ回送されます。
以上4点,四つ橋線北加賀屋駅にて
【参考文献】
・「鉄道ピクトリアル2019年8月臨時増刊号 特集:大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)」(株)電気車研究会 鉄道図書刊行会