ひらパー兄さんとは、京阪電気鉄道の子会社、京阪レジャーサービスが運営するひらかたパークのイメージキャラクター。
初代イメージキャラクター「ひらパー兄さん」は、お笑い芸人のブラックマヨネーズ・小杉竜一さん、2代目イメージキャラクター「超ひらパー兄さん」は、V6・岡田准一さん。
特に、硬派な演技で知られている岡田准一さんからは、なかなか想像がつかないCMが長年の話題になっている。
ひらパー兄さんとは?
ひらパー兄さんとは、2009年に誕生した、ひらかたパークのイメージキャラクターのことです。
ひらかたパークは、京阪電鉄の子会社・京阪レジャーサービスが運営している遊園地(テーマパーク)です。遊園地としては、1910年の香里遊園地から数えて120年以上の歴史を持ち、日本最古の遊園地として現存しています。
かつて、関西私鉄は、休日の鉄道利用客増のために、沿線に遊園地を開発しました。
阪急の宝塚ファミリーランド・神戸ポートピアランド、阪神の甲子園阪神パーク、南海のさやま遊園・みさき公園、近鉄の志摩スペイン村・生駒山上遊園地・海遊館・あやめ池遊園地、そして、京阪のひらかたパーク。関西にお住まいの方なら誰もが小さい頃に、遊びに行ったことがあると思います。
しかし、バブルの崩壊、ライフスタイルの変化、少子化、そしてユニバーサルスタジオジャパン(USJ)の出現により、鉄道会社が持つ遊園地は苦境に立たされます。
宝塚ファミリーランド、神戸ポートピアランド、甲子園阪神パーク、さやま遊園、みさき公園、あやめ池遊園地は閉園となっており、沿線のショッピングモールや、ターミナル駅の巨大商業施設へと転換しています。
そんな中、ひらかたパークも苦境に立たされますが、ひらパー兄さんの登場により、減少傾向にあった入園者数も盛り返しています。
ひらパー兄さん(ブラックマヨネーズ・小杉竜一さん)
「金が無いなら知恵を出せ」と言わんばかりに、これまでPR起用してきた期間限定のタレントとは一線を画す、かなり独特のイメージキャラクターを企画しました。
そして、2009年にひらかたパークが初代イメージキャラクターとして起用したのが、ブラックマヨネーズの小杉竜一さん。
ひらかたパークはファミリー層をターゲットとしていたPRを中心に宣伝していましたが、高校生や大学生をターゲットを拡大するために、お笑い芸人を起用します。
当の小杉さん、2010年に、ひらかたパークとユニバーサルスタジオジャパンとの二股疑惑も発覚しますが、2代目ひらパー兄さんを来園者の投票で決定する(対立立候補は相方の吉田敬さん)という機転の利いた企画を実施(結果は小杉さんの再選)。
その他、2011年7月に「スイムキャップ一斉着用人数世界一」、同年10月に「一斉にシャツの襟を立てる最多人数世界一」などのギネス記録を達成するなど、ユーモアな企画を立ち上げますが、2011年から2013年は来園者数が100万人を下回るという結果に終わります。
超ひらパー兄さん(V6・岡田准一さん)
2013年3月に小杉さんがひらパー兄さんを引退。次に白羽の矢が立ったのは、V6の岡田准一さんです。なんでも、「枚方市の出身だから」という理由。
ひらかたパークの担当者は、人気俳優で超多忙な岡田さんがオファーを了承するわけがないと思ったそうですが、担当者さんは岡田さん宛てにお手紙を書くなどして熱心に依頼。そして、岡田さんの「地元を盛り上げたい」という思いから、オファーを了承してもらい、ひらパー兄さんを凌ぐ、超(スーパー)ひらパー兄さんが誕生します。
そして、超ひらパー兄さんはひらかたパークの園長に就任し、「年間入園者数が100万人に達しなければ園長解任」という、逆手に取った企画を立ち上げます。
ひらかたパークも、ユニークなアトラクションの企画やCMを次々に立ち上げ、2014年には2010年以来、4年振りの入園者数100万人を達成して、「園長、延長」が決定。それ以来、2021年現在も、超ひらパー兄さん(岡田准一さん)が、ひらかたパークの園長として君臨しています。
超ひらパー兄さん、どんなキャラクターというと、
「わいが枚方生まれの超ひらパー兄さんでおま!」
と、映画やドラマの岡田さんからは想像できないはっちゃけっぷりです。
関連リンク
硬派俳優とは思えない、かなりはっちゃけた演技です。
軍師官兵衛やSPの演技と比べてみると、同一人物か疑ってしまうほどです。
参考文献
『京阪グループ開業110周年記念誌 : 最近10年のあゆみ2010-2020』 京阪ホールディングス株式会社