18日~20日の3連休は、COVID-19も一時と比べれば落ち着いた状況をみせていることもあり全国的に出かける人が多かったと思う。とはいえ自身は勉学が本業、18日19日と根詰めて勉強をしようと思っていたのだが目の前で秋らしい晴れ間を展開されるとさすがに鬱陶しく思うもの。天候は持ちそうだったので、20日は朝から撮影に繰り出すことを決めた。

最初に目をつけたのは東急目黒線、いよいよ相鉄との直通を前に車両の更新が行われようとしているところであり、都営6300形や埼玉高速2000系など格好の良い車両がやってくることもあってなかなか魅力的な被写体だと思っていた。気合を入れて朝早起きし8時前には撮影地に到着…と思ったら先客がなんと3人。しかも最前はアングルキラーのおじさまが鎮座されており、既に3人目の方は無茶苦茶な構図で撮影せざるを得なくなっていた。後から来た身でああこう言うのはお門違いだが、キャパが極めて少ない撮影地でもない訳なので上手いこと立ち位置を組めばキャパは空くはず。コミュニケーションを取ろうともしたがレスポンスは殆どなく雰囲気もギスギス…こんな撮影地でわざわざ電車を撮ることもないと思い5分で撤退を決めた。

早速最初の撮影地をぶっ潰されたのでどうしたものかと思ったが、近くには南武線が走っており南下するのは比較的容易な立地にある。さすれば課題としていた京急大師線の1500形を撮りに行くしかないのでは、と大井町線、東横線、南武線と経由して川崎に辿り着いた。

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△2021.09.20 川崎大師~東門前

路線の線形から恐らく順光ではあるだろうし、4両なので流石にどこか抜けてくれる場所があるだろうと踏んで来たが思いのほか条件は厳しかった。工場地帯のためバックは基本的に建造物。しかしそれでもどうにか面横が綺麗に落ち着きそうな場所を探して東門前で下車し西進した。

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△同上

鋼製の1500形は800形亡き今京急最古参のグループである。新1000形の通称"1890"が増備されると、他の4連を経由して置き換えられるものとみられており、検査通過の様子が注目されている。最近では本線で姿を見ることがほとんどなくなり、大師線での日々が続いている。

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△同上

大師線は3運用で賄われているのだが、この日3本目は予期せず新1000形だった。大師線といえば1500形、できるものならアルミの1521-あたりが来てくれるか?くらいに思っていたのだが…とはいえ最近では1500形以外の充当も増えているようで、1500置き換えの足音が少しずつ大きくなり始めていると言えるだろう。

1周してしまったのでこれにて撤収。次に目をつけていた撮影地に向かうことにした。大師線を撮影したのは初めてだったが、10分間隔ののんびりとした時の流れが心地よかった。沿線の方に声をかけて頂き、軌道の整備についてレクチャー頂いたりもしたのだが非常に興味深いお話だった。あまり良い話を聞かない鉄道写真撮影の界隈だが、常にこういったコミュニケーションを大切にしたいと思う。まだまだ撮影出来ていないアングルがいくつかありそうなので、連続立体化工事の進捗の情報を仕入れつつ1500形の動向にも注目しながら是非再訪したい。

【おまけ】
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△2021.09.20 京急川崎

ついでと言っては何だが、京急川崎でちょっとしたネタがあったので見学してみた。
この日は祝日だったので土休日ダイヤで、朝ラッシュの時間帯も品川・泉岳寺行きの特急や快特に2100形が充当される。そうは言うもののラッシュ時の2ドアクロス車ということで旅客の捌きにはやや難があり、遅延を都営線内に持ち込んでしまったり故に接続を切られてしまったりすることも多かったようだ。そのため混雑時間帯に京急川崎までの空車を文庫で増結し、川崎で解放した4両を京急蒲田~品川のローカル輸送に回すという実用的な運用がなされていた。画像は丁度文庫から後4両増結車を従え川崎までやってやってきた泉岳寺行きの快特である。撮影時点で丁度解放作業が行われている。

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△同上

解放作業が行われたあと、前8両は北へ急ぐ。その後4両の増結車は回送となり「蒲田ローカル」へ充当されるという話だったのだが、COVID-19の流行とそれに伴う減便によって暫くの間この運用はなされておらず、先の改正で蒲田ローカルは正式に廃止されてしまった。よってこの4両は新町なり文庫なりに戻さねばならず、ここ川崎で入替作業が行われる。

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△同上

上の写真の位置で一度停車し乗務員を拾ってから4両は引き上げ線に向かう。奥には2本前の快特に増結されていた4両が待機しており、引き上げ線上で8両に組成してから新町へと向かう。連結部分で運転主任氏が確認をされているのが遠目に確認できる。

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△同上

本線の列車を数本やり過ごしてからそろりそろりと8両が本線へとやってきた。朝の一仕事を終えた8連は南下し検車区へと戻っていく。アルミの1000とSUSの1000が繋がった様子は入替などでしか見る機会がないため、本線を堂々と下っていく様子が個人的には新鮮。短い間だったが興味深い光景を見ることができた。