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お彼岸の時期になりました。
秋のお彼岸の時期を象徴する花と言えば「ヒガンバナ」、別名「曼殊沙華(マンジュシャゲ)」です。
秋になると茎だけが伸び、葉を付けずにいきなり花を咲かせるヒガンバナは、まるで畔を彩る花火のようです。
カレンダーも無いのにお彼岸の時期にちゃんと花を咲かせるのはすごいことだと思います。
本日はお墓参りなど外出がちですので、皆様へのブログ訪問やコメント返信は遅れ勝手になると思いますので悪しからずご了承くださいませ。
本日ご紹介するBトレインショーティーは、ヒガンバナの名所、奈良元興寺等、秋の行楽に向かうのに、ぜひ乗車したかったこちらの車両です。JR西日本 103系 体質改善40N うぐいす色 高運転台 です。103系といえば言わずと知れた国鉄型通勤電車の完成形です。
3000両を超える所帯を誇り、電車としては1形式でもうこんな大所帯のものは現れないのではないでしょうか。全国いろんなところで運用があり、一定の年齢以上の方は、この車両を見たことがない、という方は少ないと思います。今回ご紹介する103系は、JR西日本で体質改善工事を施された車両になります。製造後40年の使用を目指したN40工事を超える大幅な体質改善工事となります。外観上で特徴的なのは、雨水の侵入を防ぎメンテナンス性を向上させるための屋根の張り上げ化や戸袋窓の埋込で、塗装面が屋根上まで上がっていることがBトレでも再現されています。この工事が開始された1996年頃には、4扉通勤車の後継として207系が投入されていましたが、103系との接客設備での差異が生じておりました。新車と接客レベルを合わせると共に、新車増備の間まだまだ103系を運用する必要のあったJR西日本の苦肉の策と言えるかもしれません。改造された車両は主に大阪環状線、阪和線、大和路線に投入されました。このうぐいす色の103系は関西特有の正面に警戒帯を巻いた姿となっております。大昔は黄色い帯だったのですが、この体質改善車登場時には白帯を巻いておりました。投入された大和路線・奈良線が緑豊かな地域を走るため、作業員などが視認するときに周囲の緑に紛れないようにこの帯を巻いた、と一説には言われております。高運転台タイプ、低運転台タイプで言うと、元はといえば高運転台タイプが後から登場したはずなのですが、体質改善工事が行われたことで決して低運転台タイプばかりが先に淘汰されたという事はないようです。現存する103系はJR九州の1500番台を除けば、すべてJR西日本の所属です。先日ご紹介の播但線3500番台と加古川線3550番台はオリジナルの塗色を持った2両編成の車両ですので、国鉄時代を彷彿とさせる塗色の編成は、和田岬線のスカイブルーの車両と、奈良線に残るこのうぐいす色+白帯の車両のみになりました。
現在ではこのうぐいす色の103系は、奈良線の運用を中心に4両2編成が現存しています。高運転台車は残存していないようですが、現代においてまだ103系の運用があること自体が奇跡といえるかもしれません。大和路線やおおさか東線で活躍した103系 体質改善40N うぐいす色のBトレのご紹介を以て、令和の世の今なお国鉄の薫りを伝え続ける奈良線の103系へのエールとさせて頂きます。
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