所有事業者:中国ジェイアールバス

仕様・用途:都市間夜行高速路線仕様

             (高速 「京浜吉備ドリーム」 号仕様)

登録番号:岡山200 か ・453

社番:644-2901号車

配置:岡山支店

初年度登録:2002年

シャシー製造:三菱自動車工業

搭載機関:三菱8M21-3型

車体架装:三菱自動車バス製造

車両型式:MU612TX

車名:三菱ふそうエアロキング・ハイウェイライナー

撮影日:2013年7月14日 (日曜日)

撮影場所:東京駅日本橋口

 

かねてからお伝えしているように、 「今日の1台」 は今回で1,000回目を迎えることが出来ました。

姉妹企画である “鉄道伝説コーナー” は、ほぼほぼ100%、読者の皆様方からご提供いただいた画像を使わせてもらっていますが、 「今日の1台」 は全て私の撮影によるもの。前回のように提供作品については、別途、コーナーを分けています。

それにしても我ながら、 「よく撮ったな」 という自画自賛しかないわけですが、バス会社やドライバーを含めたスタッフの協力も忘れてはなりません。あらためて御礼を申し上げる次第です。

 

で、節目の回には、その殆どを私が大好きな三菱のMU系を取り上げるようにしています。最初はエアロクィーン・Wでしたけど、徐々にネタが切れてくると、最初にMUを名乗った、二階建てバスのエアロキングも含めるようになりました。そして、今回もエアロキングになります。

2021年に中国JRバスは、出雲市-東京間の夜行高速路線バス 「スサノウ」 号に新型の二階建てバス (スカニア/バンホール・アストロメガ) を導入しました。コロナの関係で運行→運休→運行再開→運休・・・を繰り返していますが、新車の導入ということは、今後も運行を継続するという意思表示と捉えていますので、斜陽化の一途を辿る夜行高速路線バスにとって、光明みたいなのが照らされると良いなと思っています。それで今回は中国JRバスの二階建てバスを取り上げようと思いました。でも、残念ながら 「スサノウ」 仕様車ではなくて、岡山-東京間を結ぶ、 「京浜吉備ドリーム」 仕様車になります。

 

東京-倉敷便は1990年代から多くの事業者が参画していましたが、私も京浜急行電鉄 (当時) と両備バスの 「ルブラン」 、小田急バスと下津井電鉄の 「ルミナス」 、そして関東バスと中鉄バス (当時) の 「マスカット」 を撮ったことがありますが、この時はJRバスは参画していませんでした。

2003年に遅ればせながら中国JRバスがこの区間に参入して、 「京浜吉備ドリーム」 と名乗りましたが、こちらはTDLや横浜を経由することで他の便と差異を付けようとアピールしました。また、運行開始当初から中国JRバスの単独運行で、JRバス関東は参入しませんでした。

「京浜吉備ドリーム」 のもう一つの差異点が、二階建てバスを充当したこと。画像の644-2901号車は、それ用に新調した車です。

2019年8月から 「グランドリーム」 に愛称を変更して、車両も二階建てを止めてハイデッカーに変更。室内こそ少しだけレベルアップされましたが、「グランドリーム岡山/グランドリーム横浜東京」 号という、超長ったらしい名前になったので、何だか訳が解らなくなりました。東京便と横浜便とで系統が二分割されたと最初は思いましたからね。

しかし、コロナの影響は留まるところを知らず、2021年8月を以て廃止されてしまいました。もっとも、その前年から運行は休止したままでしたが、改善の兆しが見られないと判断したのでしょう。

 

中国JRバスのエアロキングは全てMU612TXで、2001~2003年の間に最盛期は7台を所有していました。

現在は高速路線仕業からは撤退し、1台だけ残して除籍されました。現存しているのは皮肉にも最古参車である2001年式 (744-1906) で、屋根をぶった切られて、広島地区の定期観光用として活躍しています (社番は844-1906に改番) 。

もう1台、広島の定期観光用二階建てが用意されていて、こちらは何故かJRバス関東から移籍したのを改造して充てているそうです (D674-02503→844-2916) 。

 

No.1001以降も宜しくお願い致します。

 

 

【参考文献・引用】

バスラマインターナショナル No.91

BUSRAMA SPECIAL No.13 「30周年を迎えたJRバス」

BUSRAMA EXPRESS No.11 「The King -エアロキングの四半世紀-」

(いずれもぽると出版社 刊)

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ウィキペディア (中国ジェイアールバス、東京-岡山・倉敷線など)