後方には結構乗客がいたようで、それなりの利用客で5・6番ホームは一時的に賑わった。
ここまでの旅
方向幕はすぐに「回送」にチェンジ。
平日留置中にずっと出しているからだろうか、色褪せた赤地が方向幕周りの塗装と共に痛々しい。
通常ではここから一度下今市まで引き上げられ、また折り返して「きりふり284号」になる。
それにしても、350系は屋根上の疲弊もいたく激しいようだ。
前身の1800系時代から50年余り、よくここまで持っているなと感心してしまう。
今は土休日のみ運転という半ば動態保存に近い仕業とはいえ、先日の故障による運転の打ち切りも
あったから、そろそろリバティに置き換えられて…なんてこともあるのかどうか。
とにかく、東武鉄道ならではの矜恃がここまで四半世紀以上も350系を走らせ続けているようだ。
いろいろ複雑な思いを抱きながら、ひとまず自分はここで東武日光駅を離れることにする。
実はこの時尿意を催していて(苦笑)改札内にトイレが無い東武日光駅に難儀していたのだ。
とか言いつつ、モジモジしながら20400型も撮っているし。
前は会津鉄道のAT形以外は6050系ばかりだったから、20400型がここまで来ている姿は感慨深い。
そして、次代を担うマルチプレイヤー、リバティと350系が並ぶ姿も。
利用率からいっても、週末特急「きりふり」の未来や如何に!?
…さて、駅内でトイレと買い物を終えて出てくると、旧日光軌道線電車100形と再会。
廃線後は栃木県内のレジャー施設に引き取られていたそうだが、昨年3月に東武日光駅前へ移動。
実は去年の5月に人知れず訪問していたので見るのは二度目なのだが、屋根のない保存ではあるが
今のところはまずまずの状態を維持しているようでなにより。
そして、緩い坂を下ってJR日光駅へ。
前回はJRで日光に行ったから、ここからJRに乗るのはなんと30年ぶり!
それも、小学校の移動教室の帰路以来のことになる。
待っていたのは、205系でも観光用に改造された「いろは」。
前回訪問時も「いろは」に乗車して日光入りしているので、1年3ヶ月ぶりの再会。
8月中に検査で10日ほど運用離脱していたらしいが、無事に復帰し元気な姿。
しかしこれも、E131系600番台投入開始でいよいよ先が見えてきた。
色や細かい部分こそ変わったが、京葉線時代からの懐かしいメルヘン顔を見れるのもあと少し。
元埼京線出自のオリジナルスタイルも含めて、早いうちに記録を重ねておきたい。
と、発車直前に東武350系が先に回送で坂を下っていく。
追うように、13:10に宇都宮行きは発車。
かつての賑わいの跡を横目に見つつ、ここからJR日光線の旅が始まった。