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TAMAの日記

何十年か振りに 宮脇俊三著「時刻表2万キロ」を読む

こんばんは。

 

私の職場復帰が、9月12日の夜勤入りからに決定した。

 

昨日の記事で、8月18日からの出来事を時系列でまとめたが

そこで、「ハッ!」と気付いたこと

 

「俺、20日に早退してから、まともに出勤してんの

   24日 25日   の 2日だけや・・・」

 

怠け者の私も、全く仕事をしていないことには、さすがに不安を覚える。

 

本当は、日勤業務から「恐る恐る」スタートしたかったが、もうシフトを変更する

余地がないとのこと。

 

私も、これ以上は無理を言えない。

 

 

ところで、待機期間が14日もあって、なおかつ何処へも行けない時。

読書の好きな方なら、何冊ぐらい本を読まれるのだろう。

 

私は残念ながら、読書は昔からあまり好きではない。

 

なので・・

 

子供の頃は「読書感想文」の宿題が出ると、本当に憂鬱だったし

毎月楽しみにしていた、学研の「科学と学習」が、8月号だけ

「読み物特集」になるのが、本当に悲しかった。

 

そんな私が高校生の時。

 

滅多に行くこともない図書室に、何かの用事でたまたま行ったのだろう。

そこで見つけたのが

宮脇俊三著「時刻表2万キロ」(当時と表紙デザインは違う)

 

本の題名にある

「時刻表」

この単語が目にとまり、興味をひかれたのだ。

 

普段、本を読まない私が、唯一愛読していたものが

日本交通公社発行(これが肝心)の時刻表

 

幼い頃、お袋の実家へ帰省すると、必ず祖父が

電車の大好きな孫へと、古くなった時刻表をプレゼントしてくれた。

 

それ以来、大きなダイヤ改正がある度に、自分でも購入するようになった。

 

これを本と呼べるかは微妙だが、特に巻頭部分にある全国鉄道図は

なめるように見ていたので、路線図はほぼ頭に入っていた。

 

今はだいぶ忘れたが、それでも以前 職場の同僚Gさんと出身地の話になった時

 

「私、金沢市の北の方に実家があるんですよ」

 

と言われるので

 

「北陸鉄道の浅野川線沿線ですか?」

 

とつい言ってしまい

 

「えっ?何で知ってるんですか!内灘なんですよ」

 

よせばいいのに

 

「あぁ、終点ですね」

 

「あの・・TAMAさん、誰かお知り合いが居るんですか・・」

 

自分が鉄チャンなことだけは、口が裂けても言わないが(笑)

 

 

 

話が逸れたが(いつものことで申し訳ありません・・)

 

本などほとんど借りない私が、何の迷いもなくこの本を借りる手続きをして、

家に帰ってから早速読み始めた。

 

こんな夢中になって読んだ本は、生まれて初めてだった。

 

中央公論社の辣腕編集者だった宮脇が、国鉄全線を完乗するまでの

いろいろな体験談などを綴った旅行記だが、本当に自分も一緒に

旅しているような感覚に陥った。 

 

一度読み終わったら、今度は自分の時刻表と、地理の授業で使う地図帳を

手元に置き、ルートや時刻を照らし合わせながら読んだ。

 

もう何回読んだかわからない。

 

そんなある日、学校で読書感想文の宿題が出た。

 

いつもなら憂鬱な私も、今度は迷わずこの本を選んだ。

 

今まで悪戦苦闘していた読書感想文が、面白い様にスラスラと書けて

翌日にはもう提出した。

 

数日後だったか、突然 同級生が

 

「オマエの読書感想文が載ってるぞ!」

 

父兄向けの学校便りを持って来たので、急いで見ると

校長先生の挨拶や、学校の行事予定、その他諸々のお知らせが書いてるところに

いかにも場違いな私の感想文が、校長の挨拶より広いスペースで載っていた。

 

恥ずかしさもあったが、それよりも

 

「なぜ?」

 

という気持ちのほうが強かったので、学校便りを担当していた、国語の先生に

理由を聞きに行くと

 

「いやあー、いつも本の後書きを丸写ししたような感想文しか出さない君が

あんな素晴らしい感想文が書けるんだと、先生 感激してね。今度の学校便りに

是非載せたいと思ったんだよ。君もやれば出来るじゃないか」

 

今思えば、ずいぶんな言われようだが、あんまり学校で褒められた経験が

無かったので、その言葉を聞いて当時は凄く嬉しかった。でもその後、

女性の校長先生から


「あの感想文、素晴らしかったわ。私も見習わないとね」


と言われた時は、さすがに私も恐縮するしかなかった。


 

そんな思い出のある本なのだが・・・

 

お袋が退院の日、昼過ぎには退院と聞いていたのに、なかなか連絡が来ない。

かと言って、いつ電話がかかってくるかもわからない状況で、何をするのも

中途半端。

 

そこで何を思ったか、久しぶりにKindleを開いてスクロールをしていたら

大昔に買ってそのままの、これを見つけたので、

また読み始めて、やっと今日読み終えたところだ。

 

この本が発行されたのが、昭和53年。私が小学六年生の時だ。

 

当時の出来事を調べると、成田空港の開港や、池袋のサンシャイン60が開業

24時間テレビ「愛は地球を救う」もこの年からだ。

 

それより何より、芸能界がもう神がかっている。

 

キャンディーズが解散して、サザンオールスターズがデビュー

ピンクレディーや沢田研二をはじめ、誰もが知ってる歌手達が

ヒット曲を連発。そして、伝説のアイドル

 山口百恵が

   「いい日旅立ち」

をリリースしたのもこの年だ。

 

それに引き換え、当時の国鉄は、赤字とストライキで大きく疲弊。

 

この本に載っている路線も超赤字路線が多く、今はほとんど

廃線か、よくて第3セクター鉄道として生き残るのみだ。

 

そんな昔に書かれた本でも、読み出すと、今でも面白い。

 

そして、あることに気付いた。

 

「俺の書く文章は、この本に強い影響を受けてるな・・」

 

影響という言葉は「おこがましい」

私にとって、中央公論社のレジェンド 宮脇俊三 など

高嶺の花だ。

 

ただ、宮脇のように、いろんな情報を簡潔に、分かりやすく、ユーモアも混えて、

読めば、情景が浮かんでくる様な文章が

書けるようになりたいと思いながら

今日も駄文を書き連ねている。

 

これからも、いつまで続けられるか分からないブログだが

記事を書くたびに、

少しでも、

一歩でも

近づきたいね。

 

 

読書は今でも苦手だが、この待機期間中に、もう一冊本を読む予定だ。

 

私が介護の仕事をする上で、ベースにしている本を

職場復帰の前に読み直そうと思っている。

 

 

昭和53年、数あるヒット曲の中でも一番好きなのは

 

Mr. サマータイム - サーカス

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