今回から、全5回で「SL銀河」の乗車レポートをお伝えしていきます。
 
■SL銀河
SL銀河」はJR釜石線を走る運行しているSL列車。
釜石線(旧岩手軽便鉄道)が、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の舞台になっていることから、「SL銀河」という名付けられています。
 
牽引機は、C58 239号機。
同機が、昨年夏から検査のために運休が続いていましたが、今年(2021年)8月21日から運転が再開されました。
 
全車指定席の快速列車として運転されていて、乗車券の他に指定席券(840円)が必要です。
乗車券は普通のきっぷの他、青春18きっぷ秋の乗り放題パスいわてホリデーパスなども利用可能です👍
 
主に週末に運転され、土曜日に下り(花巻→釜石)、日曜日に上り(釜石→花巻)という、2日かけて1往復するダイヤが通常です。
下り列車ならば首都圏からの日帰り乗車も可能ですが、なかなか乗りにくい列車です💦
 
東北デスティネーションキャンペーンの期間中ということで、キャンペーン用のヘッドマークになっていて残念です😢
 

 
ところで、「C58 239」というナンバープレートに注目してみます。
今回は青いナンバープレートですが、赤、黒、緑など他の色もあるようです。
乗車した日は青色で、SL銀河の客車とマッチしているので、私は一番好みですが、9月に入ってからは赤いナンバープレートで運行しているとのこと。
 
もともとはSLの状態を示したり、所属の機関区ごとに色を変えたりしていたようですが、現代では、装飾のためになっています。
ナンバープレートの色が変わるだけで、印象が大きく変わりますね😌
 
 
SLの運転席をのぞき込んでみると、たくさんのコックやメーターが並んでいて武骨な感じ。
検査を受けたとはいえ、1940(昭和15)年製造ですので、運転は大変そうです。
 
 
 
■客車
私はメカにはあまり興味がないので、どちらかと言えば、興味をひくのは客車の方。
 
E6系「こまち」や「TRAINSUITE 四季島」などJR東日本の列車デザインを多く手掛けている、奥山清行氏のデザインです🎉
 
 
銀河鉄道の夜」をイメージしているのですが、その美しさに魅了されてしまいました✨
 
夜の空をイメージした濃紺の車体には、無数の星が散りばめられ、おしゃれなエンブレムが付いています。
 
多くの人は気が付かないようですが、実は車体の色は4号車が暗い色で、1号車に向かうにつれて明るい色なっています。
これは、「夜が明け、朝へと変わりゆく空」を表現しているとのこと。
8色の青色を塗り分けているこだわりのカラーリングなのです😆
 
 
上下の写真を見比べていただくと、色の違いがおわかりいただけることと思います。
 
 
車体には、それぞれ異なる星座がデザインされています。
花巻方の1号車には、さそり座🦂
 
 
2号車は、いて座♐️
 
 
3号車は、わし座🦅
 
 
釜石方の4号車は、はくちょう座という具合です🦢
 
 
サボの色も車体に合わせて、紺色になっています。
 
 
星の他にも、「銀河鉄道の夜」に登場する動物などが描かれています。
 
この列車に乗る際には、「銀河鉄道の夜」を読んでから乗車されると、楽しみが何倍にもふくらみます📕
 
 
写真にはありませんが、ラッコの絵もありました。
物語の中に出てくる「ラッコの上着」を知ってると思わずニヤリとしてしまいます😂
 
 
⬛️客車のヒミツ
この客車を見て、「窓が小さい」とか「車両番号のキサハって何?」と思った方、かなりのツウです😅
 
こちらの客車は、もともとは客車(50系客車)でしたが、その後気動車に改造されて、JR北海道札沼線で活躍していた車両なのです。
 
札沼線が電化することに伴い余剰となったので、それを「SL銀河」の客車に充てているものなのです。
気動車としての機能はそのままですので、峠越えなので、SLが力不足になりそうなときや、回送の際には、ディーゼルエンジンを起動してサポートしています。
 
 
ということで、お顔は気動車そのもの😁
 
盛岡~花巻間を回送する際には、こちらが先頭になって走ります。
 
 
ではそろそろ、車内に乗り込んでみましょう。
奥に見えているのは、485系「ジパング平泉」号です。
こちらの車両は、つい先日、2021年10月10日にラストランとなることが発表されました。
 
 
「SL銀河」の旅は、実際に乗車しても、花巻~釜石間の所要時間は、下り4時間34分、上り5時間22分。
ブログでも、気長にお付き合いいただけますと幸いです😘
 
その②に続きます。