JR東日本キハ110系「おいこっと」仕様車 | 車内観察日記

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鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

飯山線、童謡「故郷」が生まれた場所を通るだけあり、川と山が美しい景色の中を走ります。そんな飯山線で久々に導入された観光列車が「おいこっと」です。

 

既存のキハ110系を改造し、沿線の景色をして東京とは真逆という意味で「おいこっと(OYKOT)」という愛称がついています。

 

2両編成で、相方は塗装パターンが逆転しています。

 

なお車両はキハ110-235と236。この2両、かつてこの路線で千曲川を向いたロングシートを備えた観光列車「ふるさと」に改造されていた経歴を持つ2両で、JRとしても敢えてこの2両を選んでいる感がしてなりません。

 

ロゴマークはこの通り。ゆきんこがかわいいですね。

 

ヘッドマークもこの通り。

 

臨時列車「おいこっと」は快速ですが…連結面の幕は「普通」になっています…。なお「おいこっと」の運用が無い時は、飯山線の普通列車にも投入されます。この時は指定席料金無しで利用出来ますが、運用されるかどうか・どの列車に入るのかは完全に運次第です。

 

車内です。「おばあちゃんの家」をイメージしたデザインという観光列車らしい大胆なリニューアルが施されています。セミクロスシートの配置自体は変わらずで、定期普通列車にも入るのでこれが限界だったんでしょうね。

 

ドアです。ステップ付きの引き戸は変わりません。この辺りはちょっと味気ない気はします。

 

が、整理券発行機にかけられたカバーは柄付きで雰囲気が出ていると思います。中身は運賃箱と共に、普通列車運用時に使われます。

 

運転台です。おいこっと運用時でも運賃箱で仕切られています。化粧板はひと昔前のJR西日本のようなベージュ色になっています。

 

両運転台構造のため、貫通扉が内側に来ます。「おいこっと」のヘッドマークもこちら側で見えます。

 

天井です。従来の照明に加えて中央の丸い照明や液晶画面が追加されています。また車内の雰囲気作りのためか、吊革が黒いものに交換されています。うん、E531系の影が見え隠れ(笑)

 

元々秋田新幹線工事に伴う北上線を走った特急「秋田リレー」に投入されたグループの2両で、普通列車時代でも照明カバーが付いていましたが、そのカバーも和室の上の照明のような装飾が付けられています。

 

窓です。固定窓はそのまんま…に見えるのはこの状態だから、見所は色々とあります。

 

目に見えているところはこの飾り照明。童謡「ふるさと」の情景を模したものになっています。

 

で、日除けを降ろすと障子のようなデザインになっています。というか、日除けは元々ロールカーテンではなく横引き式でしたもんね。和風で考えるとこれになった、と言う感じですかね。

 

で、観光列車化後も残りました回転式の冷房吹き出し口。周りの化粧板含め変わりません。

 

座席です。まずはボックスシートから参りましょう。

 

フレームは新しいもので、近年第三セクターで見られるものに少し手を加えたものです。アームレストの上に貼られた木がそれですね。シートピッチ自体は変更なく、満席ともなるとちょっと窮屈だと思います。

 

続いて向かい側の1列席です。モケットは黒色がベースになっています。

 

シートピッチは先程の通り普通列車時代と変わらないのですが、窓側にも肘掛けがあるためその分は横幅のゆとりはあると思います。固定式のテーブルがあるのも、ささやかな追加料金に対するサービスと捉えておきましょう。ただ背ズリはやはり切り立ち気味で、長時間の乗車は少々厳しいですね。

 

車端部のクロスシート上には仕切りがあります。おいこっとのロゴ付きですね。

 

ドア付近はロングシートです。快速「おいこっと」では、ここも指定席となります。やっぱり、ボックスシートに比べて遜色でちゃいますよね…。

 

2人ずつ区切られており、手前の2席は普通列車運用時は優先座席となります。快速「おいこっと」運用時はさすがに指定席と言えど、何となく心理上許せない人も一定数おられるのではないかと思います。車両運用上の制約の産物なので仕方ないと言えばそうですが…。

 

まぁ…座り心地はロングシートとしては特にどうということもありません。ただそれ以上ではないので、車掌さんもボックスシートが空いていればそこへ誘導してくれます。車窓が売りのイイヤマセン及びこの列車にして、ボックスシートが満席で無ければわざわざ座るような席ではありません。

 

各席には肘掛けが付いており、インアームテーブルが仕込まれています。少々付け根が貧弱な気もしますし、全展開されている画像を見る限り水平でない区画もちらほら‥。

 

かつてロングシートが挟まっていたトイレとクロスシートの間には何やら箱が入っています。

 

フリースペースです。握り棒のみの空間では有ります。

 

横のボックスには消毒液が置かれています。

 

更にもう一両には記念スタンプが置かれています。

 

トイレです。車椅子対応の大型洋式タイプとなっています。ドアは自動式の引き戸、赤い化粧板は外観に合わせたものなんでしょうね。

 

壁にはおいこっとの紹介ポスターが入っています。

 

連結面の車掌台には信州を走るJRの観光列車のパンフレットが置かれています。

 

さて、ここからは車内でのおもてなしを少しだけご紹介。

 

発車してすぐ、しなの鉄道北しなの線走行中にアテンダントさんから野沢菜が振舞われます。酒のツマミとしてはいいですよね。

 

その後、オリジナル包装のハイチューと、ウェットティッシュが配布されます。宣伝もバッチリと・・(笑)

 

車内販売も実施されており、十日町行きのみホットコーヒーの販売もされております。

 

列車は森宮野原駅でしばらく停車します。

 

この駅、日本最高積雪地点としても有名ですね。列車の高さを超えるくらいに積もったということになります。ホーム、埋まらなかったのでしょうか‥。

 

そして十日町駅に到着。ここから更に越後川口行きに乗り換えて、上越線方面へ抜けるもよし、ほくほく線を旅するもよし、色々なルートがありますね。