<私の願いは つながったー >
信州一直線
東武桐生線三枚橋駅を出発したのはもうお昼も廻った12:51。うわー。ヘビも長岡温泉も見に行く余裕ないよー。
藪塚を過ぎて前方に赤城山が迫って来ると、いよいよ東武線も煮詰まってきました。
こんな果ての方までくるとやはり東武らしい木造駅舎が残ってます。
と、思ったら「阿左美縄文式文化住居跡」だって。
もろに駅にあるので1分停まってくれたら見られそうなのに30秒くらいで発車してしまいました。
やがて5時間半前に通った両毛線を越えるとわたらせ渓谷鉄道が寄り添ってきて分かれるとすぐに今度は上毛電鉄が寄り添ってきて、三枚橋からは24分\310で終点赤城に到着です。
ホームは、伊勢崎の下心有りや西小泉の昔日のなごりと違って頭端式。一時は赤城観光開発や前橋を目指した時もあったみたいですが、すっぱりあきらめて、ズドンとした車止め。
改札口はそのホームの端から降りて構内踏切を渡った先に有りますが、駅員さんがその手前、上電ホームの所まで来て乗り越し精算等をしています。
そう、ここからは上電こと上毛電気鉄道に乗り換えて前橋を目指します。
ホームで待っているとまず入って来たのは西桐生行きハロウィン電車。
ドアが開いた途端お化けが「乗ってくれないといたずらしちゃうぞ」と言う事は無いようですが、車内に飾りつけはされています。
一方やって来た中央前橋行きは飾り気のない電車。
でもドアが開いた途端自転車が顔を出したのでちょっとびっくり。
あっ、そうか。上電では自転車の無料持ち込みができるんだっけ。
自転車を乗せられるのは2両目で、車内ではしっかり押さえる事となってます。
桐生~前橋間は両毛線が伊勢崎へと回り道するのに対してこちらは真直ぐ前橋を目指すのでより赤城山が良く見える気が。
んで、各駅の駅名表がちっこくてかわいいし、大胡駅の登山電車みたいなのも気になるし、上泉駅の保線基地なんだかがらくた置き場なんだか枕木を腐らせてカブトムシの養殖をしているんだかなんだかも気になるし、チーズどら焼きも気になるし、でどこかで途中下車しようと思ったんだけど
三枚橋での(実際には乗ってからロングシートであおったんだけど)打ち上げがのせいか億劫になっちゃって、ノッチ戻しの時に鳴るゴトゴトゴトをなんか懐かしいと思いながら中央前橋まで乗り通しちゃいました。40分\610。
ずいぶん綺麗になったなー。
20年ぐらい前に乗った時はくたびれたビルの中に駅があったけど、駅の場所その物は変わって無いみたい。
駅前公園にあるSL遊具は元駅の場所を記念してじゃないよね。
では新駅舎に乾杯。
は~い。
中央前橋からはあやかりラッピングバスなどを眺めながら徒歩で移動。10分ほどでJR前橋駅です。
その気になれば今なら何時でも乗れる懐かしい電車に乗って
15分\200で高崎到着。次なるは上信電鉄、初乗です。
上信電鉄乗り場は一度橋上駅のJR改札を出て階段を下りて裏口みたいな所から入りなおします。
ずいぶんとうらぶれてしまった感じですが、世界遺産へのアクセス路線です。それに確かクロスシートを備えた電車が走っていたはず。洗練された路線に代わっている事でしょう。
と、思っていたら、
ぼろい。
しかもロングシート。
せっかく裏妙義や荒船山をつまみに一杯やろうと思っていたのに。
でも幸いすぐの列車は上州富岡止まり。
どこかで途中下車して次の下仁田行きに乗ればいいんです。下仁田行きならクロスシートかもしれません。
ところが南高崎を出てすぐの信号所ですれ違ったおそらく折り返し次の下仁田行きになるであろう列車もロングシート。しかもくたびれてる感じ。
上信ってすごくモダーンな車両だと思っていたのになー。もっとも30年前の記憶だけど。
高崎を出てしばらくはあまり面白くもない所をウネウネと進んでいたのですが、高崎商科大学前付近で烏川の河岸段丘上に登ると高崎・前橋の町並みと赤城山が見渡せて、おっ、いいじゃん。
で、山名を過ぎるとカクッと西へ向きを変えて関東山地を正面に見据えるようになりました。
線路もウネウネしなくなって、意外なほどの速度を出すし、停まる駅も「こちらを世界遺産に認定しなよ」という感じの味わい深いものばかり。
さ~て、どこで途中下車しようかな。
実を言うと、もう1時間ほど早くこの地に着いていて、上州福島で途中下車&コンニャクタダ食いという目論見だったのですが、次の列車まで30分ではそれはちと無理。さりとて1本落とすと帰りがだいぶ遅くなってしまいます。
う~ん、どうしようかな、と迷っている間にも列車は直線コースをかっ飛んで、「行けそうじゃん。この勢いならそのまま佐久平まで登れそうじゃん。」という雰囲気。
その勢いと、古い駅、そして真正面にそびえる妙義山を堪能していたら、もう上州福島。
ええい、どうせだ。富岡まで行っちゃお。きっと素敵な駅に違いない。
てな訳で高崎から35分\790で上州富岡着。
はずれ~。
空綺麗。なんか寒々しいんですよね。
確かに待合室なんかピッシリと戸が閉まって隙間風なんか入ってこないんだけどその分空気がどんより。ガラス張りで明るいのにどんより。
そして駅前には高校生がベタゴロ(別に寝っ転がっている訳ではないのですがそんな感じ)。
これだったらやはり隙間風が吹き込んでも温かみのある木造駅舎のどこかで途中下車すればよかった。
あるいは一番新しい佐野のわたしで降りて烏川に架かる木造橋もどきで遊んでいた方が良かった。
上州富岡発16:25。だいぶ夕暮れが迫ってきました。
山も迫ってきました。
そして、いままで一直線に信州を目指していた線路が千平を過ぎたらいきなり鏑川と山に挟まれた隘路に。
いや、別にレール幅が狭くなったわけではないです。
線路はグネグネ。左は崖で右は山。途中信号場があったり、廃トンネルがあったり(もう崩れそう)で完璧な山岳路線。
そんな難所を越えたら真っ正面に。
なに!あの山!!
これ無理。あれ越えて佐久平までなんて絶対無理。
そんな鹿岳に突き刺さるようにして終点下仁田に到着です。
上州富岡から25分\620。
駅舎良いです。
終点らしさも良いです。
でも残念ながら折り返しまでの時間が10分しかありません。
もっとゆったり訪れるべきだったなー。
17時ちょうど。「ジリジリジリ」と懐かしい発車ベルが鳴って下山開始です。
そして1時間。\1110できらびやかな高崎に到着。
この柵が無ければ乗り換え楽なのになー。これ、たぶんJRがSuica化された弊害だよね。
高崎からはとっぷりと日が暮れて気分は夜汽車。
もちろん夜景をつまみに1時間40分\1660で小山に戻ってきました。
ところで今回はやたらと「\」マークを書き込みましたが、その合計は¥7680。
んで今回使った切符がこれ。
切符の値段は2100円ですのでなんか申し訳無いですね。
各鉄道会社の為にもこのような切符の利用は控えめにするか、もっと行く先々でお金を落としてあげないといけませんね。
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