線路の向こう側

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あの日、東京総合車両センター(2018年の撮影から)

東京総合車両センターの公開で、EF5861が表に出るらしいーーー

そんな情報がファンの間を駆け巡った。結果それは本当で、それはそれは長蛇の列が夏の大井町駅からつながった。

楽しみではあったが、そんなことをしたらきっとえらい騒ぎになる・・・そう、多くのファンが思っていて、実際その日、現場は大変だったと聞いている。それでも、そうなってでもやるべきと誰かが判断して実行された、それがこの日の公開だと認識している。現場で何があったのか、誰かが責任を取る羽目になったのかもしれないが、たとえそうだったとしても、あの日、東総でロクイチを表舞台に引っ張り出してくれたことを私は忘れない。

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確か入れ替え制だったように記憶している。カラーコーンの内側からできる限りのショットを撮影した。日章旗が掲げられ、磨きだしも美しく、これがもう動かない機関車とは到底思えないそんな姿に魅了された。

実のところ、私がロクイチを見たのはこの時が初めてだった。もちろんその存在は知ってはいたが、EF58はどうしても旧世代の機関車に思えたし、ゴハチでも青のゴハチのほうがかっこいいと思っていた。それがゆえに、ロクイチのことはそれほど意識したことはなかった。だが、そんな私でも一度この目で見ておくべきだろうと思ったのだ。そしてあの日、暑い夏の一日に大井町まで出かけて行った。

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そういえばEF8181もこの姿になってから見たのは初めてだったけれど、EF5861の隣にあると、センパイに恐縮する後輩のように見えてしまったし、もっと言えばEF5861の日左隣にいた、茶色になったばかりのEF641052はもっと影が薄かったように思う。ひどい写真ばかりだけれど、あの日あの場所のいたことは残せたかなと、そんな写真。こんなお祭りはきっと戻ってこないんだろうと、そう思ってしまうような社会情勢。

疲れましたねぇ。色々と。思い出に浸ることさえも。あの夏の思い出を胸に。