グリーンマックス 東急電鉄8500系非軽量車(8615編成・黄色テープ付き) のレビュー的なもの | TKKseries8000‐677

TKKseries8000‐677

東京急行メインに旧大東急系の京王帝都・小田急・京浜急行など
撮りも模型もやっているけど、どっちも中途半端…どうやら最近のメインコンテンツは模型のようであるが、一応このブログのメインは実車の写真

 

実車の完全引退が近づいている時期だけに、もう流石に無理だろうなと思っていたら、まさかの製品化となった東急8500系非軽量車

 

基本的に31番以降の編成をモデル化していたグリーンマックス製品で、割と初期の方に製造された8615Fの商品名を見るのも非常に新鮮であります。

 

ということで、今回もレビュー的なものでございます。

 

 

パッケージ

 

10両編成なので何時も通り基本&増結に別れての製品化

 

 

 

動力入りの基本セットは4両で

 

 

 

残り6両は動力無しの増結セット

 

という形で、増結セットの方が両数が多い形態ですが、ちょっとでも価格を安く見せる為に…っていう苦しい事情もあるのでしょうねw

 

 

まずは基本4両の方を開封してみます。

 

渋谷方から1号車デハ8615号車‐5号車デハ8762号車‐9号車デハ8815号車‐10号車デハ8515号車とこの時点で非軽量車と軽量車が入り乱れる形に

 

基本セットだけでも編成の雰囲気が楽しめるように…ってのも分からなくは無いですが、弄る側からすると基本セットは非軽量車オンリーでまとめて欲しかったなぁというのが本音

 

 

取説

 

 

完成品なので、別付けパーツの取り付け案内やステッカーの貼り方などがメインです。

 

キットメーカーならではというべきか、デカめのイラストで分かりやすく解説してくれるのは嬉しいポイント

 

 

ステッカー

 

相変わらずの白台紙…これはCP製品などの別売品に頼るのがベストでしょう

 

 

付属品

 

基本セットにはアンテナパーツにヒューズ箱、そしてこちらも完全新規の増設貫通扉があります。

 

一つ惜しい点ですが、ヒューズ箱の指定が編成中に軽量車も含めて非軽量車向けのものになっていてしまい…これは完全に封入ミスのエラーなので何らかしらの対応があるかもしれませんね

 

 

続いて増結セットを開封

 

こちらの付属品はヒューズ箱と取説のみ

 

ステッカーは基本セットにあるものでということのようです。

 

 

そのヒューズ箱ですが、基本セット同様に…非軽量車向けのものを軽量車にも載せろと言う形になってしまっているので残念ながらエラーの部分

 

とりあえずは手持ちのパーツでやりくりして何とかしましょうかね…

 

 

ということで、車両を見ていきます。

 

渋谷方先頭車のデハ8615号車

 

 

前面

 

確かに非軽量車の前面です

 

鉄コレとはまた違う解釈ですが、そつなくしっかりと似ています。

 

※実車写真は更新車の8506号車

 

プロトタイプ選定が未更新車の8615Fということもあってか、前面下部の車体裾更新の表現は当然ながら無し

 

鉄コレはその部分をしっかりと表現しているので、本当に厳密にいうと仕様違いで競合していないということになります。

 

 

改良されたライトリム部分

 

軽量車の時は完全にただ単なる細い筒って感じでしたが、ヒンジなどの表現は無いものの肉厚さが出てマシにはなったかなと思います

 

貫通扉部分の凹みは軽量車よりは増しているとの触れ込みですが、もうちょっと凹ませて良かったのかな…という感じはします。

 

この辺りは帯印刷との兼ね合いもあるでしょうので難しいですね

 

スカートはこのタイプに印刷をすることが出来ないのか相変わらずの無塗装状態

 

しっかりと塗装してあげるとまた表情が変わってくるので是非やってあげましょう

 

 

ちなみになのですが、そのスカートが結構曲者でして、実車の8615F渋谷方先頭車デハ8615号車のスカートは最晩年に変則的な姿に交換されておりオンリーワンの姿でありました。

 

 

標準的な形態だと↑の通りなのですが、これゆえに製品の8615Fは製品仕様に合致する年代が限られます。

 

これはGM側も把握しているようで、製品仕様には2016年11月までの姿という書き方をしています。

 

…となると2020系とは厳密にいえば並べられない仕様というのがちょっと曲者ですねw

 

 

側面

 

車体長に関しては実物より若干長めな軽量車に合わせているようで、非軽量車も実物より若干長め

 

これに関しては側面窓パーツの共用などで致し方ない部分なのでしょう。

 

 

9次車までの非軽量車ならではの車側灯が途切れた姿をしっかりと再現されているのが嬉しいところ

 

窓枠も軽量車との違いが分かるのが編成を組んで楽しいポイントになります。

 

 

更に側面の車体裾には先行するGM軽量車や、鉄コレ製品では表現の無かったジャッキアップポイントも表現

 

かなり小さな部分ではありますが、これが意外と良い表情をしてくれていてかなり格好良いです。

 

 

ちらっとですが海側の側面を眺めてみます。

 

両側の側面で違う乗務員扉の位置の差はしっかりと再現

 

軽量車の時から出来ていた部分なので、これに関しては心配しなくても大丈夫な部分だったかと思います。

 

 

妻面側

 

配管が真っすぐに降りており、転落防止幌を避けていない仕様なので厳密にいえば結構前の仕様をモデルに

 

その割には黄色テープを印刷済みなのですが…今後の古いネタに期待でありましょうかね?

 

 

屋根周り

 

プロト的に本来ならランボードが埋没して見えづらくなっているタイプなのですが、製品では汎用性重視なのかランボードが露出するタイプでの表現

 

乗務員室上にアンテナの穴は開けられているのですが、若干狭いようでそのままだと上手く嵌ってくれず、0.7mmのドリルで拡大した方が宜しいかと思います。

 

 

非軽量車向けのクーラーキセも完全新規

 

屋根上の他、側面にもメッシュ表現があるので、白に塗装してから墨入れしてやれば相当格好良くなりそうで非常に楽しみです。

 

側面を取り換える形で軽量車にも対応している金型構成だと推察される故に、パーティングラインのズレが少し心配ではありましたがその点は製品版でも大丈夫そうで一安心でありました。

 

 

折角なのでばらしてみます。

 

車内の座席パーツは車端部までしっかりとロングシートが表現された新規のもの

 

こちらも塗ってあげると結構効果が出そうです。

 

 

更にばらしてみましてパーツの取りだし

 

前面周りで新規のパーツはこの辺りでして、左側からライトリム、幕類がガラスパーツになった前面ガラス、ライトユニットになります。

 

ライトユニットは東急の従来車では初めての幕が光る仕様です。

 

 

ということで、点灯状態を眺めてみます。

 

ヘッドライト点灯

 

 

続いてテールライト

 

どちらもしっかり光ってくれているので格好良いですね。

 

いずれは急行灯が光る製品も出ると…w

 

 

続いて2号車デハ8715号車

 

 

8500系のパンタ車と言えば、過電流灯があり車側灯の数が他と比べて多いのが特徴的なのですが、製品では既存製品の軽量車がその点を再現していないのに合わせて省略という結果に

 

バランスを考えれば間違っていないとは思うのですが、鉄コレはパンタ車の車側灯の数をしっかりと表現してくれていたので賛否あるかなぁ…という部分であります。

 

 

とはいえ、全体的にシャープな雰囲気なのはGM製品に軍配が上がりますので、この点に関しては各々で何処を重視するかの好み次第といえるかなともいます。

 

 

屋根周り

 

配管なども鉄コレよりシャープで、そのままでも格好良い雰囲気

 

この車両は非軽量車なので製品付属のヒューズ箱を取り付けても問題は無いです(笑)

 

 

3号車サハ8915号車

 

 

地下鉄向けのIRアンテナを装備する中間車

 

無骨な姿の妻面は一体成型での表現となっています。

 

 

とはいえ、表現自体は結構シャープなので、そのままでも全く遜色なく別パーツになっている製品とも通用するレベルであります。

 

 

側面

 

サハとパンタ無しのデハに関しては車側灯の数は問題がありません

 

 

屋根周り

 

鉄コレだと固定方式の問題で浮き上がりなども結構ありましたが、GM製品だと固定方式が強固なのでその心配はなさそうです。

 

 

4号車デハ8864号車、5号車デハ8762号車、6号車デハ8899号車、7号車デハ8795号車は軽量車の4両

 

こちらに関しては既存製品と変わりなく…

 

 

ですが、車内の車端部までシートが表現されたパーツの他に、軽量車に関してもスライド金型で共用をしている副産物のおかげでクーラーキセがメッシュ入りのものに

 

この点が変わっただけでも、格好良さが増しますね

 

 

完全新規の非軽量車に戻りまして、8号車サハ8932号車

 

 

一見すると普通の非軽量車なのですが、実は一番くせ者の車両

 

 

先ほど書いた通り、8500系…というか東急8000系列の非軽量車は車側灯部分でコルゲートが途切れているのが基本なのですが

 

 

10次車以降から軽量車体に移行するまでの間は、↑の通り車側灯部分でコルゲートが途切れていないタイプも少数製造されていました

 

 

相当ニッチな存在ゆえに鉄コレでも製品化されていない形態だったのですが、今回のGM製品ではしっかりとその形態も再現

 

パンタ車を共用で断念した分…ということなのかもしれませんが、結構気合が入っていて嬉しいです。

 

 

9号車デハ8815号車

 

 

ごくごく標準的なパンタ無し中間車がようやっと登場

 

というか、編成中に含まれる非軽量車6両は全て何らかの特徴がある組み合わせになっており、なるほどそれ故に8615Fという製品化セレクトなのかとレビューを書いている間に納得させられましたw

 

 

当然ながらこちらは車側灯部分でコルゲートが途切れている形態

 

ボディ関係の考証ミスは無かったので一安心でありますw

 

 

実車の9号車には10両編成を組んだ後に貫通扉が後付けされています。

 

鉄コレでは一体成型の表現でしたが、GM製品では実車同様に後付けのパーツという形に

 

こうすることで汎用性も上がりますので非常に良いと思います…将来的には9号車が軽量車の編成なんかも製品化を期待したいものです

 

 

最後に中央林間方先頭車の10号車デハ8515号車

 

 

パンタ付きなので本来なら車側灯が3つになる筈なのですが、残念ながら共用で…という部分はデハ8700形と同様

 

 

妻面側

 

配管ありで貫通扉が無い車両は非軽量車のみの存在なので、当然ながら今回が初の製品化

 

他の車両と同じくですが、造形がシャープでプラ成型とは思えないレベルです。

 

 

屋根周り

 

 

屋根上の配管周りもしっかりと描写

 

触れていませんでしたがパンタグラフはしっかりとPT42Lですのでご安心をw

 

 

ということで、グリーンマックス 東急電鉄8500系非軽量車(8615編成・黄色テープ付き) のレビュー的なものでした!

 

ここ最近のグリーンマックスはどうにも勢いが落ちていて、新製品という名のリピート生産がかなり多めでしたが、そんな中で足回り等流用できる部分はあるとはいえ、久々の完全新規製品で無理だと思っていた個人的な大本命製品化はかなりインパクトがありました。

 

気になる点が無いといえばウソにはなりますが、しっかりと8500系の表情をしていると思いますし、なかなか格好良い模型なので非常に満足であります。

 

上手いこと母体の8000系などのバリ展に繋がれば良いですが、とりあえずは8500系各編成の製品化に強い期待をしたいものであります

 

 

ということで、組み替えて遊ぶことを前提に最初は6編成を一気に投入…

 

うーん、お高かったですが、大好きな電車ゆえにこれだけ投資しても悔いはなく、寧ろ満足であります。

 

 

折角なので加工前に製品そのままで並びを

 

 

純粋に製品のままで楽しむ予定なのは1編成だけで、後は基本的にスカートも剥がしてしまうだけなので最初で最後の並びw

 

実車の方ではもう見られない非軽量車オンリーの6編成並びです

 

 

時代考証はバラバラですが田園都市線の皆さんで

 

 

模型でここまで揃うとは本当に良い時代になりました。

 

今回の8500系非軽量車製品化で、自分の目で見た田園都市線の電車は概ね満足出来るクオリティーで出てくれたのは非常に嬉しいものです。

 

 

ということで、早速色々と遊んでいるのですが、早いところしっかりと編成で走れるように整備したいところでありますね…。