奥羽本線の秋田~大曲間は同じ軌道敷に新幹線と在来線の列車が走るため、新幹線の標準軌道(1435mm)と在来線の狭軌(1067mm)の三本レール軌道になっている区間がある。

 

三線軌条とは、鉄道において軌間の異なる車両を運転するために、通常1対2本の軌条(レール)で敷設された線路について、片側のレールを共通として残り2本のレールをそれぞれの軌間に応じて敷設したもののことです。三線軌道ともいう。

各軌間の線路中心がずれるため建築限界もそれにあわせて変わり、プラットフォームの設置位置に注意が必要であり、分岐器(ポイント)の構造が複雑になる点、降雪地帯などでは並列する軌条の間に雪が詰まる、レールの摩耗が不均衡になる、レールの取得や保守のコストが上がるなどの問題があるそうです。積雪時には分岐器(ポイント)に温風融雪装置が設置されています。

しかし、私の住む関西にはこのような三線軌道がないので、大変珍しく思いました。

 

JR東日本701系電車の三線軌道間運用!

写真右側の電車は3線軌道区間、奥羽本線用701系 軌道間1,067mm(0番台)  写真左側の電車は田沢湖線用の普通電車、軌道間1,435mm(5000番台)は田沢湖線の主力でもありE6系「こまち」の良きパートナーでもある701系5000番台。複雑な運用区間です。

標準軌線は「こまち」以外には田沢湖線用の701系5000番台が出入庫のために通行し、狭軌線は後述の普通・快速列車が通行する。

奥羽本線、秋田~大曲間にある神宮寺駅構内の三線軌条、この線路は在来線の列車と標準軌道(田沢湖線)の列車が通過する線路です。

神宮寺駅に到着した在来線(奥羽本線)の普通列車は3本レールの内側2本(1067mm)に入線。

神宮寺駅ホームから眺めた、左から「スーパーこまち」通過する標準軌道線路、中央は在来線(狭軌)の列車がホームに入線する線路、そして右側が三線軌条でホームに入線する線路になっている。

神宮寺駅秋田方向の分岐器は狭軌線路のみが分岐。  三線軌から標準軌の線路だけが分岐お別れです。

この写真の分岐器(ポイント)は奥羽本線神宮寺駅構内に有りますが、複雑ですね。

写真左のE6系新幹線の「スーパーこまち」、田沢湖線の(標準軌道1435mm)秋田行き列車、写真右のC61-20号機の「SLこまち」は在来線(奥羽本線)の三線軌道区間では、3本レールの内側2本(1067mm)で走行、普通列車は3本レールの外側2本(標準軌道1435mm)で走行。 煙で「スーパーこまち」の後ろが真っ黒です。

 

秋田駅と大曲駅間は秋田新幹線と奥羽本線が、共に単線で並走区間で、レール三本の三線軌条の区間もあり全国でも珍しい鉄道区間なのです。

 

三線軌道の線路には新幹線の「スーパーこまち」、奥羽本線の在来線列車、田沢湖線の(標準軌道1435mm)普通列車(電車)が走る、複雑な運用になっています。

 

田沢湖線は新幹線が走る前は、在来線(狭軌)の線路でしたが、新幹線を走らすために線路の幅を広げ、トンネルや駅とホームは在来線のまま利用するため、新幹線の列車車体はフルサイズでなく、「ミニ新幹線」 を走らせているのです。

 

by   GIG@NET

 

 

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