キハ40紀行 VOL.7 宗谷本線

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毎度、お越しいただき有り難うございます。

 

国鉄末期の1977年に登場したキハ40系気動車、1982年までに888両が製造され、ほぼ全国の非電化ローカル線に配置され、本年7月現在、560両余りが現役ですが、置き換えが進んでいます。

既に、JR東海では2016年に、JR東日本においても本年のダイヤ改正にて撤退となりました。

 

さて、今回は、旭川から名寄を経て最北の地・稚内を結ぶ259.4KmのJR北海道・宗谷本線です。

同社が、2016年に公表した『当社単独では維持することが困難な線区』のひとつで、起点の旭川市の人口は329千人ですが、、沿線の士別市17千人、名寄市26千人、終点の稚内市32千人とその他の町村を合わせても250Kmを超える路線を維持することが困難であることは容易に想像できます。(各都市の人口は本年7月現在)

鉄道を必要な社会インフラとして考え存続させるのであれば、何らかの知恵が必要と思います。

 

さて、ここでも、今期のダイヤ改正でキハ40の運用が大幅に減少し、旭川-名寄に1往復、名寄-音威子府に2往復となってしまいました。

 

三浦綾子の小説の舞台・塩狩峠を行くキハ40、蘭留-塩狩

 

 

 

同区間を走る『北海道の恵み』シリーズの『道北 流氷の恵み』 キハ40 1779

 

本年3月13日廃止となった南比布駅。

国道40号線の跨線橋(写真後方)の下にホームと3畳ほどの広さの待合室が。

 

蘭留駅

 

塩狩駅

 

沿線最大の駅・名寄

 

名寄市北国博物館では、旧国鉄名寄本線の線路上に、排雪用列車キマロキが編成で保存展示しています。。

降雪期を非公開とするなど良く管理されていて、保存状態は良好です。

 

 

キ…機関車、59601

マ…マックレー車、かき寄せ式雪かき車、キ911

ロ…ロータリー車、回転式雪かき車、キ604

キ…機関車、後補機、D51398

 

 

 

 

ヨ…キマロキに併結されていた車掌車、乗務員が添乗。ヨ4456

実際の走行シーンを見たかったですね。

降雪期は非公開でなく、実演だと楽しいのですが…

 

林業の街で中核駅の音威子府、かつては天北線が分岐していました。

『おといねっぷ』と読みます。

 

 

黒い麺の駅そばが有名でしたが、ご店主様のご逝去により閉店とのこと。心よりご冥福をお祈りいたします。

晩年は、鉄道利用者より車やバイクで訪れる人の利用が多かったようです。

 

秘境駅と称される抜海。

JR北海道が廃止を提案しましたが、稚内市が観光資源としての活用を要望。ただいま交渉中?

 

 

終点、稚内駅。随所に『最北』が・・・

駅舎を線路が通り抜けています。

かつては、樺太航路の桟橋(赤い矢印)まで線路が伸びていました。

 

 

 

ただいま13:30過ぎたところですが、次の列車まで4時間以上待ちます。

 

おまけ

宗谷本線の冬の風物詩と言えば、『ラッセル車』

大雪山系をバックに。山頂に雲がかかり残念。

 

排雪しながら進む姿は、一見の価値ありです。

 

ご覧いただき有難うございました。

宗谷本線が、存続することを祈っています。

他人任せにせず、次は稚内まで乗車し、その一助にしようと思います。

 

なお、今シリーズでは、キハ40、キハ47、キハ48の3形式と改造により派生した形式を総称して『キハ40』としました。ご了解ください。