貨車1両単位の輸送方式が車扱貨物と言われ、コンテナリゼーション以前は、鉄道貨物輸送方式の主力でした。特に3セと言われる石炭、セメント、石油が3大貨物でした。

しかしながら、産業構造の変化、トラックの大型化・高速道路の発達、国鉄末期の貨物輸送体系の大幅な見直し等により減少の一途をたどり、現在、JR貨物が定期で運行している地域は、東北・関東甲信・東海地方となりました。

なお、不定期では、鉄道車両輸送の甲種回送、レール輸送、大物車(シキ)を使用する変圧器輸送などが、現在も運行されています

 

そんな中、現在、運転されている車扱貨物の多くは石油製品(ガソリン、軽油、灯油)で、臨海工業地帯の製油所から内陸部の中継基地へと運ばれます。

運行区間は、仙台港⇒盛岡・郡山、千葉港・川崎港・横浜港⇒郡山・宇都宮・高崎・八王子・甲府・松本・長野・坂城、四日市港⇒松本などです。(具体的な駅名は割愛しました)

 

ここでは、仙台港・関東地方発の石油輸送について、アップします。

 

東北地区の石油輸送も今は2路線となりました。

仙台港⇒盛岡、ED75は2012年3月まで稼働しました。東北本線・平泉-前沢

 

現在はEH500が牽引。

 

仙台港⇒郡山、桜満開の船岡城址にて。東北本線・大河原-船岡

 

関東地区の石油輸送、主力はEH200やEF210となりましたが、EF65も僅かながら健在です。

高島貨物線・桜木町-東高島

 

 

中央東線八王子以西、現在は、EH200の独壇場。中央線・鳥沢

 

日野春-長坂

 

篠ノ井線、姨捨

 

高崎線・南武線、EF65P型の時代は2008年3月まで。

 

 

石油輸送についても、地球温暖化の影響・自動車の燃費向上・製油会社の再編や連携強化等により、徐々に路線数・輸送量の減少が見られ、この傾向は今後も緩やかながらも続くことが容易に予測されます。

 

ご覧いただき有難うございました。

なお、掲載写真には石油空返を含みます。ご了解ください。