生駒山上駅【奈良県】(近鉄生駒鋼索線【生駒ケーブル】。2007年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
奈良県生駒市西部、大阪府との境界をなす生駒山の山頂近くに位置する近鉄生駒鋼索線【生駒ケーブル】・山上線の終着駅で、駅前の生駒山頂には近鉄が運営する生駒山上遊園地が広がっており、近くには在阪テレビ局・ラジオ局の送信所が多数設置されている、
生駒山上駅 (いこまさんじょうえき。Ikomasanjo Station) です。
 
尚、写真は2007年訪問時のもので古く、現在は状況が変化しています。ご了承下さい。
 
 
駅名
生駒山上駅 (Y 21)
 
所在地
奈良県生駒市  
 
乗車可能路線
近畿日本鉄道:生駒鋼索線 (山上線) 【通称:生駒ケーブル山上線】  
 
隣の駅
宝山寺方・鳥居前方……霞ヶ丘駅 
 
訪問・撮影時
2007年7月
 
 

生駒山上駅はケーブルカーの山頂駅に相当し、終端部に駅舎があります。
駅舎は1929年(昭和4年)の開業当初からのものと思われますが、手前に大屋根があるため分かりにくいです。もしかしたら一度改築されているかもしれません。出入口手前には飲料自動販売機があります。
駅外と駅舎内の間に段差はありませんが(山中にあるため高低差はありますが)、肝心のホームが階段状になっているため、車いすでは自力で移動できず、介助が必要になります。
また駅舎手前の緑色の部分は道路で、大屋根の下が駅前広場になっています。生駒山上駅にバス路線は乗り入れていません。
手前(撮影地点)は生駒山上遊園地の敷地内です。
写真は北東を望む。
 
 

駅前の様子です。南西を望む。後方に駅舎があります。
生駒山上駅前には近鉄系の遊園地である生駒山上遊園地が広がっています。
生駒山上遊園地は入場無料で(遊具利用は有料)、営業日(10:00~16:00)は自由に出入りできます。但し、毎週木曜日は休園日で(祝日を除く)、12月1日~翌年3月中旬までは冬季休園になります。
生駒山上遊園地内に生駒山頂があります(標高642.0m)。園内南部から南にかけての尾根部には在阪テレビ局・ラジオ局の送信所が多数設置されています。大阪市街からもよく見えます。また、園内には複数の寺院があります。
そして、園内を通り抜ければ大阪府方面にも行く事ができます。
北側(右)は宝山寺方面(下山ルート)、西側(正面)は「府民の森 ぬかた園地」方面、南側(左)は暗峠方面です。
 
 

改札口です。北東を望む。後方に出入口があります。
生駒山上駅は有人駅で、改札時・集札時に駅員が改札口に出てきますが、出札窓口は閉鎖されており、窓口にはインターホンが設置されています。
また、改札口はホームごとに分離されており、普段は右側のホームしか使用しないため左側の改札口は閉鎖されています。
改札口は自動化されておらず、交通系ICカードも導入されていません。左右の改札口とも2通路あり、外側の通路は車いす対応幅です。
左右の改札口の間には自動券売機と窓口がありますが、生駒ケーブルの乗車券しか発売していません。他路線の駅へのきっぷは生駒駅で購入して下さい。尚、運賃は生駒ケーブルと近鉄の鉄道線で別体系になっています(例えば大阪難波駅~生駒山上駅の場合は大阪難波駅~生駒駅の運賃と鳥居前駅~生駒山上駅の合算)。
各改札口の先はホームですが、ホームは階段状になっています。改札内で右側ホームと左側ホームの間は行き来できません。
そして、左側改札口の左手前には待合室があります。
トイレは駅舎を出て左側、坂を下って待合室の下にあります。水洗式です。多機能トイレはありません。
尚、生駒山上駅に売店・コンビニはありません。生駒山上遊園地の営業時間は園内の売店を利用できます。
 
 

駅名標です。2007年撮影。
当時における標準のデザインです。
現在は駅ナンバリング導入に伴い新タイプに交換されていると思われます。
ちなみに駅番号は「Y 21」です。
 
 

ブレていて分かりづらいですが、生駒山上駅は頭端式ホーム2面1線の地平構造で、北東~南西方向にホームが延びています。
ホームはケーブルカーの車両に合わせて階段状になっています。結構傾斜がきついです。車いすで乗降時は介助が必要になります。
のりば番号や番線は設定されていません。普段は左側のホームを使用します。右側のホームは多客時または非常時しか使用しません。
ホーム有効長は1両分で、ホームドアの代わりに落下防止柵が設置されています。ホーム幅はやや狭いです。
線路とホーム全体に屋根が設置されていて雨の心配はいりません(異常気象時を除く)。
各ホームにはベンチがありません。
そして各ホームの終端方(奥)は改札口に通じています。前述の通り改札内で左右のホーム間を移動できません。
写真は走行中の車内より終端方を望む。
 
 

停車中の車内より宝山寺方・鳥居前方を望む。
見づらいですが、遠方には生駒市街を一望できます。
この先、急勾配で森の中を一直線に下り、400mほど進むと第三種踏切(遮断機なし)を通過して中間駅の一つである霞ヶ丘駅へと至ります。
尚、宝山寺駅から約400m登った地点には梅屋敷駅がありますが、これは霞ヶ丘駅と対称の位置です(ケーブルカーの特性上、片方の車両のみを停める事ができないため)。
 
 

停車中の車内より終端方を望む。
正面に車止めがあり、その先の上部には運転室があります。
ケーブルカーは車両で運転するのではなく、山頂駅で運転が行われています。
また、各ホームの階段を登った先には改札口があります。
 
 
あとがき
私が生駒山上駅で下車(乗車)したのは1999年と2007年の計2度です。1999年は生駒鋼索線の乗りつぶしのため、2007年は生駒鋼索線の車窓風景撮影のため、いずれも終着駅ゆえ必然的に下車(乗車)しました。1999年当時は昭和レトロな雰囲気が残っていましたが、後に車両置き換えやリニューアルが行われ、2007年時点ではメルヘンチックな雰囲気へと変わっていました。駅の目の前には生駒山上遊園地がありますが、入園無料なので園内を歩く事が可能で、生駒駅方面や暗峠方面、そして大阪府の石切駅方面へも抜ける事も可能です。
 
東京からですと東海道新幹線で京都駅まで行き、近鉄京都線に乗り換えて特急(特急券が必要)または急行で大和西大寺駅まで行きます。そして近鉄奈良線の上り電車(特急は特急券が必要)に乗り換えて生駒駅で下車します。その後は隣接する鳥居前駅から生駒ケーブル宝山寺線~山上線を乗り継いで終点下車です。山上線は運行時間帯が短く、本数も少ないので事前に時刻をご確認下さい。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:8時間少々)。
一方、大阪からですと大阪難波駅から近鉄難波線・奈良線電車(急行以上がお勧め。特急は特急券が必要)で生駒駅まで行き、以降は上記のルートで到達可能です。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありませんが、生駒山上遊園地に売店・レストランがあります。売店・レストランは遊園地の営業日にしか営業しておらず(基本的に毎週木曜が休園日)、レストランは10:30~15:00しか注文できません。さらに例年12月初頭から3月中旬まで冬季休園するので注意が必要です(ケーブルカーは冬季も運行しています)。必ず事前に用意して下さい。
  
東京からの到達難易度はやや高いですが、
近鉄生駒鋼索線(生駒ケーブル)を乗り鉄の際は、生駒山上駅ですぐに引き返さずに、ぜひ一度は駅も観察されてみて下さい!
そして生駒山上遊園地へお出かけの際はぜひ生駒鋼索線をご利用になり、生駒山上駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:近鉄のHP、生駒山上遊園地のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)