水間観音駅【大阪府】(水間鉄道水間線。2012年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
大阪府貝塚市中南部の和泉山脈にほど近い住宅地に位置する水間鉄道水間線の終着駅で、近くに所在する水間寺(水間観音)への玄関口である、
水間観音駅 (みずまかんのんえき。Mizumakannon Station) です。
 
尚、写真は2012年訪問時のもので、現在は状況が変化していると思われます。ご了承下さい。
 
 
駅名
水間観音駅 (駅番号なし)
 
所在地
大阪府貝塚市  
 
乗車可能路線
水間鉄道:水間線  
 
隣の駅
貝塚方……三ヶ山口駅  
 
訪問・撮影時
2012年8月
 
 

水間観音駅は地平駅で、終端部(南側)に駅舎を構えています。
駅舎は1926年(大正15年)の開業当初からのもので、水間寺の玄関口である事にちなみ寺院風になっていて、1999年に国の登録有形文化財に登録されました。木造ではなく鉄筋コンクリート造です。
中央に出入口があり、段差はありません。出入口の右側には丸ポストと案内図があり、左側にはベンチと飲料自動販売機が設置されている待合所があります。
また、駅前広場は整備されておらず、駅前道路がやや広くなっているのみです。バス停留所は駅舎手前および東側を南北方向に延びる貝塚市道沿い(写真右前方)に設けられています。
写真は北を望む。
 
 

駅前の様子です。南東を望む。左手に駅舎があります。
周辺は古くからの住宅地で、駅前には商店も見られます。
水間寺(水間観音)へは写真奥を左(北)~右(南)に延びる市道を南へ歩き約600m(徒歩10分程度)ですが、歩道がないので注意が必要です。また、少し遠回りになりますが市道の西側を並行する旧道を経由した方がまだ安全です。この旧道が水間寺への参道になります。ちなみに水間寺へはバスでも行くことができます(時刻は事前にご確認下さい)。
 
 

こちらが水間寺(水間観音)です。
千年以上前の奈良時代に行基により開創され、新西国三十三箇所の第4番札所です。
正月は初詣客で賑わい、水間観音駅も多くの人が利用します。
 
 

 

改札口です。北を望む。
駅舎の塔の部分は吹き抜けになっています。後方に出入口があります。
水間観音駅は有人駅です。駅員による改札と集札が行われます。
以前は古めかしい自動改札機が設置されていましたが、交通系ICカード『PiTaPa』を導入した際に自動改札機を撤去して、代わりにバスやワンマン列車用の運賃箱と(出場用ICカードリーダーを搭載)、入場用ICカード簡易改札機が設置されました。右側が車いす対応の幅広通路です。
改札口の右手前には出札窓口と自動券売機がありますが、2012年当時はICカードチャージができませんでした。チャージが必要な際は駅員に申し出て下さい。
また、自動精算機はありません。運賃箱での精算となります。
そして改札口の先はホームですが、改札内外に段差はなく、バリアフリーに対応しています。
トイレは改札内外に設置されていますが、多機能トイレはありません。
尚、水間観音駅構内および駅前に売店・コンビニはありません。ご注意下さい。
 
 

駅名標です。電照式ではありません。
水間駅時代は行灯式の古い駅名標でしたが、2009年6月1日の駅名改称を機に取り替えられました。
シンプルな駅名標で、自駅が大きく表示されていてわかりやすいです。
 
 

水間観音駅は頭端式ホーム2面2線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
左(西)が1番線、右(東)が2番線です。どちらも上り貝塚方面で、主に1番線を使用します。2番線は車両交換時や臨時列車で使用し、留置線代わりに使われる事もあります。
1番線は両側にホームがありますが、普段は右側の島式ホームしか使用しません。1番線左側のホームは臨時ホームで、多くの利用客が押し寄せる初詣時に使用します。臨時ホーム左側(写真外)には通用口がありますが、初詣時はこの場所に臨時改札が設置されると思われます。通用口を出て正面(西)へ歩くとすぐに参道に到達します。
ホーム有効長は3両分ありますが、実際に使用されているのは2両分です。島式ホームの貝塚方先端部の一部(奥)は立入禁止になっています。
ホーム幅はさほど狭くありませんが、先端部は絞り込まれて狭くなっています。
上屋は島式ホームのみ終端方(手前側)の1両強分に設置されていて、駅舎と連続しています。雨天時に下車される際は先頭車両にご乗車下さい。
島式ホームにはベンチと飲料自動販売機が設置されています。
後方には改札口があります。臨時ホームの終端部(左後方)にはトイレがあります。
写真は1番線より貝塚方を望む。
 
 

こちらは走行中の列車より終端方を望む。
右が1番線で左が2番線です。1番線は両側にホームがあります。
右側の臨時ホームの手前まで留置線が延びています。また臨時ホームの右側には1990年まで使用されていた501形電車のクハ553が静態保存されています。
2番線の終端方からは手前側に保線用側線が分岐していて、車庫もあります。
そして車止めの先には駅舎・改札口があります。
 
 

貝塚方を望む。左が1番線、右が2番線です。水間線は全線単線です。
水間観音駅構内には車両基地が併設されています。左前方に留置線と車庫があります。また、右側には保線用の車庫があります。
この先、左手に車両基地を見て畑が残る住宅地の中を北へ走り、車両基地が途切れると国道170号線(外環状線)をアンダーパスします。その後も郊外風景の中を北上して難読駅名の三ヶ山口駅(みけやまぐちえき)へと至ります。両駅間の距離は0.4kmと短く、1番線に停車中の車内から三ヶ山口駅ホームを確認できます。
 
 

1番線より終端部を望む。左は2番線です。
島式ホームと右側の臨時ホームは1番線の車止めの先で繋がっています。
前方には駅舎・改札口があり、段差はありません。
尚、水間鉄道に延伸計画は存在していました。水間駅(当時)または少し北の位置から(最終的に清児駅(せちごえき)に変更)西へ分岐して犬鳴山を越え、和歌山県の粉河町(現・紀の川市)まで延長する計画がありました。一部工事が行われたものの、資金面の問題により1996年に計画は完全に断念され、未成線に終わりました。もし水間駅ルートで延伸が実現していたとしても水間駅から直接線路を延ばす事はなく、手前から分岐させて水間駅は延伸線上に移転していた可能性が高かったと思われます。その場合、既存の水間駅は放棄されたと思われ、駅舎が解体されていたかもしれません。
 
 
あとがき
私が水間観音駅で下車(乗車)したのは水間駅時代の1999年、2008年、そして水間観音駅へ改称後の2012年、計3度です。1999年は水間線の乗りつぶしのため、2008年は単純に水間線の乗り鉄のため、そして2012年は水間線の車窓風景撮影のため、いずれも終着駅ゆえ必然的に下車(乗車)しました。駅構内は昭和の雰囲気が残っていて、駅舎は水間観音にちなみ寺院風です。駅前は住宅地で、水間観音まで少々距離があるのが残念です。まぁ、駅前に古い住宅が密集しているのを見る限り、これ以上の延伸は難しかったのでしょうね…。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、Osaka Metro御堂筋線に乗り換えて「なんば」駅まで行きます、そして難波駅から南海本線の空港急行に乗車して貝塚駅で下車します。貝塚駅ではさらに水間鉄道水間線に乗り換えて終点下車です。新大阪駅からはJR京都線→大阪環状線で新今宮駅まで行き、南海電車に乗り換えてもOKです。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:約9時間半)。
一方、大阪からですと難波駅から上記のルートで到達可能です。阪和線からは水間鉄道に乗換できないのでご注意下さい。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。500m以内にある店舗は約450m北西のスーパー「オークワ」のみです。必ず事前に用意して下さい。
  
東京からの到達難易度はやや高いですが、
水間鉄道水間線を乗り鉄の際は、水間観音駅ですぐに引き返さずに、ぜひ一度は駅も観察されてみて下さい!
そして水間観音(水間寺)をご参拝の際はぜひ水間鉄道水間線をご利用になり、水間観音駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:地理院地図、Google地図、Wikipedia)