世代交代が始まり、小田急1000形の未更新車と更新車が走る状態となった箱根登山線内。
見慣れたレーティッシュカラーの編成は数を減らし、近代的な更新車が走る機会が増えてきました。

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今後更新車に統一されると考えられる箱根登山線内ですが、4両編成が走るようになって以降も、現在までに何回か世代交代がありました。

6両から4両に短縮された箱根登山線内

箱根登山線の小田原から箱根湯本までの区間には、2008年のダイヤ改正まで6両の急行が走っていました。
多くの急行が新宿と箱根湯本を結んでおり、現在のように小田原で運転が分断される状態ではありませんでした。

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小田原線の急行といえば、途中駅で分割併合を行い、多くが箱根登山線の箱根湯本まで直通運転を行うのが定番でしたが、徐々に不都合が生じつつありました。
10両化が進み、途中駅での分割併合がダイヤ上の問題点となってきたことや、風祭でのドアカットが問題視されるようになったため、2008年に箱根登山線内を走る車両を4両化することで、これらの問題を一気に解消することとなりました。

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こうして2008年からは4両が走るようになり、通勤型車両の6両が走ることはなくなりました。
当初は5000形、8000形、1000形の3形式が使われ、カラーリングも小田急と変わりませんでした。
小田原で分断されず、新松田まで運行する列車も多く、種別は各停に変更されたものの、小田急と一体化した状態は維持されていました。

専用編成の登場と運行系統の分離

4両編成が走るようになってからしばらくは、様々な編成が充当される状態でしたが、2009年に新たな動きがありました。
1000形の一部の編成がカラーリングを変更し、専用編成とされることになったのです。

この時点では3編成が登場しましたが、運行系統は分離されなかったため、レーティッシュカラーの編成が新松田まで走る姿を見ることができました。
また、運用数に対して専用編成が少なかったため、引き続き他の車両も箱根登山線内を走行する状態でした。

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状況に変化があったのは2012年で、レーティッシュカラーが4編成の体制となり、運行系統が小田原で分断されました。
4両は小田原と箱根湯本を往復する列車が基本となり、箱根登山線内は代走時を除いて青い帯の車両が走らなくなったのです。

2012年以降の箱根登山線内は、レーティッシュカラーの編成がのんびりと走る状態で安定し、最近まで大きな変化がありませんでした。
しかし、未更新車の廃車が始まり、更新車が入線するようになったことで、急激に状況は変化しつつあります。

おわりに

やがて1000形の更新車に統一されることが予想される箱根登山線内。
レーティッシュカラーの更新車が今後登場するのかも含め、気になる状況がしばらくは続きそうですね。