NO.2516 7月31日付で運行が休止、荒尾・大牟田~福岡空港線、10数年ぶりの全区間乗車記録 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 当ブログでも番外でもご紹介しましたように、西鉄バス大牟田が運行します、荒尾・大牟田~福岡空港線が、来る7月31日の運行を持ちまして休止となります。

 

 この荒尾・大牟田~福岡空港線は、熊本県の最北端でもあります荒尾市から、福岡県最南端の都市で、工業都市でもあります大牟田市を経まして、福岡空港まで運行されている、いわゆる「空港高速バス」でありまして、現在は10往復(「新型コロナウイルス」による運休分を除きます)で運行されておりまして、このうち3往復ではグリーンランド(ホテルヴェルデ)発着で運行されておりまして、他に荒尾駅発着が下り7本・上り6本、そして西鉄大牟田営業所発が1本運行されております。

 

 (主な停車地)~先述のように荒尾駅・西鉄大牟田営業所・福岡空港国内線発着もあり

 

 ホテルヴェルデ~バスセンター~荒尾駅~四ツ山~西鉄大牟田営業所~大牟田駅~田隈~新大牟田駅~大牟田テクノパーク~山川~八女インター~広川~宮の陣~高速基山~筑紫野~福岡空港国内線~福岡空港国際線

 

 

 しかし、最近はその「新型コロナウイルス」によります需要減などもありまして、利用者が低迷しているそうでありまして、実際に現在は4往復が運休しております。そう言った事もありまして、結果収支も見込めないという事から、7月31日の運行をもって休止される事になりました。その回でもご紹介しましたように、私自身今回の休止の報を聞いた時は正直驚きましたが、この「コロナ禍」である事を思えばこの休止もやむ無しではなかったかと思っております。

 

 またこの路線では、平成31年3月から令和2年9月までの約1年半、有明海沿岸道路・柳川・福岡空港国際線経由便で博多バスターミナル発着も存在しておりました。この経由便は、全て西鉄大牟田営業所発着便で存在しておりまして、当時見られておりましたインバウンド需要を見越して一部便が経路変更がなされておりましたが、残念ながらインバンド需要も得られる事ができずに廃止となっておりました。

 

 (西鉄柳川駅にて、2903・いすゞQRG-RU1ASCJ)~現在は北九州高速営業所に転属

 

 

 そしてご紹介しておりますように、現在は総本数も10往復に減便、さらに「新型コロナウイルス」によります需要減もありまして、6往復に減便しての運行となっております。また、使用車両も次回詳しくご紹介しますが、LED行先車が全て転属した事に伴いまして、全てが幕式の高速車両と、今時とはかけ離れた形となりましたが、そんな中で今回の休止発表でしたので、正直残念な所ではないかとも思います。

 

 (7613・日野LKG-RU1ESBA)

 

 (7614・日野LKG-RU1ESBA)

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、去る7月5日にこの路線に乗車しまして、現状を見てみました。今回はホテルヴェルデから福岡空港国内線(乗車時)全区間に乗車しました模様を皆様にご紹介してまいります。

 

 

 上の画像及び以下画像が、荒尾市にあります遊園地でもあります、「グリーンランド」であります。この訪問しました日は平日でありましたし、現在は「コロナ禍」でもある事もありまして、来園者の姿はほとんど見る事はありませんでしたので、駐車場では車が止まっている姿は見られませんでした。

 

 (別の位置)~やはり駐車している姿は見られませんでした

 

 

 そんな「グリーンランド」に道を挟んだ所に隣接しておりますのが、画像のグリーンランドのオフィシャルホテルでもあります、「ホテルヴェルデ」であります。私自身久々にこのホテルの所までやって来ておりましたが、やはりこの姿を見ましても、変わった造りだなと言う印象ではありますが、普段から「グリーンランド」で楽しまれている方がこのホテルに宿泊されている方も多いそうでもあります。

 

 

 そんな「ホテルヴェルデ」の所にありますバス停が、ホテルヴェルデバス停であります。このバス停からはその福岡空港方面、そして大牟田駅方面へ運行されておりまして、やはり需要が多い土日祝日には大牟田駅方面の本数も多くなっております。

 

 (時刻)~土日祝日は多く運行されております

 

 このバス停内では、これら時刻表と別の所にはお知らせの告知が見られておりまして、「新型コロナウイルス」によります運休の案内、そして今回の運行休止に関します告知も見られておりました。本当に、「新型コロナウイルス」によります一部運休に関しましては仕方がない所ではないかとは思いますが、やはり運行休止の告知の姿は悲しい所ではあります・・・。

 

 

 そして、今回乗車します福岡空港行き(ホテルヴェルデ17時12分発)もこの時停車しておりまして、画像にもありますように西日本車体(西工)B型高速車(B高車)架装の日産ディーゼルスペースランナーRA(6112・PKG-RA274TAN)に乗車する事になります。私自身、正直上の画像の日野セレガかなとも思っておりましたが、このB高車によりまして福岡空港へと向かう事にもなりました。

 

 福岡空港行きの行先(側面)であります。「空港高速バス」らしく、飛行機の形の表示があるのが特徴でもありますが、空港へと運行される証にもなるのもわかりやすくていいのではないかとも思う所でもあります(前面は後述のように福岡空港到着時に紹介します)。

 

 

 こうして、福岡空港行きに乗車しました。が、始発地でもありますホテルヴェルデからの乗車は私だけでありました。この時、私が「福岡空港行きですよね」と言いますと、運転士の方は「あ、は、はいそうですよ」ともおっしゃっておりまして、まさかここから乗車される方がいらっしゃるとは?と言った印象でもあったようでした。

 

 

 こうして、17時12分にホテルヴェルデを発ちまして、前回番外でもご紹介しました「バスセンター」を経由します。この「バスセンター」は、荒尾市が旧市営バス時代に設けまして、継承しました産交バスを中心に路線の拠点としての姿を見せておりますが、そんなこの「バスセンター」に西鉄バスが8月から見られなくなってしまう事は正直残念でならない所でもありましょうか。

 

 (以下2点は自身出向いた際(同日)撮影)

 

 (バス乗場)

 

 この時には、画像にあります日野レインボーHRが画像の1台+1台(番外参照)停車しておりましたが、そんな中で乗車される方はいらっしゃいませんでした。車は、さらに市屋バス停に停車しまして、国道389号線を北上して行きます。

 

 

 市屋バス停に停車しまして、先の交差点で右折しまして国道389号線を荒尾駅方面へと向かいます。市屋交差点では、その下の画像奥に有明海の姿が見えておりまして、有明海が間近にある事が伺わせておりました。

 

 (奥に有明海が見えます)

 

 

 

 ホテルヴェルデを出まして約20分、車は荒尾駅にやってまいりました。が、ここからも乗車される方はいらっしゃらず、結局私1名のまま荒尾駅を出る事にもなりました・・・。

 

 (別の時(同日)撮影)

 

 (乗車される方はありませんでした)

 

 

 荒尾駅を出ますと、大きな送電線を見ながら四ツ山方面へと向かいます。この送電線の下には、当ブログでもこれまでもご紹介しましたように三池鉄道の架線・線路も存在しておりましたが、廃止となりましてからも路盤や橋梁はパイプラインもありますので残されておりますし、送電線も実はかなり古いものではありますが、こうして残されているのもいまだに使っていると言う証にもなっていいのではないかとも思う所ではあります。

 

 (別の位置)

 

 

 けれども、四ツ山バス停での乗客はなし、さらに次の西鉄大牟田営業所からも乗車される方はいらっしゃいませんでした。ちなみに、その下の画像では車庫の姿を収めておりましたが、この路線に使用されます5台中4台(もう1台が今回乗車の6112)が駐車しておりまして、「新型コロナウイルス」によりまして運休となっている影響が見られていた事がわかるのではないかと思いますし、使用車両も全て幕式車両である事がお分かりいただけます。

 

 (車庫)~高速車両は全て幕式車両である事もわかります

 

 

 ホテルヴェルデを発ちまして約30分、車は大牟田駅前にやってまいりました。この大牟田駅前バス停は、以前は後述の場所に停車しておりましたが、現在は一般路線バスと同じ乗場にて停車しております。しかし、ここに待たれている方の全ては一般路線バスに乗車される方ばかりでありまして、この福岡空港行きに乗車された方はいらっしゃいませんでした・・・。

 

 (乗場)~ここから乗車される方はいらっしゃいませんでした

 

 

 結局誰も乗車しないまま、引き続き私一人のままで大牟田駅前を発ちます。左折しますとすぐ左にありますのがかつての乗場でありますが、まだその跡は残されておりました。この乗場からは、さらに名古屋・大阪と言った本州方面の夜行高速バスの乗場でもあった場所でありましたが、現在はそう言った面影もあまり見られなくなっておりますし、今後は高速路線バス自体見られなくなる事に関しましては正直残念な印象さえもありました。

 

 

 ホテルヴェルデを発ちまして約50分、車は新大牟田駅にやってまいりました。この新大牟田駅と言いますと、九州新幹線の駅でありますが、この駅構内にも停車を行っております。しかし、ここから乗車する姿もなく、引き続き私1名のみでありました。、

 

 

 新大牟田駅の次の停車地が画像の大牟田テクノパーク、さらに北開と各バス停に停車しますが、乗車されます方はいらっしゃらずに九州自動車道南関インターに入ります。南関インターから九州自動車道に入りますと、乗客は私1名ではありましたが案内を運転士の方が行っておりまして、停車地・到着時刻・車内装備を詳しく述べられておりました。尚、この路線ではコンセントは導入されておりましたが、Wi-Fiは導入されておらず、車内でのインターネットは自身のパケットで楽しむのみとなっております。

 

 

 九州自動車道に入りますと、山川・瀬高・八女インターと高速道路上のバス停に停車します。そしてこのうちの八女インターでようやく2人目の乗客が乗車しておりましたが、そんな中でも九州自動車道を北上してまいります。この時には、これまでも何度も車窓を拝見しております筑紫平野(福岡県みやま市付近)でありますが、光からより美しい姿を収める事もできておりました。

 

 (さらにみやま柳川インター付近)

 

 

 さらに、車は久留米インターを通過します。この路線では、久留米インターには停車は行っておらず、広川(広川サービスエリアの先)を出ますと宮の陣に停車するようになっております。この路線も、もしも久留米インターに停車を行っていましたらまだ良かったのではないか?とは思っておりましたが、久留米~福岡空港線、「ひのくに号(各停便)」の存在を思えば通過は致し方なかったでしょうか。

 

 

 結局、宮の陣・高速基山・筑紫野と乗車される方はいらっしゃらないまま、ホテルヴェルデから約2時間で福岡空港国内線終点に乗客2名でやってまいりました。この路線では、運賃は荒尾市内~大牟田市内間が1950円、山川・瀬高が1570円、八女インターが1520円などとなっておりますが、かつて「1000円高速バス」時代がこの路線も1500円であった頃がこの価格からしまして懐かしい所でもありますでしょうか。

 

 

 約2時間かけまして福岡空港国内線に到着しまして、改めまして車の撮影です。特に荒尾で収めておりませんでした前面の飛行機の表示も付きました福岡空港行きの姿が改めまして「空港高速バス」の印象が出ていていいのではないかとも思いました。

 

 (前面方向幕)~飛行機の形が特徴的な方向幕

 

 

 今回は、私自身1年8ヶ月ぶりにこの路線に乗車、全区間ではさらに10数年ぶりに乗車しました模様をご紹介しましたが、正直ここまで利用者が減っていたのかというのが一番の印象ではなかったかと思っております。何と言いましてもわずか2名であったと言うのが驚きでもありましたし、利用者があってもいいような場所で乗車される方もいらっしゃらない訳でもありますので、そう思いますと休止もやむなしではなかったかなとも思う所ではあります。さて、いよいよ7月31日はこの路線は最終運行の日にもなりますが、無事に安全に最終運行を終えていただく事をただただ願うばかりではあります。