石山寺駅【滋賀県】(京阪石山坂本線。2009年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
滋賀県大津市南部の瀬田川沿いに位置する京阪石山坂本線の起点駅で、石山寺への最寄駅である
石山寺駅 (いしやまでらえき。Ishiyamadera Station) です。
 
尚、写真は2009年訪問時のもので、現在は状況が変化しています。
また、本文には一部推測および妄想が入ってしまっていますw ご了承下さい。
 
 
駅名
石山寺駅 (OT 01)
 
所在地
滋賀県大津市  
 
乗車可能路線
京阪電気鉄道:石山坂本線  
 
隣の駅
坂本比叡山口方……唐橋前駅  
 
訪問・撮影時
2009年10月
 
 

石山寺駅は頭端構造の地平駅で、終端方に相当する南側に駅舎が設置されています。
駅舎は1991年に改築されたもので、オープン構造の簡素な平屋建てです。奥行きは結構あり、改札口の裏に駅事務室があります。
駅舎に入ってすぐの所に改札口があります。駅舎と改札口の間に段差はありません。出入口左側には飲料とアイスクリームの自動販売機があります。
そして石山寺駅には小さなロータリーを有する駅前広場があり、ロータリー内にタクシー乗り場が、ロータリーの東側を南北方向に延びる国道422号沿いにはバス停留所が設けられています。
ロータリー内には石山寺の多宝塔のモニュメントがあり、ロータリー周りには丸ポスト、土産物屋、土産物屋があります。
 
石山寺駅は有人駅ですが、改札口に駅員が配置されておらず、改札内外にインターホンが設置されています。
私が訪問した2009年は磁気券対応の自動改札機と交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の簡易改札機が併設されていましたが、現在はICカード対応の自動改札機に取り替えられています。右側が幅広通路で、左側に窓口(普段は閉鎖)があります。
改札口の手前には自動券売機があります。改札内には2009年当時はICカードチャージがありましたが、今はICカード対応の自動精算機が設置されていると思われます。
そして改札口の先はホームで、各ホームとの段差はスロープで解消しており、バリアフリーに対応しています。
また、トイレと多機能トイレは西端の2番線降車ホーム上にあります。
 
 

駅前の様子です。南を望む。右前方に駅舎と駅前広場があります。
手前(北)~奥(南)の道路は国道422号で、左(東)には琵琶湖から流出する唯一の河川である瀬田川が南へ流れています。
駅は石山の住宅街の南端部にあり、駅から南は西からの山地(伽藍山)が瀬田川に迫る地形です。
国道422号を850mほど南へ進んだ先に石山寺があります。国道には歩道がありますので安心ですが、ちょっと距離があります。地形が影響して石山寺駅の位置が現在地になったと推察されます。
石山寺から南の一帯は住宅地になっていて、滋賀大学大津キャンパスがあり(駅の南約2km)、京滋バイパス(有料道路)が通っています。
 
一方、駅の西側一帯は伽藍山公園になっていて、北側は住宅街が広がっています。駅周辺に商店は少ないです。
そして駅東側は瀬田川により隔てられていて、橋もないため石山寺駅の駅勢圏に入っていません。最寄りの歩行可能な橋は約700m北の唐橋(瀬田の唐橋)で、唐橋からですと石山寺駅ではなく唐橋前駅の方が近いです。
 
 

2009年当時の駅名標です。
当時もさほど古いデザインではありませんでしたが、現在は京阪線と同じタイプの駅名標に変更されています。
新しい駅名標には駅ナンバリング「OT 01」も併記されていると思われます。
「OT」とは「大津線(石山坂本線と京津線の総称)」から来ていて、石山寺駅にトップナンバーが付与されています。
 
 

分かりづらいですが、石山寺駅は頭端式ホーム(櫛形ホーム)3面2線の地平構造で、南北方向にホームが延びています。
右(東)の線路が1番線、左(西)の線路が2番線で、それぞれ内側が乗車ホーム、外側が降車ホームとして使用されていましたが、現在、1番線降車ホームは混雑時のみ使用、2番線降車ホームは使用停止となり、普段は内側のホームを乗降兼用で使用しています。各番線とも下り京阪石山・びわ湖浜大津・坂本比叡山口方面で、基本的に各番線交互に発着します。
ホーム有効長は2両分で、ホームドアはありません。ホーム幅は各ホームともご覧の通り狭いです。
上屋は中央の乗降兼用ホームのみ全2両分に設置されていて、スロープにも続いているので改札口まで雨に濡れずに移動可能です(異常気象時を除く)。
乗降兼用ホームにはベンチが設置されていて、左の元2番線降車ホームにはトイレと多機能トイレがあります。
後方には駅舎・改札口があり、駅舎とホームの間はスロープで結ばれています。頭端式ホームの駅でホームと改札に高低差があるのは珍しいです。スロープ脇には飲料自動販売機があります。
写真は坂本比叡山口方を望む。
 
 

こちらは走行中の車内より終端方を望む。
電車が停車している左1番線で、右が2番線です。両端には降車ホーム(2番線側は未使用)があります。
終端部に駅舎・改札口があります。前方の山は伽藍山です。
島式ホームがあるのに線路間隔があまり広がっていません。これは石山駅の門前を経由して南郷方面への延伸構想の名残と思われ、当初は現・石山寺の位置に駅を設ける予定がなかったかもしれません。伽藍山の手前に仮駅として石山寺駅を開業させたつもりが、延伸構想が白紙となったため、本設の終着駅になってしまった…とも思えてしまいますww
 
 

1番線降車ホームより坂本比叡山口方を望む。左カーブの先に両渡り線があります。
この先、左へカーブして住宅地の中を北上すると名神高速道路と東海道新幹線をアンダークロスします。その後は引き続き住宅街の中を北へ走り、唐橋前駅へと至ります。瀬田の唐橋は東へ約200mです。
 
 

2番線旧降車ホームより終端方を望む。
ホームの終端部にスロープがあり、その先に駅舎があります。左(1番線側)に改札口があり、右(2番線側)は駅事務室です。
駅舎のすぐ先には伽藍山が立ちはだかっています。石山寺駅まで開業したのが大正3年で、これ以上の延伸は技術的にも難しかったでしょうね…。石山寺の門前に線路を通す構想だった事から風致の問題もあったようです。まぁ、せめて石山寺の門前まで線路が延びていれば、もっと楽に石山寺を参拝できるのに…と思ってしまいます。
 
 
あとがき
私が石山寺駅で下車(乗車)したのは2002年、2009年の計2度です。2002年は石山坂本線の乗りつぶしのため、そして2009年は石山坂本線の車窓風景撮影のため、それぞれ終着駅ゆえ必然的に下車しました。かなりコンパクトな駅だった事に驚きました。また石山寺は駅前にはなく、駅から約850m南の瀬田川沿いにありますが、その間は山並みが瀬田川まで迫っており、門前まで延伸できなかった理由が現地で分かりました。
 
東京からですと東海道新幹線で京都駅まで行き、琵琶湖線の新快速または普通で石山駅まで戻って下さい(新快速は膳所駅を通過するのみです。また、乗車券は京都経由でお求め下さい)。そして隣接する京阪石山駅から京阪石山坂本線の石山寺行きに乗車して終点下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です(最大滞在時間:12時間)。
一方、大阪からですとJR京都線~琵琶湖線の上り新快速(湖西線直通を除く)に乗って石山駅まで行き、以降は上記のルートで到達できます。京阪本線~京都市営地下鉄東西線~京阪京津線~京阪石山坂本線のルートでも到達できますが、正規運賃はJR経由より安くなるものの所要時間が倍近くかかります。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニ、気軽に入れる商店・飲食店はありません。最寄りのコンビニは約450m北の「セブンイレブン」になります。必ず事前に用意して下さい。
  
東京からの到達難易度もさほど高くありません。
京阪石山坂本線を乗り鉄の際は、石山寺駅ですぐに引き返さずに、ぜひ一度は駅を観察されてみて下さい!
そして、石山寺をご参拝の際はぜひ京阪石山坂本線をご利用になり、石山寺駅も観察されてみて下さい!
 
(参考:京阪電気鉄道のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)