【第二弾】今度は秋田車!キハ40形3両が小湊鐵道譲渡のため甲種輸送

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2021年3月のダイヤ改正で定期運用から引退した秋田エリアのキハ40系列。

このうち、首都圏色(たらこ色)のキハ40と男鹿線色のキハ40が7月19日から21日かけて甲種輸送が実施されており、千葉貨物経由で小湊鐵道へ向かっています。

秋田エリアの世代交代と土崎の近況

2021年5月20日撮影。一期一会の豪華な車両群。。

秋田エリアでは、2017年度より男鹿線にEV-E801系蓄電池駆動車・2020年度よりGV-E400系電気式気動車を投入しており、両路線とも2021年3月のダイヤ改正を以て全てのキハ40系列で運行されていた列車を代替しています。

営業運転を終えた車両は東能代駅などへの疎開を含めて留置されていましたが、一部の車両については所属基地から秋田総合車両センター(本所)へ回送される動きが発生していました。秋田総合車両センターでは以前から引退した車両が長期間留め置かれており、「きらきらうえつ」や701系事故車などが残されていたものの、最近になって解体作業にようやく着手した模様です。

北条鉄道が1両の購入を明らかにして話題となりましたが、先に動きを見せたのは小湊鐵道譲渡車両となりました。

(参考) 秋田車両センターの組織変更

秋田駅周辺には、北西の土崎駅近接の土崎工場をルーツとする秋田総合車両センター・秋田駅南側の秋田客車区などをルーツとする秋田車両センターがあります。

従来のキハ40系列と置き換え用のEV-E801系・GV-E400系はともに秋田車両センターに所属していましたが、JR東日本では各地方支社が担っていた新幹線部門を本社直轄の新幹線統括本部に改組する流れが進行しています。

これにより、2021年4月1日より、新幹線部門は本社の新幹線統括本部が管轄する「秋田新幹線車両センター」在来線部門については秋田支社管轄の「秋田総合車両センター南秋田センター」となっています。

同じ「秋田」の名称が入った組織が入り乱れていてややこしい印象ですが、関東圏の方なら大宮総合車両センター(本所)と東大宮センターの関係を想像していただければ分かりやすいかと思います。

譲渡された3両を見る

今回譲渡されるのは、JR東日本 秋田総合車両センターに所属していた(機関車側から)キハ40 1006・キハ40 2018・キハ40 2019の3両です。

近年はキハ40 1006・キハ40 2018は首都圏色・キハ40 2019は男鹿線色(緑色)です。

このうちキハ40 1006は、烏山線向けにキハ40形2000番台の手洗い設備を撤去した1000番台のうちの1両ですが、改造後すぐに転出し仙台支社へ、その後は秋田へ転属した系譜を持つ異端児です。改番前の車号はキハ40 2016でした。

烏山線のオールロングシート化前に転出したため、座席はボックスシートを維持しています。

小湊鐵道ではトイレを使用しないため最適な車両にも思えますが、先に譲渡された車両では洗面所部分に保安装置を設置している旨のテプラ表記が入れられており、使用する場合は機器設置などで扱いが少し変わりそうです。

このほか2両も2000番台が選定されており、これらの車両も関東に縁がある車両です。東北エリアは新製配置は寒地形とされていたため、後年の転入で増加しました。

先に導入された只見線からの譲渡車と保守の面を共通化することを考えると、形態や使用部品が近い暖地形の車両が選出されたことは自然な流れと言えそうです。

輸送は千葉貨物まで甲種鉄道車両輸送(貨物列車としての輸送)となっており、新潟貨物ターミナルまではEF510-2号機が、以降は高崎操車場までEH200-4号機が牽引しています。

21日には蘇我までEF65 2081号機の牽引により、京葉臨海鉄道線内はKD603号機の牽引により輸送されました。

小湊鐵道では最大5両に

只見線からの譲渡車両はキハ40 1とキハ40 2に改番され、1が小湊鐵道色・2が東北地域色(只見線色)で営業運転を開始しています。

今回譲渡された3両が全て営業運転入りの対象となれば、小湊鐵道のキハ40系列は5両体制となります。

一方で、全ての車両が営業運転入りをするのか、それとも一部車両は部品取り用として購入しているのかは記事公開時点では明らかになっていません。小湊鐵道到着後に正式なアナウンスがあるかと思いますので、そちらで詳細が明かされることに期待できそうです。

在来のキハ200形の使用頻度を下げて延命を図ることを目的としているものの、かつての非冷房車2両のように部品取り前提の休車や廃車が発生するかもしれません。

今後の活躍に期待するとともに、やはりファン心理として気になるところは、どのようなカラーリングで運行されるのかでしょうか。

只見線カラー維持の流れから、秋田車で使用されていた首都圏色・男鹿線色・五能線色の3色となることに期待する声も多く聞かれます。特に首都圏色のリバイバルは近年まで全国各地で見られたものの、形式自体の数が減少して再度希少性が高まっています。

このほか、かつて只見線から譲渡された際のエイプリルフールの画像が“匂わせ”で話題となりましたが、この際のキャラクターは東北地域色・小湊鐵道色・首都圏色・国鉄急行色となっていました。後ろ2つはいすみ鉄道のキハ52・キハ28をモチーフとしていると考えられていましたが、この2色を加えた合計4両が小湊鐵道のキハ40の布陣……であれば、昨年の答え合わせとしてはスッキリしそうです。

いずれにせよ、何らかの縁のある色合いとなることが想像できますので、譲渡後の整備にも注目したいところです。

画像元ツイート紹介

記事内掲載写真は、フォロワーの撮影:えむでぃー様(@md_godzilla)より掲載許諾を頂いています。

また、首都圏の輸送については、鉄道ファンの待合室公式ラインアカウントにてBOSO EXPRESS E257様より投稿いただきました。

当サイトでは2021年7月より画像投稿を受け付けています。詳細はこちらから。

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