みなさんこんにちは! わたかわです。
今回は相鉄で設定されている驚きの種別についてご紹介していきます。
というわけで、現在二俣川駅に来ています。相鉄本線と相鉄いずみ野線はこの駅で分岐し、海老名方面・湘南台方面に分かれていくという重要な駅です。
今日はこれから、2駅隣にある西谷駅へと移動したいと思います。西谷駅といえばかつては各停しか停車しなかった小さな駅ですが、2019年11月の相鉄・JR直通線開業を機にこの西谷駅がJR線方面と横浜方面に分かれる運行上の重要な拠点駅となり、停車する列車が一気に増えました。
相鉄はその運行区間の短さの割には、かなり豊富な種別が設定されています。全種別全列車が停車する二俣川から2駅横浜寄りに進んだところにあるのが西谷で、路線図を見てみると「西谷」の文字の下には全ての色の部分に記号が書かれていますね。まぁ丸とか三角とかいろいろあってよくわかんないけど、これならどの種別に乗っても大丈夫そうですね!!(フラグ)
4番線の発車標を見ると、先発列車は急行の横浜行。以前相鉄に乗った時に、JR線に直通する特急が西谷に停車していたような記憶があるので、まぁ特急が停まるなら急行も停まるっしょ!ということでこれに乗り込みます。
やってきたのは、デビューから30年以上が経過している相鉄の古株車両「8000系」です。あまり古い車両には見えないかもしれませんが、スーパービュー踊り子と同い年と考えると不思議な感じがします。
停車時間もわずかということで急いで乗り込み、定刻通り二俣川を出発。次の瞬間、驚きの光景が目に飛び込んできました…。
何と、次の停車駅は「終点の横浜」だと言うのです。えええ!?
そう、西谷駅は特急が停車するにも関わらず、何と急行が通過してしまうトラップが仕掛けられているのです。
その表示の通り、列車はあっけなく西谷を通過していきます。いやこの光景、2年前までなら何も不思議に思わなかったと思います。しかし新宿方面と横浜方面を分かつ重要な拠点駅である今の西谷駅を通過する列車が、まさか存在していたとは思いもしませんよね…。
タイミングによっては、もしかしたら新宿方面のホームに「特急」の表示を掲げた列車が停車しているにも関わらず、その隣を横浜行の急行が通過していくということもあるかもしれません。相鉄に詳しくない人からしたら意味不明だと思います。
そしてあっという間に列車は終点の横浜へと到着。二俣川からの所要時間はわずか10分程度でした。駅間が短いというのもありますが、8駅を通過して所要時間10分というのはなかなかの俊足ぶりだと思います。
では改めて、なぜ「特急が停車するのに急行が通過する」という不思議な事態が起こってしまったのか。
さっきも少し話しましたが、相鉄・JR直通線が開業する前までは西谷は各停のみが停車する小さな駅でした。特急と急行は横浜~二俣川駅間驚異の8駅連続通過、快速も星川~鶴ヶ峰駅間ノンストップで運行されていました。
しかし2019年11月の相鉄・JR直通線開業時、新宿方面~海老名駅間を結ぶ直通列車について相鉄線内では「特急」と「各停」の2通りの種別が割り当てられることになりました。これまで西谷を颯爽と通過していた特急ですが、西谷でJR線直通列車と横浜方面の快速が接続を取るダイヤとなったことで、JR線直通の特急が西谷に停車しなければならなくなり、「同じ種別なら」ということで横浜方面の特急までも西谷に停車するようになったと思われます。
では一方で急行はというと、相鉄・JR直通線開業後も引き続き横浜方面のみで運行されることになりました。すなわち運行区間が変わらないということで、それならば引き続き西谷は通過のままで良いということになったようです。もし快速のように急行にも西谷でJR線直通列車との接続を取る役割が与えられれば当然西谷にも停車することになったでしょうが、その役割は快速に一任されたことで急行はこれまで通り二俣川~横浜駅間ノンストップでの運行を維持できるようになったのです。
さらにややこしいことに、何と平日朝の上りのみ運行されている通勤急行・通勤特急ならば鶴ヶ峰と西谷にも停車します。どちらも湘南台方面から横浜方面へと運行される列車で、通勤特急は現在いずみ野線で唯一通過駅の設定がある列車種別となっています。
というわけで、今回は「特急が停車するのに急行が通過する」不思議な現象についてご紹介しました。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。