日本の演劇史を語る上で欠かせない往年の大スターで、『ベルサイユのばら』を演出される等、宝塚歌劇にも多大な貢献をされた長谷川一夫先生。長谷川一夫 - Wikipedia

長谷川一夫先生の御出生地である、京都府南部京都市と宇治市の境目に位置する、六地蔵・木幡地区に、今年宝塚歌劇団月組が公演された『桜嵐記』に縁ある正行寺があります。

京阪電車・JR奈良線の六地蔵駅近くにある正行寺、同寺には『桜嵐記』の主人公楠木正行公の首級を、埋葬されたと伝わる塚が残されています。

正行寺の開基は正行公の随臣であられた安間了願・了意親子だそうです。四條畷の戦いで自刃した正行公は、その直前に、安間了意に「我が首を敵に取らしむる勿れ」と遺命されました。その命を承け、了意は、正行、正時兄弟の首級を携え、自らが親交のあった木幡の領主・清水掃部助勝家を頼られ、その協力のもとこの地に首級を埋葬され、浄土真宗に帰依、ここに庵を結び隠れ住んだのだそうです。

後世、荒寺となっていたこのお寺を再興された際に、土中からこれらの塚4基が発掘され、これは伝えられてきた正行公らの首塚に違いないとされ、常にお参りができるように、整備され供養されておられるとの事です。

宝塚歌劇に多大な貢献をされた長谷川一夫先生の御生地近くに、今年に公演され好評だった月組公演『桜嵐記」ゆかりのお寺が存在している事。小楠公様{楠木正行公}の御遺徳を感じさせられます。

 

同寺と長谷川一夫先生御生地近くには、2年前の7月に多くの犠牲者を出した、京都アニメーション放火事件の惨事現場跡もあります。同放火事件犠牲者被害者に、御冥福を申し上げますと共に、御遺族皆様と負傷された方々の為にお祈り申し上げます。