2021年1月23日(土)
13時40分 札幌駅
この日の最高気温-3.3度の札幌にやってきました。
ホームに立つ輸送係の駅員さんはダブルのロングコートを着て、手袋もごっついものを装着していて冬場の時期限定の光景です。
今回は札幌と旭川を結ぶ特急カムイに乗車しました。
北海道の中でも市町村人口1位と2位の都市を結ぶ特急ということで、上下21本ずつ設定されています。(2021年7月現在)
他の公共交通手段だと高速バスが予約制・非予約制と合わせて上下31本ずつ運行されていて、所要時間では30分ほど早く着く鉄道と片道運賃が2,920円も安くなり運行本数が多めなバスとメリットが分けられていて激しい競争が展開される区間になります。
この区間はバスも特急もどっちも乗ったことがあるんですが、比較的ゆったり過ごせるのが特急の良いところなので、バスに比べてやや値は張りますが費用対効果は充分あるように思えます。
階段を登って8番線ホームへたどり着くと5両編成の789系がすでに入線済みでした。
旭川行きの特急は現在カムイとライラックと2つ設定されています。
車両形式はどちらも789系なんですが、カムイは789系1000番台という形式で銀色の車体なのが特徴です。
自由席と指定席のみの設定でグリーン席は備え付けられていません。
指定席は5両のうち1両にしかないわけですが、uシートと呼ばれるグリーン席ほどではないにせよ、通常の指定席車両よりグレードを上げた座席が用意されています。
今回は4号車に割り当てらたuシートに乗車。
乗車口の横にはuシートのロゴが付けられています。
uシートの”u”は「『余裕』の旅を『あなた(you)』のためにご用意しました」という意味から名付けられています。
車内清掃が終わってuシート車両のドアが開くと隣の自由席車両への割り込み乗車を防ぐために駅員さんが連結部に立っていました。
客室への扉にもuシートのロゴが付けられていて、
新型コロナの影響で観光需要は落ち込んでいましたが、ビジネス需要や札幌や旭川在住者の利用により、そこそこ盛況でした。
以前、JR北海道のドル箱特急は札幌と函館を結ぶ北斗(かつてはスーパー北斗)と書いて覚えがあるんですが、実際は札幌と旭川を結ぶカムイ・ライラックなのかもしれません。
シートポケット、ドリンクホルダーがついているのは一般的ですが、ドリンクホルダーの上にパソコン用のコンセントがついているのが特徴。カムイだと自由席にはなくuシートにしか付けられていないので、ここが最大の売りと言えそうです。
札幌14時→旭川15時25分
カムイ19号
札幌を定刻通りに出発。
全て屋根に覆われたホームを抜けると、大橋俊夫さんによるいつもの車内アナウンスを聴きながら小雪が舞う中、札幌市街を眺めつつ平和を通過すると千歳線とお別れ。
江別を通過する頃には雪も止み青空が見える天気になってきました。
そして住宅や商業施設はほとんどなくなり、辺り一面平らな銀世界が広がる車窓が広がり、こんな車窓を見れるのは冬の北海道くらいで、これだけでも来て良かったと思わせてくれました。
途中は岩見沢、美唄、砂川、滝川、深川と止まって行きます。
1月の北海道ということで15時過ぎの段階でだいぶ陽が西に傾いていました。
深川まではトンネルは一切ありませんが、旭川に着く手前に5箇所トンネルをくぐります。
最長なのが神居トンネルで距離は4,523mで最後の最後に闇を感じる区間を通ることになります。
終着・旭川到着5分前に鉄道唱歌のオルゴールがかかった後に車内自動放送があり、車掌による乗り換え案内アナウンスが入ります。車内アナウンスを聞いていると高架区間を走るようになり、線路が分岐していくと屋根付きのホームに入線。
キハ40系の他にキハ54系が停まっているのも旭川らしさを感じる瞬間でした。
道中、ほとんど雪が降っていなかったにも関わらず先頭車両にはびっしりと雪がついていて、猛スピードで駆け抜ける時に線路に付着した雪を巻き上げてこびりつくのでしょう。
結局、約2分遅れでの到着となりましたけども本当によく頑張って走り抜けてくれました!