神が住まう町、晩秋の高千穂へ-2

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2020年11月21日(土)

季節は晩秋、高千穂峡を目指す旅。
初日は、福岡県の周辺をぶらぶらする予定です。
前回に西鉄貝塚線を完乗した後は、千早駅から鹿児島本線に乗車します。


快速でぐいぐいと南下し、半時間ちょっとで次の目的地がある基山に到着。

初めての佐賀県ですが、基山町は大部分が福岡県に囲まれているので、あまり佐賀に来た気がしない(・ω・)



基山では紅葉の名所である大興善寺を訪れますが、ちょうどSLが通過する時刻らしく、手っ取り早くホームで待ち構えてみました。

しかしここに来るまで、沿線はどこも撮影者でいっぱいでしたね。



やって来たのは「SL鬼滅の刃」、劇場版鬼滅の刃に登場する無限列車を再現したとのこと。

車両は、豪雨災害で不通となっている肥薩線のSL人吉が担当。

ちなみに無限列車のモデルは、SL人吉と同じ8620形(通称ハチロク)と言われています。



「無限」とだけ書かれたプレートを付けたSLが、蒸気を吐きながら通り過ぎていました。

一世を風靡している鬼滅の刃ですが、原作を読んだとこも、アニメを見たこともないのでよく知らないのです...

たぶん息子の方が詳しいかも。



後補機はDE10形、JR九州に在籍するDE10形が全て黒塗り車体に金色の手摺りなのは、観光列車向けだからでしょうか。
まぁ何よりの驚きは、足の遅いSLが特急や通勤列車が走る鹿児島本線を縫って博多入りしたということです。


SLが走った後に残る石炭の匂いに少し嬉しくなりながら、臨時バスに乗り目的地の大興善寺に到着っと。

さすがの紅葉スポット、参拝者で賑わっています。



目の前に聳える石段に躊躇いもしましたが、黙々と足を上げていく。

立ちはだかる急な石段は全部で127段、一気に上り切ると息も切れ切れです。



仁王門から振り返ってみたけど、思ったよりも眺めは良くなかった。

さらに上へ登ると、また違った景色が見えるかもしれない。



大興善寺は、717年に行基が開山した天台宗の古刹。
紅葉をはじめ、四季を通じて多くの人が訪れますが特につつじが有名で、別名つつじ寺と呼ばれています。


紅葉が広がる契園へは、茅葺き屋根の本堂の横を通っていきます。
もふもふっとした茅葺き屋根は、秋の風景に良く似合う。


契園は契山に広がる植物園で、パンフレットで確認すると敷地はかなり広い印象。
つつじ寺の名のとおり、見回すと確かにつつじの木でいっぱいです。
秋の季節は約500本の紅葉、持ち時間と相談しながら一先ず山の途中まで登ってみます。


全体的に高いところに紅葉があるため、見上げる体勢になって少し写真が撮りづらい。
何だか似たような写真を量産してしまいした。


所々には小屋のような建物が建っています。

昔の人たちは思い思いの場所から四季折々の植物を鑑賞していたのだろうな。



建物の近くにまで寄ってみましたが、窓ガラスに反射する紅葉が綺麗でしたね。
しかし紅葉を撮影し出したら切りがなく、色んな角度から覗き込んでいると時間が足りない。


園内は池や庭園もあったりと、なかなか見所が多いものです。
池に立つ朱色の鳥居は、パンフで確認すると弁財天とありました。

 

どんな天気でも趣深い姿を見せてくれる紅葉ですが、晴天の時が一番写真を撮るのが難しいですね。
一方で、一番面白い写真を撮れるのも晴天の時なのですが。


広場では、ちょうど猿まわしのクライマックス。
高く積み上げられたハードルを飛び越える姿にわっと歓声が上がります。


中腹の展望所に辿り着いたところで時間切れ。
休憩がてらに、木々の合間から町並みを望む。
この高さでまあまあ十分満足したので、一番上まで行くのは諦めて本堂まで下ります。


甘味が欲しくなったので、参道前の屋台で買っておいたイゲの葉だんごを頬張る。
塩漬けのイゲの葉に挟まれた姿は柏餅っぽい。
つぶあんの入ったお餅に、葉の香りと塩味が移って美味しいです。
葉っぱも食べれるかなと齧ってみましたが、すぐに吐き出しました(硬かった)


夜になるとライトアップがありますが、車でないとなかなかアクセスは難しいと思います。
でも、夜の姿も気になる場所ではあります。


帰り際、鐘楼に気付き折角なので撞いていきました。
体に沁みる音でしたが、あまり上手く撞けなかったのが心残り。


大興善寺は比較的高さのある山で、紅葉も本堂前と山頂では見頃がずれると聞きます。
小一時間ぐるぐる回っても気にはならなかったので、ちょうど良いタイミングで訪れたのかもしれない。


一瞬の佐賀県でしたが、次は甘木鉄道に乗車して福岡県に戻ります。
またまた紅葉の名所、秋月城跡を訪れます。
ではではノシ