JR四国キクハ32形「藍よしのがわトロッコ」仕様車 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

徳島線、吉野川のそばを走る風光明媚な区間を持つ路線ですが、これを楽しむための本格的な観光列車が設定されたことは無かったのですが、2020年に新たな観光列車が走り始めました。

 

藍 よしのがわトロッコ、吉野川の景観を五感をフル活用して楽しむことが出来るトロッコ列車です。もしかしたらもっと早くに走らせられたかもしれませんが、土讃線各線区でトロッコ列車に駆り出されていたため、ようやく走らせられるようになった・・というのが本当のところかもしれません。

 

トロッコ車両はおなじみキクハ32、現存形式では唯一のディーゼルエンジンを持たない制御車両で、土讃線で絶景!土讃線秘境トロッコから志国高知 幕末維新号を経て、現在の姿に落ち着いています。

 

JR四国のトロッコ列車の指定席は、トロッコ車両の分しか発売されません。牽引車両兼控え車両となるのは、国鉄時代から四国で頑張る特急型気動車、キハ185系です。

 

車番はキハ185-20、ステンレス車体ながら全面ラッピングできれいでかわいい印象になっております。

 

ロゴもこの通りです。JR四国のトロッコ列車あるあるで、

 

阿波池田駅では、定期特急「剣山」と並びます。ヘッドマークを見てわかる通り、あの戦慄のゆうゆうアンパンマンカーを連結した車両です。この日の徳島方は国鉄時代のグリーン帯となった車両で、3色団子となっておりました。

 

トロッコ車両です。「走る場所が変わっただけっす」た言った風合いで、キクハ32形そのまんまです。まぁそれだけだとこの記事終わっちゃうので、一応もう少しだけ詳しく見ていきましょう。

 

窓は無く、雨が降っても吹きっさらしです。それでも列車は運転されるため、そんな天候の時は大体のお客さんが控え車両に逃げてしまうのだとか(^^;;

 

座席です。基本は固定テーブルの付いた4人掛けの木造ボックスシートです。指定席として販売されるのはこの席です。座り心地なんざ、求めるべくもありません。

 

で、このトロッコ列車のポイントのひとつが、変則座席配置となっている区画です。なんとカカシが乗っとります‥。記念撮影用でして、始発駅時点では記念撮影用ボードと一緒に乗っておりました。

 

ついでですので、控え車両のキハ185の方も見てみましょう。座席モケット等、国鉄時代から大きく変わっておりません。

 

キハ185系おなじみの回転式冷房吹き出し口の横には、この車両ならではのステッカー。JR四国のトロッコ車両の特徴はトロッコ車両への乗車不可区間があることでして、その区間はこちらに乗車することになります。トロッコ車両とキハ185系の座席番号は揃えられており、同じ座席番号に着席することになります。

 

デッキ仕切り際の座席は車内販売スペースになっております。ここは、トロッコ車両で言うとカカシが座ってる席ですね(笑)

 

品目はこんな感じ。アルコールやコーヒーの他、地元の高校生手作りのクッキーもあったりします。

 

車内で多少のオリジナリティと言えば、広告枠に藍染をイメージしたものが入っております。

 

また、デッキとの仕切りには藍染の暖簾がかかっています。ミトーカデザインとは異なり、あまり邪魔にならない長さにはなっております。

 

トロッコ車両側にも暖簾があります。

 

ここからは少しだけ乗車編です。今回乗車したのは阿波池田発の「かちどきの風」、事前予約でうなぎ弁当を予約出来るのですが、今回は時間が微妙でしたので予約は見送りました。

 

記念撮影プレートです。トロッコ車両を先頭にしたイメージとなっております。

 

トロッコ車両にて車内販売が回って参りました。車内販売や観光ガイドさんは、ボランティアの方が乗車して行います。近年のJR四国のブランドでもある「ものがたり列車」ではアテンダントさんが乗り込んだきめ細やかなサービスが評判ですが、このような手作り感溢れる列車もいいと思うのです。

 

購入した品がこちら。小腹を満たすのにはちょうどいいですね。

 

穴吹駅で小休止です。

 

穴吹駅は国鉄時代の木造駅舎に、三角屋根を追加した風変わりな駅です。

 

続いて学駅に運転停車。無人駅ですが駅舎が残り、こちらはうだつのあがる駅舎となっております。

 

そしてトロッコの乗車区間は石井駅まで、ここから徳島駅までは速達運転となるため、控え車両に移動します。なお、車内ではこのように記念乗車証をもらえる他、バースデーきっぷでの乗車ではオリジナルの記念カードももらえます。

 

JR四国のトロッコ列車は、瀬戸大橋線と予土線を除けば「ものがたり列車」への布石として運転されるのがここ最近の流れでして、このトロッコ列車もそうなるフラグかもしれません。ですが、五感をフル活用して楽しめるこのようなトロッコ列車も、継続して運転して欲しいものです。