甲陽園駅【兵庫県】(阪急甲陽線。2018年訪問) | 『乗り鉄』中心ブログ(踏破編)

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今回の【駅】コーナーは、
兵庫県西宮市西部の六甲山麓に位置する阪急甲陽線の終着駅で、駅周辺には住宅街が広がっており、高級住宅街としても有名な
甲陽園駅 (こうようえんえき。Koyoen Station) です。
  
 
駅名
甲陽園駅 (HK 30)
 
所在地
兵庫県西宮市 
 
乗車可能路線
阪急電鉄:甲陽線  
 
隣の駅
夙川方……苦楽園口駅  
 
訪問・撮影時 
2018年6月 
 
 

甲陽園駅は地平駅で、終端部の西側に駅舎が設置されています。
1924年(大正13年)の開業当初からの平屋建て駅舎が現役で使用されています。駅外と駅舎内の間に段差はなく、バリアフリー対応です。
駅舎前には郵便ポストと飲料自動販売機、証明写真発行機、公衆電話が設置されています。
写真は東を望む。
 
 

こちらは南東を望む。ホームが左奥方向に延びています。
また、駅舎前には小さな駅前広場がありますが、歩行者用スペースとバス待合所があるのみでロータリーや自動車が乗り入れるスペースはありません。
路線バスは駅前通り上に発着します。駅前通りはカーブしているので、バス停車中に自動車で追い抜くのは危険です。
 
 

駅前の様子です。北を望む。右側に甲陽園駅があります。
駅前通り沿いには小さな商店街が形成されています。左側には関西の高級スーパーとして有名な「いかりスーパー」があります。この駅前通りは幹線道路ですが歩道がありませんので通行の際はご注意下さい。
駅周辺は古くからの住宅街が広がっています。一戸建て住宅主体ですが、近年はマンションが増加しています。
甲陽園地区は早期(戦前)に開発された地区であるため、六甲山系の起伏の多い地形そのままで、坂道が多く、街路には階段も多く見られます。
また、甲陽園地区は高級住宅街としても有名で、駅北側を中心に豪邸も散見されます。
約1.7km北には西宮市のランドマークである甲山(かぶとやま)があります。
そして約350m東には西宮市立甲陽園小学校があり、約1.2km西には進学校として京大や東大の合格者を多く輩出している甲陽学院中学校・高等学校(男子校)があります。約1.8km西には兵庫県立西宮北高等学校があります。また、駅の南側には夙川学院中学校・高等学校(女子校)がありましたが、2019年に神戸市兵庫区へ移転しました。
 
 

改札口です。東を望む。後方に出入口があります。甲陽園駅は有人駅です。
交通系ICカード『PiTaPa』などに対応の自動改札機が5通路設置されていて、右端に幅広通路があります。窓口に面した左端は有人改札を兼ねています。
改札口の左手前には自動券売機があり、改札内には自動精算機があります(いずれもICカードチャージ可能)。

右上のモニターは発車標を兼ねています。
そして改札の先はホームで、駅外からホームの間に段差は全くありません。
トイレ・車いす対応トイレは改札を入って右側(南側旧ホーム跡)にあります。
尚、甲陽園駅構内に売店・コンビニはありません。駅北側にコンビニがあります。
 
 

駅名標です。阪急では珍しく時刻表や路線図と一体になったタイプです。
おそらく2010年の駅改良時に設置されたものと思われ、書体はナールが使用されています。
駅ナンバリングも併記されています (HK 30)。
 
 

甲陽園駅は頭端式ホーム1面1線の地平構造で、南東~北西方向にホームが延びています。
かつては3面2線(末期は南側のホーム1面は未使用)でしたが、2008年に脱線事故が発生した事を受け、駅改良工事が行われ、1面1線化されました。
中央の線路は1号線で(上り夙川方面)、駅改良前の1号線と位置は変わっていません。ホームは左側しか使用していません。
ホーム有効長は3両分で、ホームドアは未設置です。駅改良時に1線つぶした関係でホーム幅は広いです。
上屋は全3両分に設置されていて、改札口と繋がっています。
ホーム上にはベンチと飲料自動販売機が設置されています。右側の未使用ホームにはトイレ・車いす対応トイレとコインロッカーがあります。
写真は夙川方を望む。
 
 

こちらは終端方を望む。
乗降は右側のホームを使用します。左側のホームは乗務員用通路として使用されています。
また右側のホーム中央床面に黒いラインが延びていますが、このラインは概ね2線時代のホームと2号線の境界です。2線時代のホームは狭かったのですが、2号線廃止後に拡張され、広くなり安全度が上がりました。
 
 

ホーム北側より終端方を望む。左側に1号線があります。
ホームの右側は空地になっていますが、駅改良前はこの空地の部分に2号線降車ホームがありました。2号線の廃止後(?)にホームが撤去されましたが、この部分まで1号線ホームは拡張されませんでした。
 
 

こちらは終端部近くより終端方を望む。
2号線降車ホームはほとんど撤去されましたが、終端方では一部残っています。
上屋もそのまま残されており、業務用スペースとして利用されています。
 
 

夙川方を望む。
かつては左から2号線が延びており、少し先のカーブで1号線と2号線が合流していましたが、駅改良工事により棒線化された所を見ると分岐器が2008年の脱線事故の原因だったのでしょうね…。
この先、右へカーブして左手に西宮市立甲陽園小学校を見ながら住宅街の中を南南東へ走ります。そして右側車窓が旧・夙川学院の森になると右へカーブして進路を南南西へ変えます。その後は森が途切れ、左右両側に住宅街を見て走りますが(左は学校が見られます)、夙川を渡ると左へカーブして進路を南に変えます。その後は左手を流れる夙川に沿って住宅街の中を南下して甲陽線唯一の中間駅である苦楽園口駅へと至ります。
 
 

終端方を望む。車止めがあり、その先に駅舎・改札口があります。
尚、甲陽線の建設当初よりこれより先の延伸計画は存在しなかったと思われます。いずれにしても、この先は山地になるため、地理的に地上線での延伸は不可能です。
 
 
あとがき
私が甲陽園駅で下車(乗車)したのは1999年、2003年、2008年、2009年、2018年の計5度です。1999年は甲陽線の乗りつぶしのため、2003年は単なる乗り鉄のため、2008年と2009年は甲陽線の車窓風景撮影のため、そして2018年は兵庫県の全駅を訪問する目的の一環で(2019年全駅制覇達成)、いずれも終着駅ゆえに必然的に下車(乗車)しました。地方私鉄の終着駅のような小さな構内で、レトロな駅舎が現役です。かつては2線あり窮屈な構造でしたが、脱線事故の影響で1線化されました。駅前は住宅街ですが、高級な雰囲気が漂っていました。一方、起伏が大きく坂道だらけで、自転車は使えなさそうな街でした。
 
東京からですと東海道新幹線で新大阪駅まで行き、東海道本線【JR京都線】に乗り換えて大阪駅下車。阪急の大阪梅田駅へと移動し、神戸本線の特急電車に乗って夙川駅で下車します。そして甲陽線電車に乗り換えて終点下車です。じゅうぶん日帰り訪問可能です。
一方、梅田からですと阪急の大阪梅田駅から上記のルートで到達できます。余裕で日帰り訪問可能です。
 
食料・飲料について、駅前にコンビニがあり、スーパーも2軒あります(「阪急オアシス」と高級店の「いかりスーパー」)ますが、他に気軽に入れる商店・飲食店はありません。心配な場合は事前に用意しておきましょう。
 
東京からの到達難易度もさほど高くありません。阪急甲陽線を乗り鉄の際は、甲陽園駅ですぐに引き返さずに、ぜひ一度は駅を観察されてみて下さい!
   
(参考:阪急電鉄のHP、Google地図、Wikipedia)