三田線から思う都営・メトロ一元化

 今回は都営地下鉄三田線の開業年に関して、そして東京メトロ南北線との関係から思うことに関してです。

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図1 三田線の開業年

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図2 南北線の開業年

 三田線はおおざっぱに、高島平方面から目黒駅に向かって建設が進みました。ただし、起点は目黒駅です。長いこと三田駅-西高島平駅間で営業していましたが、20世紀末に目黒駅まで延長されました。ただし、目黒駅から白金高輪駅までは東京メトロ南北線の線路を借用して三田線として営業しています。三田線の電車が自前の線路を走るのは、白金高輪駅を出発してからです。

 上記よりなんとなく「都営地下鉄三田線の電車は東京メトロ南北線に乗入れているのか」と思われるかもしれませんが、そうではありません。同じ線路上を走りますが、営業上はあくまでも都営地下鉄です。したがって、目黒駅まで都営地下鉄の切符で乗車できます。なお目黒駅-白金高輪駅間は2.3kmですから都営地下鉄なら178円になるはずですが、特例として東京メトロと同額の168円となっています。目黒駅から白金高輪駅より先まで乗車する場合は、通常の都営地下鉄線の乗車距離に対応した運賃になります。

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 ところで、都営地下鉄東京メトロに関しては、利用客側から見て一元化できないものかといつも思います。これは決して経営統合という意味ではありません。都営地下鉄東京メトロが合併しなくても利用客視点で改善できることはまだまだ山のようにあるはずです。「東京の地下鉄の一元化等に関する協議会(第4回:2011年2月3日開催)」の資料には改善具体案がいくつも掲載されていますが、実現されていないこともあります。通算運賃制度の案などは、少なくとも運賃収受システム上では金額データ変更で対応できそうなものですが、都営地下鉄東京メトロの運賃収入が減る可能性が高いので話が前進しないのでしょう。私としては、キロ当たりの運賃が全体的に1割程度高くなったとしても、「都営4路線」と「メトロ9路線」というふたつの路線網が「東京13路線」に一体化することの方がずっとありがたく感じますが…。

 2020年オリンピックまでには「利用客側から見た一元化」が実現されるものと期待していましたが、その後すっかり停滞状態になっています…。

f:id:me38a:20191022195213j:plain以上
ちかてつ
さかてつでした…