NHKの大河ドラマ、「青天を衝け」の「衝」という字はなかなか出てこない漢字ではないかと思います。(私だけか…)
「衝動買い」ならよくやるので、「衝動」と入力して「動」をバックスペースして消しましたが、「衝」という漢字の元の意には、「大切な役・かなめ」ということもあるのだから、衝動買いもそれほど悪くないなどと勝手な解釈もしてしまいました。
さて「青天を衝け」で、小栗忠順(上野介)を演じている才気あふれる目元涼やかな役者さん、いったい誰かと思ったら、「筋肉」「サックス」が売りの武田真治さんとわかってびっくりしました。
その小栗忠順が、2日放送分で渋沢栄一に語った言葉、
「船も蒸気機関もネジによって組み立てられている。」
は、我意を得たり!と思いました。
ネジと小栗との関わりについて、番組案内では、次の通り説明されています。
「幕臣の小栗忠順(武田真治)は、造船所や製鉄所を作り、フランスとのコンパニー設立も計画している。 今回、小栗が意味ありげに持っていたネジは、アメリカの工場を見学した際、日本との製鉄・金属加工技術の差に圧倒され、近代化の必要性を強く感じるきっかけとなった象徴的なものだ。」
ネジがなかったら、近代工業生産技術は成り立たなかったことでしょう。
そして、鉄道模型もしかり。
私が鉄道模型製作用のネジ(ビス)を買うときには、エコーモデルあるいはモデルスイモンの袋詰めのものを模型店で買うことがほとんどです。
他には、イモン秋葉原店のお隣にある「西川電子部品」店で買うこともあります。
ここでは、小皿に必要な数を取り置き購入することができます。
このお店の質素で堅実な雰囲気が、とても好きです。
しかし、1.2mmとか1.0mnmの極小のビスはあまり在庫がなく、ネジのメーカーや問屋にならあるはずですが、そうしたところから一消費者が直接購入することは、まず出来ないと思っていました。
ところが、今年5月下旬のことです。
ネットで品川区にある富士セイラという会社のwebサイトで少量のネジを販売しているということを発見しました。
しかも、そこにはら有害物質を含まないグリーンスクリューという製品で検査データまで掲載されているのです。
1.2ミリのニッケルのナベビスが欲しかったので、長さ3、4、5ミリそれぞれ50本注文しました。
即日、受注番号の付記された受注済みメールが届き、2日後には商品も届きました。
以前だったら、大口のメーカーや専門店以外には、取引してもらえることは出来なかったと思います。
受注済み連絡メールにアンケートが付いていて、購入目的の項目がありました。
「鉄道模型製作のため」と回答したのは言うまでもありません。
今回は、ネット通販の拡大のメリットを享受した好例だと思います。
武田真治さんのセリフに重ね合わせて、コロナ禍を経験したこれからの社会を考えると、その覇者はネットを制するものであろうことを(よく指摘されていることではありますが)あらためて思いました。