(話題のラッピング車が競作に)
先月の1週間発表延期,更には「ホビセンフェスティバル」動画配信が延期されたことも併せて(*),KATOの新製品発表スケジュールが読みにくくなっていましたが,今月は無事,第1金曜日11:00に発表されました.今回も完全新規制作の車両はありませんが,市場で最近見かけなくなった製品の再生産・バリエーション展開が行われています.
それでは見ていきます.特記なしは2021/11月発売予定です.
7/11に,ホビセンフェスティバル動画を踏まえて追記しています.
流れ星新幹線(12月発売予定)
2021/3/14に運行され,その後2021/5までラッピング列車として運行された話題の「流れ星新幹線」は,KATOでも製品化できる形態のU004編成にラッピングが施されました.TOMIXからも製品化されますが,同時期の競作となりました.TOMIXのラッピング車は近くで見ると印刷が荒いことがとても気になる場合があり,価格の低さもあってKATO製品が支持されるのではないかと思います.筆者もKATO製品を導入予定です.実車がそうであったように,色の異なるテープLEDを使用した別メーカーの室内灯を使うのも良いのではないかと思います.実際,KATO京都駅店特製品では側面(富士山・琵琶湖・中国山地・玄界灘・東シナ海側のいわゆる「山側」)の投光機を実装したモデルも用意されます.さすがにレーザー投光はNゲージサイズでは無理であると思います.特別企画品ですので,先頭車のみ購入することはできませんのでご注意ください.
なお,通常・全線開業後仕様の800系(U003編成)も再販されます.
追記:KATO純正品のみを使用する場合は,室内灯の導光版に色をつけてみるというアイデアが紹介されています.
701系
仙台仕様・盛岡・青い森仕様に続いて,秋田・IGR仕様が登場します.今回は「0番台」となり,「1000番台」とは作り分けられます.並べろと言わんばかりにE6系も再生産されます.ここまで来ると標準軌仕様も欲しくなりますが,標準軌仕様はテールライトの構造・位置が大きく異なり模型でも狭軌仕様の製品を転用して製造することが難しいこと,そもそも400・E3・E6・E8系と並べた際のスケール感の問題があることから,「赤箱」でも違和感が否めず,KATOの仕事ではないのかもしれません.こちらはマイクロエースから1/150スケールで積極的に製品化されています.
また,緑色の碍子セットが用意されます.
この製品により,KATO製品のみの普通列車で東北・東海道・山陽本線経由で「青森〜播州赤穂」がつながります.
M250系スーパーレールカーゴ(12月発売予定)
実車の仕様変更を含めて,久しぶりの再生産です.従来品と異なり,やや背が低くなった「U50Aコンテナ」搭載の姿となります.このコンテナは載せ替え用に分売もされ,Assyパーツを扱わない店舗でも入手が可能になります.このU50Aコンテナはスーパーレールカーゴ専用ですが,実際にはデザイン的によく似た「UV49Aコンテナ」が全国の貨物列車で使用されています.
同じことは現行塗装の「U54Aコンテナ」と「UV53Aコンテナ」にもいえ,筆者としては前回品のスーパーレールカーゴのコンテナは買っておくべきであったと反省しています,
トワイライトエクスプレス
人気の製品が再生産です.今回からDD51用のヘッドマークはヘッドマークステー対応のものに変更になります.EF81も再生産され,公式でも紹介されましたが,最近発売になった「EF58 150」と並べてみるのも良いのではと思います.ちょうど103号機も収録されています.筆者は客車を持っていますので,近日紹介できればと思います.
惜しむべらくは「新塗装」をそのまま再生産してしまったことです.筆者もそうであり,「新塗装」の方が乗車・撮影での印象がいまだに強く残っている方は多いと思いますが,2001年までの,黄色の帯の上下に銀の細い線がない「旧塗装」が走っていた時代は国鉄の残り香もまだあった時代であり,例えば以下の車両やシーンが想起できます.
(一方で,「EF58 150」との連携は取れにくくなってしまいます.一部は現在までKATOの発売した製品ではやや仕様が異なります)
- 117系新快速
- キハ58系急行
- 489系特急「白山」
- 奥羽本線の50系客車列車(ただし,夜間の話です)
- 781系
- 711系
- 函館本線の51系客車列車
- 2000年の有珠山噴火による函館山線迂回運転
その他の製品
- 台湾高速鉄道の700Tが2021年秋再販予定とアナウンスされています.2018年に日本国内向けに再販されましたが少数であったようで,中古市場では高く評価されてしまっていました.台湾高速鉄道の車両の置き換えは国際的に話題になっています.筆者は持っていますので,こちらも後日紹介します.
- EF15 最終型が再販されます.金屋代鉄道の運用範囲・時期が大幅に広がった今,必要な形式になりました.関東地区の車両ですが,186号機は晩年竜華機関区で活躍しました.なお,高崎第二機関区当時の雰囲気を再現するために,「標準型」のホイッスルカバー・スノープラウが別に設定されます.
- タキ35000(日本石油輸送・日本オイルターミナル),ヨ5000が再販されます.タキ35000はタキ43000・タキ1000よりも運用範囲が広く,西日本地区や飯田線でも使われていました.持っていますが増やしたいところです.