このほど昭和自動車(昭和バス)では、経年になります三菱エアロバス貸切車4台が定期運用を離脱しました。
この4台は、いずれも移籍車でありまして、しかも1台を除きまして福岡ナンバー~佐賀ナンバーを行き来していた車でもありまして、その履歴は以下の履歴をご覧になりますとお分かりいただけるのではないかと思います。
【奥より】~左から2番目の日野セレガ(同じく離脱車、福岡200か35-36←佐賀200か・・77)は除く
福岡200か38-91←佐賀200か・602←福岡200か13-74←佐賀200か・212
佐賀200か10-34←福岡200か38-90←佐賀200か・601←福岡200か16-37
佐賀200か10-36←福岡200か35-37←佐賀200か・489
(佐賀200か・488はそのまま)
また、このうち以下画像の3台に関しましてはいずれも元名古屋淡路交通で平成10年式、形式がKC-MS829Pと言う経歴でもありまして、上の表を見ましても佐賀200か・488以外は福岡ナンバー~佐賀ナンバーを行き来していた訳ですので、それだけ転属履歴も多かった事がお分かりいただけるのではないかと思います。
そして、上の画像2にもあります福岡200か38-91に関しましても、この後ご紹介しますように移籍後転属履歴が見られていた車でありましたが、この車と同時移籍されました車の中には以下画像のようにツアー専用の車に変わっていた車もありまして、画像にもありますように専用塗装まで施されていた車もありました。今回は、その車及び同時移籍車他2台に関しまして皆様にご紹介してまいります。
この専用塗装を施しておりました車(福岡200か13-78)は、平成15年に昭和バスに移籍した車でありまして、元は自家用であります。また、車番が高いナンバーで登録されておりましたが、これは一旦唐津営業所に導入後(元佐賀200か・211)に福岡営業所に転属していた車であったためでありました。
年式は平成12年式でありまして、形式はKC-MS822Pと、スーパーハイデッカーで主に使用されている形式となっていたのも特徴でありました。また、一時は車庫証明(保管場所標章)が残されてもいまして、自家用であった事を伺わせる姿も見られておりました。
また、ご紹介しておりますように、他にも2台が移籍しておりまして、計3台で移籍した車たちでありました。この詳細は以下の通りでありまして、これら車は移籍当初はいずれも唐津営業所に所属しておりまして、その後2台が専用塗装に変更しまして福岡営業所に転属しておりましたし、今回離脱が明らかになりました福岡200か38-91に関しましても貸切塗装のままで福岡営業所に転属しておりましたが、平成22年頃に唐津営業所に再転属しまして佐賀200か・602に再登録されたものの、平成29年に福岡営業所に再転属しまして、現ナンバーであります福岡200か38-91に再登録しておりました。
佐賀200か・210→福岡200か13-77
佐賀200か・211→福岡200か13-78
佐賀200か・212→福岡200か13-74→佐賀200か・602→福岡200か38-91
さて、ツアー専用塗装を施しておりました福岡200か13-78に関しまして戻りますと、この車に施されておりました専用塗装は、「JJ九州周遊バス」の前身でありました「JTB・JALライナー」時代からある塗装でありまして、画像にありますように、赤地に花を側面全体にあしらっておりまして、それぞれ県おきに花の形・色が違っていた事がわかります。まさに九州内を運行しているイメージがこの側面でわかる所ではないかとも思います。
(JTB・JALライナー時代)~平成21年撮影
(側面)
尚、相方の福岡200か13-77も、かつては福岡200か13-78と同様の塗装をまとっておりました。しかし、この車に関しましては塗装をその下の画像にありますように元の塗装に戻しておりまして、他の貸切バスの運用と共通で使用するようになっておりました。
(貸切塗装時)
しかし、その福岡200か13-77はエンジン故障によりまして長期間にわたりまして休車を余儀なくされておりましたが、平成30年に相方でありました福岡200か13-78のエンジンを換装しまして運用に復帰しておりまして、その結果福岡200か13-78は廃車となってしまいました。
廃車となりました際には、同じく平成30年に広島県で呉線代行バスに使用されておりました際に事故に遭遇しました佐賀200か・505(→福岡200か45-25)にヘッドライト・バンパーが移植されたとの事でありまして、そう言った事から前面の姿も画像のように見られなくなっておりました。
(敷地外より撮影)
また福岡200か13-77に関しましても、相方からエンジン換装を行ったものの、結局令和元年に廃車となっておりまして、エンジン換装からもそう長くはありませんでした。そして今回福岡200か38-91の離脱によりまして、この元自家用・MS822形式のエアロバスも全廃へと至る事にもなるようでもあります。
今回は、昭和バスに在籍しておりました、2台が専用塗装までまとっておりました、元自家用・MS822形式の三菱エアロバス3台に関しましてご紹介しましたが、専用塗装をまとっていた車に関しましてはツアー専用車として九州各地などを運行していた訳でもありましたので、特に存在は大きかったのではないかと思います。それとともに1台が数度ナンバー変更を余儀なくされておりましたが、互いに必要性があったからこそ転属履歴に反映されていた訳でもあったでしょうからわからなくはない所でもあります。とにかく、冒頭の3台を含め履歴等を知りたかった方々にとりましてはこれで参考にしていただければとも思っております。
(注)工場画像は敷地外より撮影しております。