3月以降、途中分断を挟みながら続けてきた廃止予定駅訪問の連載記事も今回で最後となります。

本シリーズ中、列車利用で訪問しきれなかった宗谷本線の廃止対象駅5駅の、昨年7月にマイカー利用で訪問した時に撮影した写真を番外篇として紹介します。

今回まとめて紹介するにあたって各駅の写真は、トップ画像の南美深駅を除いて3点ずつにさせて頂きます。何卒ご了承ください。

尚、写真は2020年7月4~5日の撮影です。いずれの駅も、サッポロビールの広告付き駅名標が残っておりました。

 

まずは、美深町内に所在していた南美深駅。仮乗降場から正規の駅に格上げされた駅の一つで、板張りのホームと、少し離れた場所に木造の待合室がありました。トップ画像の列車は13:58発の名寄行4326D(旭アサ キハ54 503単行)。

 

 

 

コチラも美深町内に所在していた紋穂内駅。駅周辺には人家はほとんどないにも関わらず、国道から駅に通じる道は『紋穂内停車場線』として道道(445号線)に認定されていました。コチラは車掌車ヨ3500の廃車体を利用したいわゆる『ダルマ駅』。設置年は1985年で、函館本線の伊納駅などと共にこのテの駅舎の嚆矢ともいうべき存在でした。

 

 

 

お次は豊清水駅。コチラも美深町内に所在。駅舎は国鉄時代の1980年前後(?)に旧来の木造駅舎から建て替えられたようで、比較的新しい建物でした。当駅は周辺の駅が棒線駅となる中で、美深~音威子府の間では唯一交換設備が存置され、電子閉塞の導入に伴って1986年に完全無人駅化されています。

元々は信号場が出自の駅でしたが、廃駅に伴って再び信号場に格下げされ、今も特急列車を中心に列車交換は続いています。

 

 

 

幌延町内に所在していた安牛駅。紋穂内駅と同様のダルマ駅舎でしたが、外観は同様に錆だらけという哀れな姿を晒しておりました…。駅正面側の『安牛駅』の表記が見えなくなっています。

駅周辺には人家などの建物は全く見当たらない無人地帯で、秘境駅ムードが濃い、そんな駅でした。そのため、2017年~2019年に発売されたJR北海道の『ご当地入場券』では、当駅の入場券が幌延駅発売分として売られていました。

 

 

 

最後に紹介するのが、上幌延駅。その名の通りコチラも幌延町内の所在でしたが、鉄道開通前は当駅周辺がマチの中心だったとの事。ところが、現在の宗谷本線が開通した事によって幌延駅のほうが栄えるようになり、上幌延の集落は次第に寂れていったようです。駅前に残った人家は1軒のみ。広い駅前広場が、かつての栄華を物語っているかのようでした。

 

 

 

以上、2021年3月ダイヤ改正時で廃止となった駅関連の記事を終了します。

長々とお付き合い頂き、ありがとうございました。