番外 西肥バス運行、佐世保~平戸間「半急行」に存在していた、貸切改造トップドア車の過去の画像から | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 
 西肥自動車(西肥バス)には、佐世保~平戸間におきまして「半急行」と呼ばれます路線バスが運行されておりまして、毎日約1時間ヘッドで17往復にて運行されております。
 
 この「半急行」とは、西肥バスオリジナルの種別でありまして、佐世保~吉井間を急行吉井~平戸間を普通で運行されている事から「半急行」と言う名が付けられております。尚、この路線ではかつては他にも、以前からこの区間では特急便なども運行されておりまして、この中には長崎発着で運行されていた事もありましたが、それらは廃止されておりまして、佐世保~平戸間を直通で運行されているのはこの「半急行」のみとなっております。

 さて、現在「半急行」で運行されております車は、上の画像・以下画像の中乗りタイプの車(画像1、F587・三菱KC-MP717M 画像2、F565・三菱KC-MP717K 画像3、F541・三菱KC-MP617P)と言った車や、以下画像にもあります最新型のいすゞエルガノンステップバス(Z922・QDG-LV290N1)と言った車もこの「半急行」に使用されているそうでありまして、中乗り路線車化が進んだかと思えば低床化も進んでいるのが現状でもあります。
 
 (F541)
 
 (Z922)
 

 ここまで、「半急行」に使用されている車に関しましてご紹介しましたが、実は上の画像のいすゞエルガの導入などに伴いまして、廃車・転属も発生しているのが現状でありまして、ここからご紹介します車に関しましても残念ながら全廃に至っているのが現状であります。
 
 その全廃となりましたのがトップドア車でありまして、運行当初から長らくの間運行されていた車でもありました。しかし、平成28年に平戸営業所に所属しておりました貸切からの改造車が全廃となった事に伴いまして、この結果「半急行」はご紹介しております中乗りの一般路線車によって運行されるに至っております。今回は、これまで撮影しておりました車を改めましてご紹介しますとともに、「半急行」専用として使用されておりましたトップドア車を偲びたいと思います。
 

 西肥バスの「半急行」で使用されておりましたトップドア車と言いますと、モノコックタイプの車などが長らくの間使用されておりましたが、平成も10年代になりましてからは昭和60年代~平成初頭式の貸切からの改造車が主にこの路線において使用されておりまして、リクライニングシート車でもあった事もありまして、より重宝されていたようであります。
 
 その車自体も、富士重工R3ボディの日産ディーゼルRA(いずれもP-RA53RE)や・・・
 
 (N737)
 
 (N738)
 
 西日本車体(西工)58MCS型架装の車や・・・
 
 (F414・三菱P-MS713N)~「てんけんくん」ラッピング
 
 (F434・F435、三菱P-MS713N)
 
 日野ブルーリボンRU(いずれもP-RU607BB)と言った車・・・
 
 (H130)~幕式車
 
 (H137)
 
 (H139)~「てんけんくん」ラッピング
 
 (H140)~近藤家具ラッピング
 
が使用されておりまして、実際に様々なトップドア車が使用されていた事がわかります。また、画像にも見られております平戸営業所での撮影画像からもわかりますように、「半急行」に使用されなくなりましても、平戸営業所所属車の場合には平戸地区の島内外路線におきましても使用されておりまして、実際ローカル路線で活躍する姿も見られておりました。
 

 これら車が廃車となりましてからは、これからご紹介します富士重工7HD型(マキシオン)架装の日産ディーゼルスペースアロー(いずれもU-RA520RBL)4台が「半急行」に使用されておりまして、いずれも貸切からの改造車が使用されておりました。
 
 (N798)~近藤家具ラッピング
 
 (N801)
 
 (N803)~リア画像のみ
 
 (N807)

 実際に、私も乗車を果たした事がありましたが(最後の画像がその時です)、先述の昭和年代式のトップドア車と同様、これら車も貸切からの改造車である事もありまして、リクライニングシートも装備されている事から大変重宝していた車たちでもありました。また、これら車とも路線化改造された際にLED行先も取り付けられてもいましたので、より世代交代がなされたような印象さえもこれら車において見られておりました。

 しかし、先述のように新車導入によりまして、一部の路線車が平戸営業所に転属した事に伴いまして、これら4台は残念ながら廃車、その結果「半急行」からはトップドア車は全廃と言う事にもなっております。
 
 
 尚、このタイプの廃車はこの「半急行」専用車が初めてでありましたが、それ以外の車に関しましても以下画像のN804が平成29年に廃車になりましたし、N805・806が北部営業所所属で「空港特急(空特)」用として残っていたものの廃車となったようでありますし、前任は長崎~佐世保線専用車でもありまして、新上五島営業所に移っていた車(N799・N800・N802)も廃車となっておりまして、残念ながら一気に姿を消してしまっております。
 
 
 ちなみに、佐世保~平戸間の路線では自動車整備振興会(長崎県は長崎県自動車整備振興会)のキャラクターであります「てんけんくん」のラッピングが画像1のF587と相方F588にトップドア車から継承されておりますが、「近藤家具」ラッピングに関しましてもトップドア車から継承されておりまして、実際に画像のF594(三菱KC-MP717M)で見る事ができておりまして、トップドア車からの継承がこの路線で見る事ができております。
 

 今回は、佐世保~平戸線に存在した貸切改造トップドア車の姿をご紹介しましたが、この路線も、以前は特急バスなどと言った優等バスも運行されていたなど伝統ある路線でもあります。そんな中でも、ご紹介しましたように代表格でもありましたトップドア車が全廃に至ってしまっている事は、より「半急行」系統が通しよりも区間利用者が多い事も伺える所でもあるようであります。それでも、ご紹介しましたようにリクライニングシートが良かった印象ではあっただけに残念な所ではありましょうか。とにかく、中乗りの路線車ばかりとなりましたこの路線ではありますが、これからも利用される方々の足として運行していただきたいと思います。