ここは福知山駅。

JR山陰本線と福知山線、そして京都タンゴ鉄道宮福線が交わる、丹後地方の一大ジャンクションですが、 “北近畿タンゴ鉄道” って言わないそうですね。そして、その一大ジャンクションに居並ぶ特急3つ。一見、485系に見えますが、これは183系。確かに元は485系ですが、交流機器という名のイチモツを取っ払って、直流専用になった曰く付きの 「オネエ車両」 です。

画像をご覧になってもお判りのように、私の他にも “撮り輩” がいますけど、これについてはCMの後で。

 

3本並んでいる特急のうち、両サイドが 「こうのとり」 で、真ん中が 「はしだて」 です。

似たような列車がこのエリアには数多く走っているので、整理しないと頭がこんがらがります。

 

「こうのとり」 新大阪- (福知山線) -福知山・豊岡・城崎温泉

「きのさき」   京都- (山陰本線) -福知山・豊岡・城崎温泉

「はしだて」  京都- (山陰本線・京タ宮津線) -宮津・天橋立・豊岡

「まいづる」  京都- (山陰本線・舞鶴線) -東舞鶴

 

こんな感じかな。

確か 「北近畿ビッグXネットワーク」 って大々的にプレゼンしてましたよね。

過去には大阪-福知山間の 「文殊」 や京都-福知山間の 「たんば」 も走っていましたが、2011年3月の改正で 「文殊」 は 「こうのとり」 に、「たんば」 は 「きのさき」 に統合される形で列車名は消滅しています。同時にこの改正では、新型特急用車両287系が運用を開始し、徐々に183系を置き換えていきます。それから2年後の2013年3月の改正で最後まで残っていた183系の運用を 「くろしお」 で活躍していた381系に置き換えて、JR西日本の183系は全廃されました。

 

これを撮影したのは2013年の2月。つまり、183系撤退1ヶ月前です。それで “撮り鉄” が集まったのでしょう。私はこれ目当てに福知山に来たのではなく、 “乗り鉄” の行程で福知山に来ざるを得なかったため。そしたら偶々ホームに183系がいたので撮った次第です。幸か不幸かみるみるうちに3本並びまして、さすがの私も 「こりゃ、千載一遇じゃ」 ととり続けました。はっきりと覚えていないんですけど、183系が撤退するって知ってたのかな? オレ。

 

気がつけば、JR東日本の “本家” 183系も鬼籍に入ってしまい、今年は185系も特急運用から手を引きました。残る国鉄形直流特急車両は 「やくも」 の381系だけになってしまいました。

 

 

【参考文献・引用】

日本鉄道旅行歴史地図帳第8号 「近畿」 (新潮社 刊)

JR時刻表 2021年4月号 (交通新聞社 刊)

ウィキペディア (国鉄183系電車、文殊、たんば)