蓮の浮葉のいとちひさきを、池より取りあげたる。葵のいとちひさき。なにもなにも、ちひさきものはみなうつくし(作詞:清少納言、作曲:山田耕作、うた:ビリーバンバン)
普段描いているマグロ絵(註)は大体このサイズです。採寸は一切せずに見た感じで再現しています。1pcが実物換算で何cmなのかdlなのかは全く設定していません。100%で印刷すると大体1/220位になるのでこれを勝手に「Zサイズ」と呼んでいます。
軽便鉄道の車両を描く時は、例えば同じ9mmの線路に於く前提で大きめのサイズを採用しています。
これ以外に、こんなサイズで描く場合もあります。1pcの違いで描き分けられる最小のスケールです。
続く
註:マグロ絵とは河岸にマグロが上がった時のように電車の側面図がゴロゴロと並んでいる所から揶揄的に用いられたと聞くが、筆者はこれを揶揄や自嘲ではなく車両側面図の表現として最も相応しいものと考えている。
語源としては、19世紀終わり頃のイギリスの実業家、Richard・B・Mcglawに由来する説がある。1891年ロンドンで馬車に撥ねられて重傷を負い、以後は車椅子の生活を余儀なくされた。そして事業を引退して故郷のミドルセックスに引き移り、線路に面した自宅の庭にガラス張りのサテライトを作り、通る列車の側面図を精巧に描き続けた。やがて1905年マックグロウが亡くなると、彼の妻は夫の描き遺した大量の列車側面図をイギリス鉄道博物館に
「全く、遺すんなら金を遺すが良いのに、こんなやくたいも無い絵なんか残して、サラ、サラ! その箱の中の絵全部だよ、早くおし!」
などと言いながら寄贈した。この事から列車の側面図を並べて描いた絵の事を「A picture of McGlaw」と称するようになったかと言えば、さあどうだかね。