■アルプスエキスプレス
アルプスエキスプレスは、富山地方鉄道の観光列車。
4月~11月の土日祝限定で、アルペン特急として宇奈月温泉→立山間を運行するほか、その間合いの普通列車としても運用されています。
見ての通り、元西武鉄道の5000系「レッドアロー」号を譲り受けた車両です。
 

 
今回は、間合い運用の普通列車で立山→電鉄富山間に乗車してみました。
先頭車は1970(昭和45)年製造で、カラーリングも含め、西武鉄道時代の面影が残されています。
 
 
もともとの車両を、2011年に観光列車「アルプスエキスプレス」に改造したのは、デザイナーの水戸岡鋭治先生。
2011年は、JR九州のD&S列車「指宿のたまて箱」「A列車で行こう」「あそぼーい!」などが続々と誕生した年。
 
水戸岡鋭治先生も忙しかったのか、予算が少なかったのか、2009年に誕生した富士急行の「富士登山電車」の流れを汲んだデザインでどこかやっつけ感があるように感じます🤔
 
 
やっぱり予算が少なかったのでしょうね💦
外観は、ロゴマークを張り付ける程度に留められています。
 
 
それでは乗り込んでみましょう。
 
■車内(1・3号車)
アルプスエキスプレスは3両編成。
まずは先頭と最後尾の1号車と3号車を見ていきます。
 
乗車口やパーテーションのガラスは、ロゴマーク入りです👍

文字同士が繋がっていて、地域をつなぐ鉄道を意味していると思われます。
また「鉄」の文字は、お金を失うと書きますので、それとなくデフォルメされています😆
 
 
車内にはリクライニング座席が並び、床はフローリングになっています。
 
 
車端部は、折り畳みテーブル付のボックス席になっています。
大型テーブルがあってグループ旅行にピッタリです😊

 
こちらは一般のリクライニング座席。
 「九州横断特急」や「あそ」などの185系気動車の雰囲気わ醸し出しています。

 
一般席のテーブルは窓側に小さなサイズのものがあるだけですが、フットレストバーがついています。
座席を回転させる際には、ペダルではなく背もたれを前に倒すと座席が回転する方式です。
 
 
やっぱり予算が少なかったようで、網棚の装飾は最小限です。
 
 
テーブルは元のテーブルの上に、化粧板を貼っていますが、センヌキは現役です🙌
 
こちらは運転台の直後の部分です。
乗降をスムーズにするため、左右各1ボックス席分の座席が取り払われ、フリースペースになっています。
 
 
乗務員室との境のドアには、また別のロゴマークがありました。
 
 
電鉄富山方の1号車には、トイレ(洋式)が設置されています。
 
またICカード読み取り機が付いていますが、富山地方鉄道独自の「えこまいか」しか使うことができません。
 
 
立山・宇奈月温泉方の3号車には、子供用のカウンター席がありました👶
 
 
子供用カウンター席の反対側は、ショーケースになっています。
伝統芸能の「こきりこ」踊りに使われる「ささら」や「富山の薬売り」で知られる薬などが展示されていました。
 
 
奥に「ミミズク」の絵がありますが、富山とミミズクの関係が思い浮かばず🙄

もし、関連があるとすれば、版画(板画)家の棟方志功が、富山県に住んでいた時に「ミミズク」を多く描いていたことくらいですね。
 
後編では、多彩な座席が用意されている「2号車」の車両をご紹介します。
 

↓2019年の作品。文庫本2021年2月発売。送料無料。