今回よりまたまた新シリーズ連載を開始いたします。
舞台となるのは兵庫県なのですが、今回は兵庫県内の鉄道路線を撮影するというよりも、とある団体列車を撮影するのが目的でございます。
その団体列車というのがこちら。
日本旅行 ホームページより
JR西日本が保有するジョイフルトイレイン「サロンカーなにわ」を使用した、城崎温泉開湯1300年記念の貸切列車でございます。
この「サロンカーなにわ」は国鉄末期に登場したジョイフルトレインで、当時の団体貸切用車両の内装がお座敷仕様が一般的だったのに対し、グリーン車相当のリクライニングシートを装備して外装もヨーロッパの客車風に仕立てたのが特徴。
このような様式のジョイフルトイレインは「欧風客車」と呼ばれ、ほかにも「サロンエクスプレス東京」「ユーロライナー」などが登場しましたが、それらの車両はすでに過去帳入りし、現役の欧風客車は「サロンカーなにわ」のみとなりました。
そんなわけで「サロンカーなにわ」の人気はとても高く、運転されるたびに大きな注目を集める存在ですが、当然ながら関東にはまずやって来ない車両ゆえ撮影機会には恵まれず、ひと思いに遠征すっかなぁ~などと考えていました。
ちょうどそんな折、今回DD51が牽引する列車が設定されたのでヤル気になりかけたころ、偶然にも関西在住のブロ友さんとご一緒する機会があり相談してみると、詳細なスジをいただくことができました。
それをもとに作戦を練ったら、土地勘の無さを考慮しても少なく見積もって5~6回は追っかけ撮影できそうだったので、1泊2日で遠征を決行することにしました。
というわけで、初めての「サロンカーなにわ」改め「大サロ」をひたすら追っかけ回した遠征記をお届けいたします。
今回の城崎温泉1300周年特別列車は、1日目に大阪→城崎温泉、2日目に城崎温泉→大阪と2日かけて往復する行程となっていました。
そのためまずは関西地方へと向かいますが、今回は新幹線ではなく空路で移動することにしたので、まずは羽田空港へ。
時刻は午前5時40分ですが、当時はGoToキャンペーンが行われるなど旅客需要も回復基調だったので、ド早朝でもそれなりの人出がありました。
回復基調とは言いつつ、コロナショックの影響は抜けきっておらず、早朝や夜間だと新幹線より安い便もちらほら見受けらたので、文字通り速くて安い飛行機を選択したのでありました。
それに加え今回の遠征先は兵庫県なので、新大阪駅より兵庫県境に位置する伊丹空港のほうが便利だったという事情もあります。
しばしの空の旅を経て伊丹空港に到着。
伊丹空港を利用したのは、札幌在住時に高校の修学旅行で利用して以来15年くらいぶりでしょうかねぇ。
ちょうど遠征3か月前の2020年8月に大規模リニューアル工事が完了したばかりらしく、当時の面影はほとんど残っていなかったように見受けられました。
伊丹空港からはレンタカーを調達・・・と思いきや、大阪モノレールに乗ります。
大阪モノレールは人生初乗車でした。
初めての大阪モノレールをたっぷり1区間だけ満喫し、隣の蛍池駅で阪急宝塚線に乗り換えます。
バリバリの京急ユーザーな私にとっちゃ、このオリーブ色の上品な内装とマイルドな加速は、軽くカルチャーショックを受けますね (^_^;)
今回はここでレンタカーを調達します。
なぜ伊丹空港ではなく川西能勢口で調達なのかというと、今回は明日以降の行程上レンタカーを兵庫県北部で乗り捨てるのですが、レンタカーというのは出発店舗から一定距離以上離れた店舗で返却すると「乗り捨て料金」を徴収されるのが一般的で、隣の県だと3~5千円くらいが相場と案外いい値段を取られます。
が、実はトヨタレンタカーだけは「同一都道府県内は乗り捨て無料」という決まりがあり、今回の場合だと兵庫県内の店舗で借りると乗り捨て料金がかかりません。
なので今回は、大阪府内の伊丹空港ではなく兵庫県川西市の店舗から出発することで、伊丹空港→川西能勢口の電車賃390円と引き換えに、乗り捨て料金を節約することが出来るのです。
なんともセコイ話なんですが、この説明が無いと川西能勢口駅に移動した意味が理解できませんからね・・・。
トヨタレンタカーは他の会社より若干お高いのですが、乗り捨てる場合はトヨタレンタカーのほうが便利でっせという豆知識程度に捉えてくださいませ (^_^;)
そんな回りくどい方法でレンタカーを調達し、いよいよ撮り鉄活動を始めます。
が、狙うべき特別列車は大阪駅発が午前11時とかなり遅め出発ゆえ、飛行機の始発便入りだとかなり時間を持て余してしまったので、肩慣らしも兼ねてまずは神戸電鉄を撮り鉄することに。
小雨がぱらついていましたが、今回はJR福知山線からもほど近い田尾寺~二郎の中島第一踏切にて撮影です。
まずやってきたのは5000系・・・といっても、5000系という車両があったのは初めて知りましたが(笑)。
助手席にかわいいぬいぐるみが添乗しておりますが、神戸電鉄のマスコットの「しんちゃん」というキャラクターだそうな。
次にやってきたのが、今回最も出会いたかった車両であります。
こちらは1000系という車両です。
実はかつて叔父が神戸電鉄沿線に住んでおり、今から25年くらい前に家族旅行で遊びに行ったときに乗車したのがこの1000系列だったんですが、それ以来神戸電鉄はほとんど縁も無く思い入れのバージョンアップもされないままなので、私にとって神戸電鉄と言えばこの車両なのです。
当時は撮り鉄などしてないので写真も残ってませんが、四半世紀のときを経て再会できて嬉しかったですな。
本命は撮れましたが、時間があったのでもう一本。
その外観から「ウルトラマン」とも呼ばれる3000系も、25年前に谷上駅で見たことがあったんですが、反対方向に行く列車に充当されており乗れずにガッカリした思い出がある車両です。
行先字幕を見ると関東人なら「みた」と呼びたくなりますが、これは「さんだ」行きなのでお間違いの無きよう。
といった感じで神戸電鉄の撮影は終了。
生憎のお天気でしたが、お目当ての1000系に再会できてひとまず目標達成です。
このあとは本来の目的である「大サロ」の撮影に挑みます。