皆様こんばんは。ブログおよびホームページ管理人の神@北見です。

 

昨日はヤフオクで落札した書物が届いておりこれらをご紹介しました。今回はその中からパラパラと読んだ中で興味深かったものをご紹介したいと思います。

 

 

 

1.キハ58系冷房車のジャンパケーブルの繋ぎ方

 

キハ58系の自車給電式キロ28を除く冷房化は、3両給電用の4VK+DM83を使用して進められました。これらは2~3両を1ユニットととして編成内に組み込まれていました。3両1ユニットであるため、この1つの4VKで給電されるユニット以外の車両にはジャンパケーブルは接続しないものと思っていました。すなわち、例えば6両編成中に2両のキハ28により2つのユニットが併結されていた場合、そのユニット間の冷房用ジャンパケーブルは繋いでいないと思っていました。

 

しかしながら、試作型のキハ28 1505~1510より後の冷房化に関しては、冷房の一斉起動回路が設けられており、2ユニット6両編成でも全車で冷房用ジャンパケーブルを繋いでいたようです。

 

 

 

 

2.4VKの向きが試作冷房のキハ28 1505~1510とそれ以降で逆になったわけ

 

キハ28に搭載されている4VK+DM83の向きは、試作要素を含んで製作されたキハ28 1505~1510(後の2505~2510)と、それ以降の改造車では逆になっているというのは有名な話です。

 

これについては以前も記事で投稿しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

↑キハ28 2505~2510は、2-4位側窓間に冷房発電機の吸気ルーバーがあり、2-4位側はDM83、1-3位側に4VKがあります。

 

↑キハ28 3005・3009 キハ28 1001~1013のグループは2-4位側に1505~1510と同じルーバーの準備工事がされていたものの4VK+DM83の向きが逆になった関係で使われておらず、○で囲ったように1-3位側の窓下にルーバーがあります。ご覧の通り4VKが2-4位側、DM83が1-3位側にあります。

 

↑キハ28 3016・3020 キハ28 1014~1024のグループは、2-4位側に冷房発電機用ルーバーは無く、1-3位側窓間に準備工事がされた後冷房化時にここにルーバーが設置されました。

 

このようにキハ28の4VKは途中でその向きが逆に設計変更されています。キハ28 1001~1013は設計変更前でしたが、冷房化時には逆向きに4VKとDM83が取り付けられています。しかし逆になった理由についてははっきりと書かれたものを見たことは無く、推測や読者様からのコメントにより、おそらく冷却性能の問題であるとしていました。

 

そして、今回その理由を見つけることが出来ました。

 

↑量産型(試作の1505~1510より後)では、温度の関係で4VKの向きが逆になったと記載されています。

 

ただし、この書物の記載には???とおかしなものがいくつか散見されており、この中でも「駆動機関の排気ガスによって」とされていますが、排気ガスは屋根上へ排出されており、これは恐らくラジエーターからの放熱の間違いでは?と思うのですがいかがでしょうか。いずれにせよ放熱の関係で4VKのラジエーターの向きを変えなければならなかったというのが読み取れます。

 

 

このように、最近では色々な書物が入手できたことにより、いままでただ「形態が違う」としてたものに対し、その理由を追及することが出来ています。色々と設計変更や製造後の改造の多いキハ58系ですが、変更されたり改造された理由を知ることが出来るとその意味が理解できるので非常に楽しいですね。

 

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。それでは次回もお楽しみに!!

 

是非私のホームページ

 

http://kami-kitami.sakura.ne.jp/index.html

 

にもキハ58系各車の解説がありますのでご覧になってください。