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車輪削正が不自由な配置区所

車両技術
武蔵小金井派出で削正する車両。

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配置区所では、車輪を計画的に削ること(計画削正)で、乗り心地の向上を図っています。また、車輪の寸法を日々の業務で測っており、逸脱していく傾向があれば、車輪の臨時削正をします。
とはいえ、車輪を在姿で削り始めたのは鉄道の歴史の中では最近で、地上設備の兼ね合いで車輪が削れない、不自由がある配置区所もそれなりにあります。数例を挙げたいと思います。

富士見ヶ丘検車区

井の頭線は車輪旋盤が無い路線ですが、全編成、年1回は計画削正を実施しています。車輪を削るのは若葉台検車区で、削正のたびに輪軸を取り外し、トラックで若葉台検車区へ陸送、3線軌に対応した在姿旋盤で車輪を削ります。(参考:R&m 2019年9月号)

トラックに輪軸4本が載るとすれば、単純計算でトラックが年間約30×5=約150往復していることになります。

三鷹車両センター

58編成56運用でありながら、豊田車両センター武蔵小金井派出で車輪を削っています。
突然回送が設定される余裕の無さそうな場面をよく聞きます。

小山車両センター

10両一括での車輪削正ができず、5両ずつに分割して車輪削正をしています。面倒なのか高崎車両センター本所へ回送する場面も目撃されています。

(06/13追記)
回送されているのは5連とのことで、別の理由と考えられます。失礼しました。

車輪を測って基準値を超えていたらどうするのか

三鷹車両センター(武蔵小金井)もそうですが、鎌倉車両センター中原支所(国府津)など、遠隔地まで行かないと車輪が削れない現場が多数あります。測定して基準値を超えていたらどうなるのでしょうか。

そもそも普通は超えない

積雪線区のような特殊な状況で無ければ、突然車輪が大幅に削れる事態は稀で、次回の寸法は高い精度で予測できます。多くの場合は計画時点で防いでいます。

万一超えると…

現場に流している数字に、余裕代がある事業者もあるようです。

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