5000形の増備によって、未更新車に廃車が発生している1000形。
リニューアルを行いながら廃車も発生するのは、小田急では珍しいことです。

10両固定編成の5000形が営業運転を開始すると、4両と6両が1編成ずつ廃車となるのが最近のパターンですが、今後1000形が1000形を置き換える可能性があるかもしれません。

5000形の増備で10両固定編成化を進める小田急

2020年に営業運転を開始して以降、5000形は8000形の界磁チョッパ制御車や1000形の未更新車を置き換えてきました。
この流れは今後も続くと考えられ、2021年度には5059Fまでの5000形が登場するとみられます。

5000形は現在までに5056Fまでが営業運転を開始しており、各編成が置き換えた車両を当てはめてみると、以下のとおりとなります。

5051F:1054F・8264F
5052F:1081F(一部の中間車を除く)・クハ1155・クハ1255
5053F:1068F・8255F
5054F:1053F・1751F
5055F:8251F
5056F:1752F

廃車の順序は一部異なりますが、4両と6両をセットで廃車している法則が見えてきます。
5055Fと5056Fについては、まだ4両の廃車が発生していませんが、1051Fと1062Fが営業運転を行っていない状態となっています。

廃車が想定される編成に対して足りない5000形

2021年度に5059Fまでが登場すると考えられる5000形ですが、廃車となる編成に対して1編成足りません。
これが何を意味しているのかは、かなり読み取るのが難しい部分です。

現在残っている廃車候補は、4両の1051F、1058F、1059F、1060F、1061F、1062Fの6編成と、6両の1753F、1754F、1755F、1756Fの4編成です。
これらの編成を仮に全て廃車しようとすると、5060Fまでの10編成が必要となります。
4両が追加でリニューアルを行う可能性はありますが、6両は確実に廃車となると考えられるため、いずれにしても足りないのです。

2022年度に5060Fが登場し、そのまま他形式の置き換えへと繋がっていく可能性はあります。
しかし、1編成分だけが2021年度に残ってしまうのは、どこか違和感があるのです。

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そこで考えられるのが、1000形で1000形を置き換えるパターンです。
現在入場している1092Fが出場すると、もう1編成を確保できます。
続いて他の編成がリニューアルのために離脱するとしても、しばらく10両が離脱することはないでしょう。

2022年度以降も5000形の増備が連続して続くのかは、かなり読みにくい状況です。
しかし、1000形の未更新車を一掃すれば、急いで置き換える必要がある車両はなくなりますから、5000形の増備は中断されるかもしれません。

おわりに

2022年度以降の小田急は、どのようになっていくのでしょうか。
8000形等の他形式を続けて置き換えていくのか、今後の展開が気になるところですね。