ここは千葉県の上総中野駅。

画像向かって左側が小湊鐵道のキハ200形ディーゼルカー。そして右側がいすみ鉄道のいすみ200型です。

いすみの方は既に世代交代が完了しましたが、小湊の方は来年還暦という気動車を後生大事に使っています。 「使い勝手が良いから使い続ける」 のか、 「新車を導入する金がないから、使い続けざるを得ない」 のかは定かではありませんが、新型車両の導入に関してはいすみの方が一歩先を行っています。しかし、 「古き良き時代の日本の原風景」 には小湊鐵道の気動車は欠かせなく、なかなかどうして、どちらもそれぞれのアイデンティティをアピールする意味合いにおいては互角と入ったところでしょうか。

 

小湊鐵道もいすみ鉄道 (・・といすみ鉄道になる前の国鉄木原線) も双方とも、 “房総半島横断鉄道” を夢見て建設されたわけですが、いざ出来上がってみると、 「会社の違い」 か、 「会社間の違いか」 かの何れかで、直通運転が出来ないでいます。

直通運転をすることによるメリットが無いわけではないのですが、何かお互い、意固地になっていませんか? 終いには、いすみがJR西日本からキハ52とキハ58を、小湊もJR東日本からキハ40をそれぞれ譲り受けていますけど、端から見れば 「意地の張り合い」 にしか見えないんですよね。購入会社も同じJRだけど、違うしね。

 

この画像は殆ど10年前に撮ったものですが、こん時初めて、いすみ鉄道と小湊鐵道を使って房総半島を横断しました。けど、上総中野での乗り継ぎはハッキリ言ってしまえば 「面倒臭さっ」 でした。通勤・通学で使う分にはメリットは無いかもしれませんが、観光需要に特化すれば直通運転ほど有り難いものはありません。通常の列車だと乗り継ぎは発生するし、大原-五井間を延々各駅停車でノロノロ運転されてもそれこそメリットはゼロ。観光列車として縛り付ければ、大原-五井間の急行運転も不可能ではありませんし、何も新快速並みのスピードで走れと言っているのではなく、ノロノロ運転でも多少の速達性を兼ね備えれば、それは 「意地の張り合い」 ではなくて、 「切磋琢磨」 になるわけですからね。

 

いすみ鉄道と小湊鐵道の仲がどうなのかは判らないけど、ちょっと考えた方が良いかもしれませんね・・・。