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皆さま、こんにちは!

 

2日前のことですが、衝撃的なニュースを目にしました。

コロナ禍の影響で全国各地の鉄道の利用数が激減している中、

JR西日本は10月のダイヤ改正で

乗車率が20%以下の路線の列車本数の見直しを検討してるとのこと。

越美北線はなんと、越前大野駅以東の列車すべてが

減便を検討する対象だそうです。

越美北線・勝原駅

福井新聞ONLINEより転載。

 

これが実現すると、越美北線の越前大野駅以東は

休止区間になってしまうわけでして…

改めて調べて見ると、

この区間は上下合わせて9本の列車が運行され、

終着の九頭竜湖駅以外の駅はすべて

1日の乗車客数が片手以下の状態だとか。

越美北線は4年半前に訪れましたが、

窮地に立たされてるとは思いもしませんでしたよ。

 

そんな越美北線は4年半前に訪れました。

元々は岐阜県の美濃太田駅と福井市を結ぶ

越美線として敷設された路線で

昭和35年に南福井駅(貨物駅)-勝原駅間が開業、

昭和47年に九頭竜湖駅まで延伸してます。

越美南線(現在の長良川鉄道越美南線)と直結して

越美線が全線開通する計画は実現しませんでしたけど、

仮に開通してもどれだけの需要があったのかが気になりますね。

 

今日は昭和35年に開通した際の最初の終着駅である

越美北線・勝原(かどはら)駅の訪問記です。

越美北線・勝原駅

勝原駅を見ての印象ですが、

終着駅を12年間もやってた歴史があるのに、

そんなオーラをまったく発してないというか…

終着駅らしい華やかさはまったく感じられません。

 

いやいや、華やかさどころか

人の気配が感じられなかったのが正直なところです。

ネットの情報によれば、

勝原駅は1日当たりの乗車客数がわずか1人らしく。

越美北線・勝原駅

そんな勝原駅が12年間も暫定終着駅だった理由ですけど…

越美北線を乗り通したことがある方ならご存知かもしれませんが、

勝原駅の東方に長大な荒島トンネル(全長5,851メートル)があります。

トンネル建設に時間を要したからではないでしょうか?

 

越美北線の中心駅ではあくまでも、

大野市の中心駅である越前大野駅ってことで。

越美北線・勝原駅

駅の周囲は民家は少なく、

付近を便利な国道158号線が横切っているのも

利用者が少ない理由かもしれませんね。

 

周辺案内図によると、付近にスキー場や登山口があるみたいです。

越美北線・勝原駅

 

それにしてもこの案内図、概略で書かれているのかと思いましたら

スケール表示されてたことにビックリ!

越美北線・勝原駅

案内図に描かれているトンネルは全長809メートルの白谷トンネルで、

図の通りに駅から真っすぐ伸びてましたよ。

 

現在は無人駅の勝原駅ですが、

開業からしばらくは駅員配置駅で

貨物が取り扱われていた時期もあったとのこと。

有人駅時代の出札窓口と荷物の引き渡し窓口が

埋められた状態で残ってました。

越美北線・勝原駅

 

待合室はこんな感じです。

越美北線・勝原駅

1日当たりの乗車客数が座布団の数に満たないのが寂しい限り…

駅舎の造りは同時に開業した越前東郷駅と基本的に一緒ですね。

 

しかしホームの造りは全然違ってまして…

越美北線・勝原駅

鉄骨にコンクリートパネルを貼った仕様のホームが

駅舎の真ん前にありましたよ。

 

ちなみに越前東郷駅のホームはこちら。

ホームの造りが大きく違っているのがわかるかしら?

越美北線・越前東郷駅

 

実は勝原駅の構内に現在あるホームは

越美北線が九頭竜湖駅まで延伸した昭和47年に造り替えられたモノで、

それ以前は現在地よりも西側にあったようです。

下は国土地理院のサイトに掲載されてた昭和36年撮影の航空写真ですが、

薄っすらと当時のホームが写っているのが見えますでしょうか。

旧ホームは越前東郷駅と同一の仕様だったのではないかと。

国鉄官舎?らしき建物も写ってました。

 

それではなぜ、延伸に合わせてホームが作り替えられたかというと…

勝原駅から東側に伸びる線路は

右に大きくカーブして白谷トンネルに繋がってます。

以下は個人的な憶測ですが、

昭和35年に越美北線が開通した時点では

勝原駅以東は白谷トンネルを経由せず、

北方に流れる九頭竜川付近に線路を敷設させる計画だったのでは?

トンネルの掘削技術が向上したことからルート変更されたために、

勝原駅の構内は造り替えられたのではないでしょうか?

 

勝原駅の単式ホームです。

越美北線・勝原駅

 

構内が広く空いてるのは旧ホームの跡地だからと推測しましたけど…

実態はいかに?

越美北線・勝原駅

 

昭和47年に構内が改装されて以降、

ここには保線車両の車庫があったみたいですね。

越美北線・勝原駅

 

勝原駅は国鉄時代に

車両の向きを変える転車台があった駅としても知られてます。

越美北線・勝原駅

越美北線の旅客列車は基本的に開業当時から気動車のため、

貨物列車を牽引する蒸気機関車の方向転換に使われていた模様。

構内が改装された以降は放置されてたらしいです。

 

せっかく勝原駅まで来たので転車台跡を眺めてみました。

航空写真によれば、確かこの辺りにあったはずですが…

 

転車台の跡地の半分は公民館の用地に充てられたっぽい。

越美北線・勝原駅

 

わずかでも形跡が残ってればと期待しながら眺めましたが、

残念ながら形跡は何も残ってませんでした。

越美北線・勝原駅

越美北線・勝原駅

蒸気機関車が廃止されて50年近くが経過してますから

仕方ありませんわね。

 

でもでも、マニア度で比べたら

ここが越美本線内の駅でトップクラスであることは間違いなし!

越美北線・勝原駅

越美北線の今後の動向に注目ですね。

 

転車台が残る国鉄時代の構内配線図が掲載されてます。

 

 

訪問駅リスト(JR線)

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六条駅(平成28年12月30日)

足羽駅(平成28年12月30日)

越前東郷駅(平成28年12月30日)

一乗谷駅(平成28年12月30日)

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九頭竜湖駅

 

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