鹿島鉄道キハ430形キハ431とキハ432は加越能鉄道キハ120形のキハ125とキハ126として1957年に新製されましたが、加越能鉄道加越線が1972年に廃止になると職を失いました。幸い翌年、関東鉄道にキハ430として再就職でき、その後関東鉄道から鹿島鉄道が分離して2007年に鉄道線が廃止になるまで、鹿島鉄道で働き続けました。
写真1は1986年の姿です。外板に傷みが生じていることがわかります。
写真2はその2年後の姿です。この間に車体更新を実施していますが、写真1と雰囲気が異なります。雨樋の位置が低くなったり、縦樋を取付けたり…ということもありますが、いちばん大きな理由は正面の窓の上下方向が小さくなったからのようです。
ではなぜ上下方向を小さくしたのでしょうか? 窓ガラスの面積を小さくしてガラス代を安くした? しかし、もともとのガラスを切詰めたのであれば、加工費の方が高くつきそうです。
よく見ると、写真2の窓ガラス下に小さな通風口が設けられています。ここに通風口を設けるために窓ガラスを小さくしたのではないでしょうか? 当時は冷房など無いのが普通です。運転士にしてみれば通風口があるのとないのとではまさに天国と地獄です。労働環境改善のため…のように思われます。
以上
ちかてつの
さかてつでした…