【緑色の新塗装】波動用E257系5000番台!OM-91編成が長野を出場

スポンサーリンク

中央線特急からの撤退後、3編成が団体臨時列車・繁忙期の特急など“波動用”で活躍してきたE257系0番台9両編成。

このうち、M-105編成が長野総合車両センターにて塗装変更・機器更新などの改造を済ませ、新区分の5000番台OM-91編成として、新たな所属区となる大宮総合車両センター東大宮センターへ向けて出場回送が実施されました。

東海道線転用から溢れた3編成

2017年末から2019年にかけて実施された中央線特急の世代交代では、E351系基本・付属各5編成、E257系基本16編成・付属5編成全てをE353系に代替し、速達性や運用効率を高めています。

特異な設計から故障も目立ったE351系は全車が廃車となりましたが、E257系は基本13編成が房総特急で余剰となっていた5両4編成とともに東海道線特急「踊り子」と湘南ライナー代替の新しい特急「湘南」に転用されています。

転用から溢れた付属編成は部品取りののち廃車となっていますが、基本編成については代替の直近で定期検査を通過したM-105,M-107,M-111編成の3本が団体臨時列車や繁忙期の増発特急列車で使用されています。

房総特急で余剰となった5両編成とともに様々な方面で活躍しており、特に0番台は中央本線時代の“武田菱”塗装で繁忙期の「あずさ」「かいじ」に使用されてファンから注目される存在となっていました。

先代の189系に次いで実質的なリバイバル運行の状態となっていましたが、2021年に東海道線転用組に続いて機器更新工事が始まりました。

これにあわせ、9両・5両ともに“波動用”の編成は緑色基調の新しい装いに変更され、イメージが大きく変わりました。

出場したOM-91編成を見る

最初の改造対象となったのはM-105編成です。

今回の機器更新工事にあわせ、所属基地も松本車両センターから大宮総合車両センター東大宮センターへ転属となり、OM-91編成となりました。

先に出場した5両編成がOM-52編成を名乗っていることから、かつての田町車両センター189系同様に両数をベースに付番したものとみられます。

編成番号は波動用編成で割り振りが直されていますが、車号は全て原番号+5000となっています。この辺りは東海道線転用組と同様の措置で、欠番が生じることとなります。

基本的な仕様は先に出場した5500番台同様に、外観塗装と機器更新工事を中心とし、内装については両先頭車の荷物スペース設置に留まっている模様です。

外装は整えられたものの、内装は引き続き出身路線の仕様をそのまま引き継いでおり、趣味目線では嬉しいポイントです。

しかしながら、特急の臨時便での使用が考えられる車両ながら座席発売状況ランプの設置が見送られたり、コンセント設置がなかったりと、一般利用者目線では“ハズレ”の印象も拭えません。

意外な点は、0番台の特徴だった半室グリーン車“サロハ”を維持した点でしょうか。

東海道線転用では1両丸々グリーン車に改造されており、これにより(あまり想定されていないようですが)東海道線特急の代走をした場合は座席対応の手間が生じることとなります。

5000番台の特徴として、前面貫通扉の機能が封じられている点が挙げられます。

この措置により、東海道線特急用の2500番台・同じ波動用の5500番台どちらとも併結運行は見られないものと推測出来ます。

ただし、JR東日本では転用後に使用しない場合でも電気連結器の撤去は行わない方針が続いており、この5000番台でも電気連結器が維持されています。

機能が残されている5500代では手すりが残置

残り2編成も順次改造か

現在はM-107編成が長野総合車両センターに入場しており、今後同様の改造が施されることが推測出来る状態です。

2021年6月には新宿さざなみ号としてE257系9両での運行が予定されており、これが残されるM-111編成最後の勇姿となるかもしれません。

5000番台初の一般運用がいつになるのかも注目されるポイントとなりそうです。

このほか、秋田総合車両センターではNB-09編成が5500番台OM-52編成として改造されて出場しています。同センターにはNB-08編成も入場済となっており、こちらがOM-51編成として改造されることも推測出来る状態です。

最終的に0番台3編成がOM-91〜93編成に、500番台のうち波動用輸送や増発列車として運用されている500番台5編成程度がOM51〜55編成に再編されることが確実視出来る状態となりました。

これらの改造が完遂した場合、0番台の武田菱塗装と500番台のうち豊田車両センターを中心に運用されるカラフルな3編成の姿が見納めとなりそうです。

2021年度に形式消滅となりそうな車両はJR東日本では少なくなりそうですが、車両の区分としてはE257系の転用・機器更新が大きな注目ポイントとなりそうですね。

関連記事はこちら

コメント