【OM-52編成】E257系5500番台波動用車が完成!秋田から東大宮方面へ配給輸送

スポンサーリンク

E257系500番台の改造で登場した“波動用”5500番台OM-52編成ですが、5月18日に改造工事が完了して構内試運転を実施していました。

20日から21日にかけて、秋田総合車両センターから新しい所属基地となる大宮総合車両センター東大宮センター方面へ向けて配給輸送が実施されています。

東海道線転用完了後も入場が相次ぐE257系

E257系は183系・189系の代替を目的として製造された車両ですが、投入先の中央本線では「スーパーあずさ」E351系代替とともに新型E353系へ形式統一・房総方面ではアクアライン開業等の高速バス台頭による利用者減少などの煽りを受けてそれぞれ余剰車両が発生していました。

0番台9両13編成と500番台5両4編成は、東海道線特急「踊り子」と、着席通勤列車「湘南ライナー」等の代替となる特急「湘南」で使用されるため機器更新・内装リニューアルが実施されています。

これらの転用対象から外れた0番台3編成と500番台については、歴代特急形車両が担ってきた団体臨時列車・ピーク期の増発用として管内各地で活躍をしています。

東海道線転用改造の所要数の完成が近づいた2021年に入って、残された“波動用”の車両が相次いで入場しており、動向が注目されていました。

完成したE257系5500番台を見る

今回改造工事が施工された車両は、元幕張車両センター所属のNB-09編成5両で、改造後は大宮総合車両センター東大宮センター所属のOM-52編成です。

車両番号は元番号+5000となっており、東海道線転用となった2000番台・2500番台同様に、車号の末尾2桁は維持されています。

編成番号についてはOM-52となり、長野総合車両センターで改造中の5000番台とともに、波動用の5両はOM-51から・9両はOM-91からの連番(車号の若い順に詰めて編成番号を付与)と見られます。

付番規則自体は2000番台・2500番台とほぼ同じとなりました。

編成番号についても、かつての田町車両センター所属の183系・189系が両数を基準にした編成番号とされており、これに回帰したとも言えそうです。

東大宮センター所属車両全体を見渡しても、転用時点で同センター所属とされた東武線直通用253系1000番台がOM-N01・N02、高崎線特急用651系1000番台がOM200(7両)・300(4両:全車引退済)とOM-**とされており、重複が避けられている付番です。

直近で登場した東海道線用E257系2000番台・2500番台は185系を踏襲したNA-**・NC-**としつつ、NA編成が01〜13・NC編成が31〜34となっており、185系の廃車措置が完了したのちは編成番号の数字だけで編成を特定出来ることでスッキリとしそうです。

従来の東海道線転用と比較すると、内装工事の簡略化が見て取れます。

長野総合車両センターで改造を受けているM-105編成→OM-91編成と同様にシートモケット交換見送りがされており、従来の特急運用編成との混用を想定していないものと見られます。これについては2021年に“5500番台”という計画が初めて明かされた労組資料にて触れられていた通りで、同じ運用拠点の似た仕様の車両ながら運用は明確に分けられそうです。

一方で、当初荷物棚の設置が未施工の状態で目撃されていましたが、こちらは2500番台と同様に先頭車に設置されています。

やはり今回の見どころは新たなデザインとされている緑色の新塗装です。

前面の塗り分けは2500番台と似ているものの、裾帯がなくロゴマークの配置が異なります。

窓枠周りは黒塗り・ライトのLED化に関連した前面デザイン変更は2000番台・2500番台と同一ながら、新たに採用されたコーポレートカラーと推察できる深緑の横ストライプ塗装は従来にないデザインで印象を大きく変えています。

運用列車にもよりますが、千葉感の強い従来塗装に比べると、山間の線区などにもマッチするカッコいいデザインにも思えます。

また、JR東日本では最近の新形式となるE353系より久々に車両形式をロゴデザインとすることがトレンドです。

かつてE217系など一部で形式をモチーフとしたロゴマークが掲げられていましたが、長くは続きませんでした。

今回のE257系5500番台では、随所にJRマークが入れられるとともに、“EAST JAPAN RAILWAY COMPANY”のレタリングも入っています。

ちょっとしつこいくらいにも思えますが、他社線に乗り入れる用途も多いことを考えると、一般旅客にもJR東日本の電車だと認識してもらえることを狙いとしているのでしょうか。

走行機器類については、2500番台と同一のメニューと推察できます。

保安装置も同様にATS-PとPsの構成となりました。横浜線などATCのある区間は引き続き乗り入れ不可能のようです。

足回りは共通化しつつ、用途に合わせて改造メニューを修正した車両が今回登場した5500番台の特徴でしょうか。

このほか、2000番台・2500番台では編成間の連結時に使用する幌の設置位置がそのままとされています。

これにより、従来の500番台と併結した貫通10両としての運用が可能な反面で、同じ東大宮センターの2500番台と併結した場合は編成間の通り抜けが不可能となります。

JR東日本では不要となった電気連結器の撤去は行わない方針が見て取れますが、今回は幌を維持していることから、繁忙期の臨時特急・団体臨時列車にて5+5両の運用に期待が持てそうです。

各車両外観

1号車 クハE256-5509(旧:クハE256-5509)

当サイト初報時点ではそのままとされていた荷物棚についても、2500番台と同一の場所に設置されています。

外観からはこちら側の併結機能も維持しているように見られます。

2号車 モハE257-6509(旧:モハE257-1509)

“修善寺踊り子”でさえ特に手を加えられなかった車内販売準備室もそのままと推察出来ます。

E257系では番台区分を問わず単独電動車は番台+1000とされており、本形式も同一の付番で6500代が付与されています。

3号車 モハE256-5509(旧:モハE256-509)

トイレのある場所はロゴマークが付与されており、なかなか主張が激しい印象です。

4号車:モハE257-5509(旧:モハE257-509)

5号車:クハE257-5509(旧:クハE257-509)

反対側の先頭車についても荷物棚が設置されています。

2500番台とは異なり、従来の500番台の位置に幌が維持されている点が特徴的です。

2000番台では新しく設置された幌のフチが黒色塗装ですが、5500番台では種車の銀色となっており目立ちます。

関連記事はこちら

コメント